内容としては主に現地機関訪問・ミレニアム・ビレッジ、Mayangeでのホームステイ・現地大学生との国際学生会議を行いました。
研修の前半では、kLab(IT起業家育成のための協働スペース)、RDB(ルワンダ開発局)、Agaseke Promotion Project(女性の就労支援団体)といった現地の機関と、日本関連では日本大使館とJICAルワンダオフィスを訪問させていただきました。
現地の機関では、ルワンダの発展に向けて非常に意欲的な取り組みを進めておられるお話を伺い、今後のルワンダの成長を確信すると共に、1994年に起こったジェノサイドから20年間の間に「アフリカの奇跡」とも呼ばれるほどの飛躍的な復興・発展を遂げた理由が分かった気がしました。ルワンダは内陸国で国民の8割は農業従事者という現状なのですが、政府はIT立国を目指し、現在ICTの普及・整備に力を入れています。実際にお話を伺っている中でも、現地の機関では非常に速いスピードでICTの整備を進めている印象を受けました。
こうした機関の他に、ルワンダの歴史の中で避けて通ることのできない、民族間での大虐殺の歴史に関連して、首都のKigaliと郊外のMurambiという街にあるジェノサイド・メモリアルを2か所見学しました。こちらでは、大虐殺に至るまでの歴史からその後の復興までの詳細な展示と、亡くなられた犠牲者のお墓や祈念碑が並んでいました。そうした展示を見学していると、わずか20年前に、こうした悲劇が繰り広げられたことが信じられないという思いに圧倒され、同時に、二度と同じ過ちを繰り返さないという、ルワンダの人々の強い決意も感じました。
大虐殺当時を描いた映画「ホテル・ルワンダ」の舞台となったミルコリンズというホテルにて、MPJ理事長の鈴木と共に、前駐日大使のシャルル・ムリガンデご夫妻と会食の場をいただきました。
その他には、北東部に位置するアカゲラ国立公園にてサファリツアーに参加しました。日本ではなかなか見ることの出来ない、野生で暮らす動物の様子を間近で観察することができ、過密な日程の中での良い息抜きとなりました。
研修半ばからは、MPJが支援するミレニアム・ビレッジ、Mayangeビレッジにて2日間ホームステイを行いました。研修メンバーは2人または1人ごとに村のご家庭に泊めていただき、それぞれのご家族に村の生活を体験させていただきました。小学校やヘルスセンターを訪問したり、ルワンダ名産の籠作りを体験させていただいたりと、短い期間ではありますが、各々現地の暮らしを楽しみました2日目の夜には、歓迎のパーティーを開いていただき、村の学生たちがルワンダの伝統ダンスを披露してくれました。
なお、こうしたホームステイは、村の新しい事業として始まったエコツーリズム事業の一環で、今回初めてユースも利用させていただきました。 研修の最後は現地の大学生・タンザニアから招待した学生との3日間にわたる学生会議を行いました。ここでは、政治外交・経済・ビジネス・教育の4つのグループに分かれ、日本とルワンダの今後の発展に向けて何が必要なのかということを話し合いました。一つ嬉しい誤算としては、今回集まってくれた現地の学生の中には、ルワンダ人だけではなく、隣国のブルンジやケニア、ウガンダといった国から来た学生がおり、非常にバラエティに富んだ議論を行うことが出来ました。
今回の研修を通じて、参加メンバーは2週間の中で、ジェノサイドから奇跡的とも言える復興・発展を遂げたルワンダという国について、現地でしっかりと自分たちの目で、耳で、学んでくることが出来たと思います。
この成果は、今月27日に開催予定の研修報告会にて、皆様にお伝えできればと思っております。会場は千石にある文京区の施設、アカデミー千石を予定しております。時間等詳細については近日中にお知らせいたします。現在報告書と合わせて鋭意準備中です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
MPJユース代表
福谷佳苗