第2回目の今回は、マラウィ共和国内にあるもう一つのミレニアム・ビレッジ Mwandama(ムワンダマ)においてインターンとして研修されている米国・コロンビア大学大学院生の唐須史嗣さんからのレポートをご紹介いたします。
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Ndili bwino(チチェワ語で”Muli bwanji?”に対しての返事です。”I am fine”ですね)。まだまだまともな会話はできませんが、地元の人とのコミュニケーションは欠かせないので少しでも多く話せる様努力しています。
マラウィにあるもう一つのミレニアム・ビレッジ、ムワンダマで研修をしている唐須史嗣(とうす・ふみつぐ)です。2009から2010年度にコロンビア大学のジェフリー・サックス教授の指導の元に作られたMasters in Development Practice(通称MDP)の一年目を5月に無事終えました。ミレニアム・ビレッジのモデルをそのまま学位にした様なマスターで、 農業、教育、インフラ、衛生、ビジネス等様々な分野について学び、相乗効果を探しながら統合した(integrated)開発へのアプローチを求めるのが目的です。
最初の5週間は毎週違うセクターのスタッフについて現在行われているプロジェクトの視察やお手伝いをさせてもらいました。
教育:去年まで使われていた「キッチン」とTABLE FOR TWOの小暮さんが建てた小学校の給食室
インフラ:雨期には道路が閉鎖されてしまい、ムベティ村への医療サービスが止まってしまいます。現在橋を建設中で、この写真は月曜日(左)と木曜(右)に建設過程を写したもの。国連本部の許可がおり、契約を結ぶまでは膨大な時間がかかる反面、建設が始まるとあっという間に完成します。
ビジネス:マラウィの主食であるトウモロコシを約800トン保管してある倉庫。百姓の組合で運営している。
研修も今週で6週間目なので、他にこれまで記憶に残ったエピソードを幾つか:
・国連事務総長のパン・ギムンさんが Millennium villageを視察に来られ、僕達の教授のJeffrey Sachs氏が紹介してくれました。
・作物の間に玉ねぎやレモングラスを植える事で殺虫効果がある事、様々な灌漑の建設等都会育ちの僕には農業は今まで経験した事のない世界でした。
・去年の10月から色々お手伝いをさせてもらっている日本発のNPO、TABLE FOR TWO(“TFT”)の事務局長、小暮さんが南アフリカに来ていたので1週間ご一緒させてもらいました。マラウィとモザンビークの国境で逮捕されたり、最初はどうなるかと思いましたが南アに着いたら中田英寿さんとのミーティングや現地の小学校の子供達と日本のTFTのサポーターとのスカイプ・カンファレンス等、記憶に残る時間を過ごしました。
最後に、やっぱりどんなプロジェクトも大事なのは人と人間関係ですね。この写真に写っているinfrastructure sectorのPeterと運転手のWiselyと過ごした一週間は本当に楽しく、学ぶ事が沢山ありました。彼らも村人とのコミュニケーションは信用にも繋がり欠かせないのでほぼ毎日現場に足を運んでいます。