SPJのフィリピン・リマサワ島へのスーパー台風オデット 災害支援事業 2

324日にご報告した、昨年12月にフィリピンを襲った大型台風ライ(現地名:オデット)で被害にあったレイテ島南沖に浮かぶ直径約10キロメートルの孤島、リマサワ島の人々への支援事業の続報をお伝えします。

資材はすべて揃い、すぐにでも運搬出来る状態なっていました。

用意された資材の一部
4/12(火)に現地Coast Guard(沿岸警備隊)の船によってリマサワ島へ資材輸送をする予定で、まさに運搬を開始していました。
レイテ島からリマサワ島に運ぶ寸前の資材

ところが熱帯低気圧、Agaton(アガトン)の影響で中止に! 
これは、日本では台風2号の発生かもしれないと伝えられたものですが、フィリピンには再度、多大な被害をもたらしました。

Coast Guardも被災者の救助活動に入っているため、輸送の代替スケジュールを立てられずいましたが、ようやく4月20日にリマサワ島に資材が届きました。資材自体は被災していなかったのは幸いでした。

夜に到着した資材を運ぶ業者たち

これまでも輸送スケジュールの遅延が続いていましたが、今回のアガトンの影響も含め、プロジェクト自体が当初の完了目安(531日)より遅れる可能性もあるかもしれません。

前回の報告でお伝えしたように、SPJ201312月のスーパー台風ハイエンの際に、支援事業に携わった赤坂友紀さん(当時SPJ国際派遣スタッフ)を通じて株式会社ココウェルに今回の事業を委ねております。そのココウェルの現地プロジェクト推進者として、フランシス夫妻などが協力してくれています。フランシス夫妻が住むレイテ島のBayBay Cityは地滑りや洪水などで最も被災した場所で、死傷者が出て大変な状況だそうです。

 アガトン被災前に打合せをするフランシス夫妻と業者(右) 
今回のプロジェクトのシンボルTシャツを着る業者

それにも拘わらず、BayBayの行方不明の近所の方の捜索や避難所でボランティアをしながら、リマサワ島の支援の準備も「バヤニハン(相互扶助)」の精神で活動を推進する準備を行ってくれています。

※バヤニハン:フィリピン社会でみられる伝統的相互扶助慣行のこと。村落内の道路・橋・水路作りなど住民の共同利益,共通課題解決のための無償労働提供から,農作業における労働力の互助交換,家屋の建築・移動,出産,結婚,葬儀など生活面での助け合いまですべてこの概念の中に入ります。今回、最初は大工を雇い2〜3軒サンプルハウスの作り方をデモンストレーションし、残りは「バヤニハン(相互扶助)」のスキームで受益者たちが助け合いながら建築を完成させます。

一刻も早くリマサワ島の人々に屋根のある家を提供できることを願っています。

 前回の報告はこちら=> http://sdgspromise.org/?page_id=12527

作成日:2022年04月20日