マラウィのビレッジより最新の活動レポートが届きました!①

今年2月19日付のブログでご紹介したように、アフリカ大陸の南東部に位置するマラウィ共和国にGumulira(グムリラ)というミレニアム・ビレッジがあります。
今回、そのGumulira(グムリラ)と、マラウィ共和国内のもう一つのミレニアム・ビレッジであるMwandama(ムワンダマ)においてインターンとして研修をなさっている米国・コロンビア大学大学院生の方々より現地の様子を生き生きと描いたレポートを頂戴しましたので、数回に分けてご紹介させて頂きたいと思います。
第一回目のレポートは、Gumulira(グムリラ)にてインターンを行っている山本光恵さんからのレポートとなります。
 

*****

アフリカの温かい心(訳者注:マラウィの愛称)から心をこめてこんにちは!
私は山本光恵と申します。私は、マラウィ共和国のグムリラにあるミレニアム・ビレッジにおいて、コロンビア大学地球研究所からの地域開発インターン生として活動しております。現在、社会活動を主専攻、国際社会福祉を副専攻として、ニューヨークのコロンビア大学大学院にて研究しております。
mitsue yamamoto_blog.jpg地球研究所においてこのような感動的なサマー・インターンシップの機会に恵まれたことを光栄に思っております。かかる機会は、インフラ、地域開発、農業、社会経済学および環境分野に属する5名の院生に与えられたものです。

【写真】山本光恵さん

                         
給食時の様子(背景右側に見えるのが1枚目の写真と同じ教室で、左が教室4部屋)。現在この4つの建物だけです。_blog.jpg私の地域開発インターン生としての主要な業務は、間もなく建設を終えようとしているグムリラ・コミュニティ・センターの運営を支援することにあります。
より具体的には、ボランティアを養成し(養成講座では電話もかけます。)、提案された多様なプログラムを統括します。
かかるプログラムには、HIV・エイズに関する若年者対象助言セミナー、人権、若年者保護、キャリア指導・職業能力訓練、若年
【写真】給食時の様子
者鼓舞のためのゲスト・スピーカーによる連続講演、開発活動に関する上映、成人向け識字教室、コンピューター講座その他が含まれております。これから2か月半の期間にわたり、私の方からマラウィのグムリラ・ミレニアム・ビレッジにて行われる活動を報告致します
最初の報告は、ヤギの寄贈式です。
青空の下開かれた第三回Goat Pass On As A Gift(ヤギの寄贈式)です。寄贈する人にもされる人にも、笑顔が覗けます。
このイベントは、グムリラ地域13村に住む1,203世帯(人口約6,700人)の中で、特に貧しい350世帯にヤギを二匹ずつ無償で寄付し、その後繁殖した子ヤギを、また別の貧しい家庭へと寄贈し、家畜を殖やしていくプロジェクトです。
ヤギは、餌や世話等を考慮しても、比較的育てやすく、食肉としても需要が高い価値ある家畜です。
栄養源になることに加えて、ヤギは完全に成長すると6,000から7,000マラウィ・クワチャ(日本円で約¥4,500)の価値があり、家計にとっての重大な資産です。
さらにヤギはその他の様々な目的にも資します。
ヤギの排泄物は農業に役立つ肥料となり、皮膚は家具や太鼓になり、血液は人が病気になったときの儀式に使われます。
このように、ヤギはマラウィにおいて、持続的な発展との観点から重要な役割を果たすものといえます。
ミレニアム・ビレッジ・プロジェクトが始まる以前は数が限られていたヤギですが、今回の寄贈式で、グムリラ内で引き渡されたヤギの数は127匹になりました。
笑顔を浮かべながら、貧困を同苦する友に貴重なヤギを寄与する村人――その姿に心を打たれました。
こうした地域の支え合いが存在してはじめて「発展」があるんだな、と考えさせられた催しでした。
キッチン_blog.jpg右の建物の半分(右側)が教室・左側は職員室・左の建物は教室(二部屋)_blog.jpg
【写真左】キッチン  
【写真右】右の建物の右側が教室・左側は職員室、左の建物は教室