SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)は、去る2022年8月27、28日の両日、チュニジアにて開催された第8回アフリカ開発会議(TICAD8)の外務省公式サイドイベントを2つ企画いたしました。一つは、既にお伝えしている日本を代表する建築家の隈健吾氏による『アフリカの魅力とインパクトを語る』で、すでに8月22日に開催済みです 。
報告サイトはこちら:http://mpjapan.sakura.ne.jp/spj2023/?page_id=12866
もう一つは、7月29日に事前収録させて頂いたピーターJホッテズ教授(Prof. Peter J. Hotez)と詫摩佳代教授による『ポストコロナのグローバルヘルスを考える』です。
ホッテズ教授(ベイラー医科大学)は、廉価なCOVID-19 ワクチン開発の貢献により今年のノーベル平和賞候補のお一人に選ばれています。そのホッテズ教授をメインゲストにお迎えして基調講演をいただき、その後、同教授と詫摩教授(東京都立大学)との対談を実施いたしました。
SPJでは、同セミナーを9月26日(月)にオンライン配信させていただきます。どなたでも参加可能ですので、皆様のお申し込みをお待ちしております。
【開催概要】
日時:2022年9月26日(月)16:00~17:00(事前収録日:7月29日)
主催:特定非営利活動法人SDGs・プロミス・ジャパン
テーマ:『ポストコロナのグローバルヘルスを考える』
メインスピーカー:ピーターJホッテズ教授(ベイラー医科大学 テキサス州ヒューストン 国立熱帯医学校創設学長)
対談相手: 詫摩佳代教授(東京都立大学法学部教授)
開催方法: Zoomウェビナー
言語:英語(日本語字幕あり)
参加費:無料
参加登録:下記リンクより、2022年9月25日18時までにお申し込みください。
https://bit.ly/3KQX30B
【講演概要】
近年、貧困・戦争・政情不安・都市化・森林伐採・反科学運動、さらには気候変動など感染症拡大の原因が多様化しています。ホッテズ教授は、パンデミックによる犠牲者が戦争やテロによる犠牲者を上回っている現状で、これまで以上の国際協調の必要性を説いています。また、同教授は、反ワクチン運動との闘いや貧しい人にも提供できるCOVID-19 ワクチンの開発など、グローバルヘルスを取り巻く現況と課題をわかりやすく説明して下さいました。セミナー後半では、ホッテズ教授と詫摩教授に、未来に向けての対策について議論していただきました。
【登壇者プロフィール】
【ピーター・ホッテズ教授】
ベイラー医科大学国立熱帯医学校の校長。ベイラー医科大学で小児科学、分子ウイルス学、微生物学を教えている。ベイラー医科大学のテキサス子ども病院ワクチン開発センターの共同所長のほかベイラー大学の生物学の教授、テキサスA&M大学のハグラー高等研究所のフェロー、ライス大学ベイカー公共政策研究所の病気と貧困に関するフェロー、テキサスA&M大学スコウクロフト国際問題研究所のシニアフェローも務めている。1980年、イェール大学で分子生物物理学の学士号を取得し、1986年にロックフェラー大学で生化学の博士号を取得、1987年にコーネル大学のワイル医科大学で医学博士号 (MD) を取得した。米国熱帯医学衛生学会の会長を務めた経験があり、学術雑誌PLOS Neglected Tropical Diseasesの創設者兼初代編集責任者でもある。全米医学アカデミーならびにアメリカ芸術科学アカデミーの選出メンバーで、2011年には世界保健機関 (WHO)の全米保健機関からアブラハム・ホロウィッツ賞を授与された。2014年から2016年にかけてホッテズは、米オバマ政権下で、米国科学特使を務めた。2018年には、米国-イスラエル二国間科学財団理事会のメンバーに任命された。また、テキサス州の二期連続の知事のもとで、感染症タスクフォースにも参加した。これらの取り組みが評価され、ブナイ・ブリス・インターナショナルから功労賞を授与された。2018年、Research! Americaから「持続したリーダーシップ」賞を授与された。2022年、新COVID-19ワクチンを開発し、Maria Bottazzi博士と共にノーベル平和賞候補にノミネートされた。
【詫摩佳代教授】
東京大学法学部卒業後、同大学院総合文化研究科国際社会科学専攻国際関係論博士課程単位取得退学。博士(学術)。日本学術振興会特別研究員、東京大学東洋文化研究所助教、関西外国語大学外国語学部専任講師、首都大学東京法学部准教授などを経て2020年より東京都立大学法学部教授。専門はグローバル・ヘルス・ガバナンスと国際政治。著書『人類と病-国際政治から見る感染症と健康格差』(中公新書、2020年)で、2020年度第42回サントリー学芸賞政治経済部門を受賞。