ミレニアム・プロミスからメールマガジンが届きました。
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まもなく秋学期が始まります。世界の子供達は新学期の準備をしています。子供達にとって、質の高い教育が将来豊かな暮らしをするための第一歩となります。しかし、貧しい子供達は基本的な初等教育すら受けることができません。だからこそ、全ての子供達が初等教育を受けられる環境を整えることが、ミレニアム開発目標(MDG)が掲げる重要目標なのです。MDGとは、極端な貧困に起因する様々な問題に対処するため、各国が承認した8つの目標のことです。
私達ミレニアム・プロセスは、MDG達成に向けて、アフリカのサハラ以南地域の貧困集落において、初等教育が受けられる環境を確保するために活動しています。実績ある実用的な教育投資をもってすれば、この目標は達成可能であることが、私達が進めるミレニアム・ビレッジ・プロジェクトで示されています。学校を建設し設備を整え、教員を採用、研修し、給食プログラムを実施、そして授業に必要な道具(机、椅子、教科書、コンピュータやインターネット技術等)を供給することで、複数のミレニアム・ビレッジでは出席率および児童の成績が向上しています。
例を挙げましょう。マリ共和国にあるティビィ村の学校では、プロジェクト施行以来、教室を増築し、教員を増員した結果、当初70人だった児童数が300人に増加しました。ケニア共和国のデルトゥ村では女子寮の竣工後、女子児童数が倍以上増えました。MDGの三つ目の目標である男女平等と女性のエンパワーメントに対しても貢献することができました。70,000人を越える児童を対象に給食プログラムが実施された地域では、出席率が向上し、児童に意欲が芽生え、早退が減りました。
アフリカで取り組みを進める一方、米国ではミレニアム開発目標や極端な貧困生活を送る人々についての啓発活動も行っています。2008年5月には、アフリカと米国の小学校をインターネットで結ぶ「スクール・トゥ・スクール」プログラムを開始しました。プログラムの第1段階として、ウガンダ共和国ルヒラ村のミレニアム・ビレッジにある小学校の児童と米国コネチカット州グリニッジにあるウィットビー校の児童がインターネットを通して互いの生活について情報交換するという交流が始まりました。「スクール・トゥ・スクール」を通して、世界の多様な異なる地域に住む子供達が互いの共通点を学ぶ機会を得ます。それは、他国で起きていることは自分に関係することであると捉えられるような、物事を地球規模で考えることができる次世代の育成につながるでしょう。
米国ではまもなく新しい学年度が始まります。私達が取り組む教育支援活動に、皆様のご支援をよろしくお願いします。ミレニアム・プロミス及びミレニアム開発目標の啓発活動にご協力していただける学校教員、学生、ご両親、一般の皆様は、ミレニアム・プロミスのホームページに掲載してある各種資料をぜひご覧ください。互いに手をとり、世界から極端な貧困と飢餓をなくし、予防可能な病気の感染を食い止める最初の世代となろうではありませんか。
翻訳:田村トリサ