ガーナだより 8 ボンサソから~

○スケールアップ ーー 地方政府による取組みの拡大
前回までのレポートで、ガーナ・ボンサソでの保健セクターの取組みいくつかをご紹介してきました。これらは、地方政府や健康保険組合との協力のもと進められています。ミレニアム・ビレッジ・プロジェクト(MVP)で効果が実証されれば、県内にそして他県へと取組みを広げていきます。アフリカにある80か所のミレニアム・ビレッジをモデルとし、自律的取組みが広がっていくことが期待されます。

○スタートアップ ーー ガーナ政府による北部サバンナ地帯開発との協調取組み開始
ガーナではさらに大統領がボンサソの取組みに注目しました。そして2012年、ガーナ政府が国土のサバンナ地帯開発を促進するために設置したSADA(Savannah Accelerated Development Authority)と協調し、SADA-MVPがスタートしました。
ボンサソから北にバスを乗り継いで9時間くらい。隣国ブルキナファソとの国境まで40キロほどに迫る人口2万7千人のクラスターで、ボンサソの熱帯雨林とは異なり、低木が点々と生えるサバンナ地帯です。
SADA所管の5県にまたがるサバンナ地帯のなかでもとくに開発の遅れているこのクラスターで、SADA-MVPは今、インフラ、保健医療、教育、農業分野での整備を進めています。

【改装された診療所】
【改装された診療所】
【増築された小学校の校舎】
【増築された小学校の校舎】

○サステナビリティー ーー 人づくり、組織づくり
たとえば、病院は建物を建てるだけでは続いていきません。そこで働くスタッフが必要です。この人材確保についても、のちのちの継続性を見据え、地域の中央病院と相談しながら確保していきます。

【中央病院との打ち合わせ】
【中央病院との打ち合わせ】

また、2年経たいまでも大切に続けられているのが、コミュニティーを巻き込んでのさまざまなミーティング。コミュニティーの隅々までこのプロジェクトの意義や取り組み内容を伝え、またコミュニティー自身の役割分担や主体性を引き出していくのは大変なことです。だからこそ、何度でも足を運びミーティングが催されます。そして、自律的な活動の受け皿となるコミュニティー開発こそが、活動の継続につながっていくのです。

【村の200人以上が集まった集会】
【村の200人以上が集まった集会】
【農業組合の会合】
【農業組合の会合】