インターン生がミレニアム・プロミスCEOにインタビューしました!

DSC03778.JPG ミレニアム・プロミス・ジャパンでは、今春からパナソニックとNPOサポートセンターのご協力をいただき、NPOインターンシッププログラムに参加して、学生インターンの大小田紗和子さん(中央大学2年生)を派遣していただいています。
大小田さん&ジョン.JPG 大小田さんが夏休み中にニューヨークへ出かけた際、ミレニアム・プロミス・パートナー大会のために出張していた鈴木理事長に同行して、ミレニアム・プロミスのオフィスを訪れました。ジョンは、若者のリーダーシップに感激し、さらなる躍進を期待しています。
 大小田さんがCEOのジョン・マッカーサー博士に取材しましたので、その報告を「続き」に掲載します。
【写真】右上:ミレニアム・プロミスのオフィス 左下;インターン大小田さん、鈴木理事長、ジョン


【大小田紗和子さんの報告】
ここMPJでインターンをさせていただいて約2ヶ月半、NYにあるMillennium Promiseのオフィスにお伺いし、最高責任者であるJohn W.McArthurに質問させていただく機会を与えていただきました。
 9月17日の午前10時。理事長の鈴木りえこさんとオフィスを訪ねると入り口近くの会議室のようなところへ案内していただき、そこでJohnさんに質問をさせていただきました。
 1つ目の質問は、アフリカへ援助をする際、する側とされる側の求める援助の形に違いが生じることについてどう思うか。この質問に対して彼は、“first conversation ”が大切であると述べていました。Millennium Promiseは、ミレニアム開発目標のため、西サハラ以南のアフリカ10カ国にある約80の村に対してミレニアム・ビレッジ・プロジェクトを行っている。コミュニティの中で本当に基本的な鍵となる最優先事項、農業・健康・教育・インフラ・経済発展・国際間でのパートナーシップを整えていくサポートがその村々で必要とされている。汚れた水をきれいにすること、壊れた学校を治すことなど、そのような最も基本的なことである。数多く存在するコミュニティを実際に訪れ、対話を重ね、柔軟に対応しながら基本的な問題に取り組む。このプロセスがプロジェクトを実行していく過程で大切だということだ。実際に、ミレニアム・ビレッジ・プロジェクトを行う際には、各村に研究員を派遣して、村の分析を行っている。きちんと各村を調査し、その地域にあったさまざまな援助の在り方があるということを実感しているからこそ、Basicな視点を大切にしているのだなと感じました。
 2つ目は、グローバル化が進み、貧富の差が拡大することについてどう思うか。グローバル化の拡大は、これからも続いていく。その中で西サハラ以南のアフリカのようないわゆる貧しい国と先進国の貧富の差が拡大すると言われているのには、貧しい国に他国とのconnectionがないためである。グローバル化の情報が外から入ってこないため、どんどん遅れをとってしまう。それがその国を貧しくしていく原因である。実際にインドや中国は、グローバル化による劇的で注目すべき恩恵を受けている。グローバル化の仕組みをよく理解して、他国と情報を共有し、さまざまなことをシェアしていくことが必要だとおしゃっていた。グローバル化は貧富の差を拡大するから悪いと決め付けるのではなく、グローバル化は、現在避けて通ることはできない道であり、その道を通る中で物事の良いところを見つけ、それを活用する問題の解決策を導き出す視点が大切であると感じました。
 私の質問に対して、とても真剣に答えていただき、そこから物事に対する多角的な視点を持った冷静な判断力と仕事に対する熱意がひしひしと伝わってきました。
それから、若者のリーダーシップに関して、ジョンはこのようなことを述べました。
 現在、世界の若者のリーダーシップに対して感激しています。この世代の若者は、開発関係の事についてとても熱心だと思います。私の世代は、彼らから多くものを学ぶべきです!若者たちは、特にFacebookやMy Spaceを使い慣れ、この世界はどんなに狭いかよく理解していると思います。Facebookを使いながら成長する若者には、世界は、けっきょく巨大なソーシャル・ネットワークになるのです。私たちは、巨大なコミュニテイーであり、私たちの運命は繋がっているのです。若者は、この事実をよく分かっていますし、彼らは、何でも想像できる、どんな問題でも解決できる、と考えているので、国際的な成功の源泉になると思います。私が期待しているのは、若者がさらにもっと強くなって、もっと革新的になる事なのです。
 それに、日本人の人々には、自分たちが今までどんなすばらしい貢献をしたのか分かってほしいのです。日本の皆さんには心から感謝しています。そして、さらにもっと中心的なリーダーシップを行使するよう願っています。
 最後に彼は、話をする時、よりわかりやすく相手に理解してもらうことを心がけている、相手から話す機会を与えてもらっているのだから。と述べていました。私が質問している時にも、わかりやすく熱心に答えていただいていることが、本当に伝わってきました。彼のように先頭に立っている立場でも、そのような謙虚さを忘れず、常に努力していくことの大切さを身にしみて実感した、とても貴重な体験でした。このような機会を与えてくださったことを感謝します。

大小田紗和子