MPJユースがJICAを訪問、NTDsについて学びました!

6月7日、SPJ鈴木理事長とともにMPJユース8名がJICA 人間開発部 保健第一グループ 保険第二チーム 課長 平岡久和様を訪問し、顧みられない熱帯病(NTDs)についてお話を伺いました。

NTDsとは、フィラリア、シャーガス病など、世界保健機関(WHO)が定義した20の疾患の総称です。

推定で、世界で10億人がNTDsに苦しんでいると言われています。

MPJユースの次回の研修旅行先であるルワンダでもNTDsが問題になっているため、平岡様からNTDsの現状、JICAのこれまでの取組みと今後の方針について詳しく教えていただきました。

参加者から以下の感想が寄せられましたので、ぜひお読み下さい。

・東京大学文科一類 一年 青山洋祐

今回のJICA訪問は、我々のルワンダ研修の主たるテーマであるNTDsを深く知る貴重な経験となった。特に現在問題視される熱帯病が戦前日本で流行していた、というお話は極めて興味深く、自身の質問した流行地域の共通性についても詳細な説明を頂けた。医療等の専門知識を有さない私にも明快にご教授いただいたことに最大限の感謝を申し上げたい。有意義な機会となった今回の訪問を自己の研鑽に生かすべく、今後とも勉強を重ねていきたい。

・東京大学理科三類 一年 稲田京子

「日本に生まれてきたこと」この事実を受け入れがたく思っていた私、「日本で生きること」それが非常に苦しいものであった私は今までの経験から「病」という障壁で自分の思いを実行することができないという局面に出会ったことがなかった。今までの全ての自分の歩みにおいて「健康」であるという要素が必要であったことを振り返り私は自分の将来を見据えていた。

しかしこの講演を通じて、私は今までの自分の視野が狭かったことに気づかされた。自分が将来のために直接行動できないことを悩んでいたことに対する答えもいただいた。

受講しなければ今この文章を書いている私とは全く違う「私」が存在していたのだと考えると恐ろしい、そう思わざるをえないほどこの講義は私に大きな影響を与えた、そう感じている。

このような機会を設けていただいたことを光栄に思っております。

・東京外国語大学国際社会学部アフリカ地域専攻 一年 上田紗英子

私自身NTDsについて詳しくは知らなかったが、病気がネグレクトされている理由や、それらが今後のはたらきによって治療することができるようになること、そしてそのためにも私たち自身がNTDsについて知る必要があることを学んだ。

JICAさんはNTDsの取り組みに関する計画を立てる際には事前にプログラムの期間を設け、必要に応じて期間を延長するということであったが、いただいた資料によると大多数の事業が5年以内には終了しており、多くの人や機関が短期間に成果をあげるべく、献身的に取り組んでいるのだと感じた。 貴重なお話をありがとうございました。

・東京外国語大学国際社会学部アフリカ地域専攻 一年 渡辺晴海

  NTDs 制圧には、治療薬の開発だけでなく、予防接種によって集団免疫を高めたり、住環境や衛星環境の改善により感染を遮断したり、予防教育を行ったりするといった包括的なアプローチが必要であるということを学んだ。今回、それぞれの対策を行う研究者の方や調整を行うJICA職員の方、青年海外協力隊の方々の活動について、平岡様の生の声を拝聴できたことは、国際協力に携わりたいと考えている自分にとって貴重で意義深い経験だった。

・立教大学 文学部 二年 桐原萌恵

  NTDsは世界中から注目され、顧みられることで制圧されうる病気であると実感した。現在熱帯地域で多くの死者数や患者数を生み出しているが、メジナ虫感染症のように企業や国際機関との協力により根絶寸前の熱帯病もあること、また日本における住血吸虫の制圧の歴史から、一つ一つ対処していく重要性を痛感した。しかしワクチンの集団投与や急激な生活の改革などはまだ課題であり、住民からのコンセンサスを得る意義も痛感した。この度は貴重なご講演をいただき誠にありがとうございました。

・東京外国語大学国際社会学部アフリカ地域専攻 三年 安楽泰人

今回の訪問では、「顧みられない熱帯病」をテーマにお話を伺うこととなり、その病気・感染症が予想以上に広範囲に広がっていることに気づかされた。発展途上国等において「顧みられない」理由は様々であり、私は日本におけるハンセン病患者に対する理解の不足と通じるものがあるのではないかと思った。いわれもない理由から隔離されてしまった患者あるいは病気に対して、どのように理解のアプローチをとっていくのかは非常に難しい問題だと実感した。

・津田塾大学総合政策学部 三年 岸野佐保

今回の訪問ではとても興味深い話を聞くことができた。特に印象に残ったのは、病気に対するいくつかのアプローチ方法だ。発展途上国で病気の問題を解決する際は、ただ単に患者に対するケアだけではなく、予防がいかに大切か、そしてそれを多くの人に理解してもらうことの難しさを話から強く感じた。また、発展途上国では病気そのものだけではなく、生活環境や貧困状況なども病気に強く関わっていることを強く感じた。

・上智大学文学部英文学科 三年 高橋愛理

今回世界でも広く問題となっているNTDsについてのお話を伺った。指定されている感染症を撲滅するにあたり現地の人々の信頼と理解を得ることが鍵となり、伝統的な要因で対処が難しい面も多々あるということを学んだ。そしてその問題に真摯に向き合い彼らを病気から救いたいと現地協力だけでなく研究協力を長年行ってきたJICAさんのお話をお聞きし、我々もまず何が起こっているのかを知っていくことから始めていかなければいけないと感じた。

作成日:2019年07月16日