マラウィのビレッジより 最新の活動レポートが届きました!(第6回)

第6回目の今回は、唐須史嗣さんからのレポート第3弾をご紹介いたします。


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2010年7月28日(水):写真現像の値段
村で出会った人に撮った写真を持って行くと心から喜んでくれるので、出来るかぎり写した写真は現像し、渡すようにしている。だがマラウィで写真を現像するのは安くない。標準の10センチx15センチの写真1枚で100クワチャ(約60円)が相場だ。しかも画質は決してよいとは言えない。
現像写真.jpg
[不思議と現像した写真をデジカメでまた撮るとそんなに悪く見えない]
貧しい国々の開発の妨げになっている原因にはどの様な物があるのか? 天候(と農業やマラリア等の病気への影響)、権力者や官僚の不正行為、資源の乏しさ、恵まれない土地、等いろいろ挙げられるが、ジェフリー・サックス教授が強調する理由の一つは海に面しているかどうかと言う事。
一人当たりGDPの最も少ない国(またはHuman Development Indexの低い国)を見ると、海に面している国は比較的少ない。海路は陸路より遥かに運送費用が少ない。海へ面していなければもちろん港もなく、鉄道や車道の発達していないサハラ砂漠以南の国々等にとっては貿易の機会が格段と減ってしまう。
マラウィに住んでいて村や市場で食事をしたり、ここで生産されている食べ物を買うのは安い。その反面、製造工業がほとんどないこの国ではあらゆる機械や文房具、電子機器やその他日常品の多くは輸入品ばかりで、アメリカや日本よりも高値だ。
先週、現地の大学の教授とキャッサバのバリューチェーンの話しをしていた際、おろし用の機械がいくらするか聞いてみた。海に面している隣国のタンザニアでは900米ドルするところ、マラウィで購入すると2000米ドル以上するらしい。その他の機械や発電機に関しても同じ。もちろん逆もしかりで、マラウィの輸出品は輸送費用を含むと自ずと高くなってしまう。
写真は20枚程現像するつもりだったが結局7枚に絞った。開発の厳しさをまた改めて知らされたような気がする。
p.s. 今日は町のはずれにあるGymkhana Clubのバーでゆっくりした夕方を過ごしている。この近辺では高級な施設だが、お湯、砂糖と地元の茶葉、牛乳しかいらないミルクティーは何杯も飲んでも勘定はたったの200クワチャ(約120円)だった。
Gymkhana Clubでのゆっくりとした夕方.jpg
[Gymkhana Clubでのゆっくりとした夕方]

以上