マラウイ洪水被災者支援・食糧配布後のモニタリングに行ってきました!

モニタリング7月から着手したマラウイ洪水被害者支援活動は、9月26日をもって全活動を無事終了することができました。食糧配布から約2週間後に行ったモニタリングなどをご報告いたします。
マラウイ共和国ゾンバ県クントゥマンジ(Kuntumanji)地域で9月4日に食糧贈呈式、翌5日には1370世帯への食糧配布を終了し、その後、活動の効果がどのようなものだったかを調査するために、約2週間後の21日から5日間の予定でモニタリング調査を行いました。配布前に事前調査をした同地域内にある7つのグループビレッジ(いくつかの村を集めた単位)から6組ずつ、合計42組の配給対象者の各家庭に伺い、1)配布の内容、2)配給方法(持ち帰りに配慮した小分けパック)、3)現在の食糧状態、4)健康状態、5)子ども達の通学状況、6)農業従事時間などについて、 一軒一軒調査を行いました。42組中、2組は湖で漁をするためその期間は住居を移動されていたので移動先でモニタリングを行い、1組は配布後に引っ越しており不明、全部で41組のモニタリングを行いました。
笑顔調査の結果、受益者の皆さんには今回の配布をとても喜んでいただき、健康状態も良好であることが確認できました。今回、WFP(国連世界食糧計画)の配給指標を参考に、メイズ50kg・豆10kg・スーパーシリアル6kg・ベジタブルオイル1.5リットル(1世帯5人家族の1か月分の計算)を配布しましたが、食糧の質も内容も良かった、子どもたちはスーパーシリアル(子ども用の栄養食)を毎朝食べて元気いっぱい登校しているという話をたくさん聞きました。また、持ち帰り方法については、洪水後に受けたこれまでの配給(1~6月までWFPが食糧支援を実施)ではメイズの場合50kg×1袋・ベジタブルオイルは1.5リットルを1本ですが、今回は小分けにしてメイズ25Kg×2袋、ベジタブルオイル500ミリリットル×3本に分けてみました。ほとんどの方が小分けのほうが持ち帰りやすかった、保存しやすいなどのご意見をいただきましたが、配布物をまとめる袋や紐がなかったので持ち帰りにくかったとの意見もありました。物資をもちかえる人々現在の食糧状態を伺うと、ほぼミレニアム・プロミス・ジャパンの配給食糧で生活しており、多くの方が配布後2週間で残りはメイズ25kgしかないという答えが返ってきました。このような状態になる原因としては、家族数が多いことや、親戚や隣近所で分けた、食糧のコントロールができないことなどがあるようです。
今回、贈呈式から食糧配布、そしてモニタリングまで、配布対象地域クントゥマンジ地区の選出県議会議員Tambalaさん、コミュニティーメンバーリーダー14名の協力を得て行いました。地域の方に中心となって活動を行ってもらったことで、セキュリティ(配布時の混乱を避ける・食糧保管等)の面や配布対象者へのケアを安心して任せることができました。そして彼らの活動する姿からは、自分たちの地域を自分たちで支えていくという自助・共助の意識を強く感じることができ、クントゥマンジ地区の住民の素晴らしさ・力強さを感じました。
贈呈式モニタリングを行いながら、同時に各関係各所に活動報告のご挨拶に伺いました。ゾンバ県知事や福知事、国会議員、災害対策局担当官、ミレニアム・ビレッジ ムワンダマ村のチームリーダーやスタッフ、Gift of The Givers事務所のチェアマン等の皆様に、式典参加のお礼と活動の無事終了を伝え、MBC TV(マラウイ国営放送)で放映された映像を見ていただいたりしました。
リロングウェでは、在マラウイ日本大使西岡周一郎閣下をはじめ、JICAマラウイ事務所、マラウイ災害対策局局長、Save The Children(ゾンバ洪水災害担当者)にご挨拶に伺いました。在マラウイ日本大使西岡閣下からは、日本からの支援で行われたことがしっかりとアピールできたことを喜んでいただき、「ミレニアム・プロミス・ジャパンの今後の活躍に期待します」というありがたいお言葉をいただきました。
在庫確認今回の2か月間の活動中、思いもよらない様々な問題がたくさん起こりました。その度に周りにいた人々が力強くサポートしてくださり、なんとか問題を乗り越えていくことができ、無事に活動を終えることができました。マラウイからは、ゾンバ県クントゥマンジ地区の配布者の皆様はじめ、日本に対してたくさんの笑顔とお礼の言葉をいただきました。私たちスタッフも、多くの出会いと学びを得ることができ、感謝の気持ちを持ち、笑顔で活動を終えることができました。これからの日本とマラウイの関係が、より良きものになりますことを心より願っています。