【フラッグシップ店舗の獲得】

今月は、7月に実施したフラッグシップ店舗獲得に向けたプロモーション活動についてご紹介します。

まず初めに、フラッグシップ店舗とは、アパレル関係の企業を思い浮かべてもらうと分かりやすいと思いますが、全国に支店を持つ企業が、自社の商品コンセプトなどを消費者に浸透させるために特に力を入れてプロモーションなどを行う店舗のことで、UNIQLOを例に挙げると、都市部の駅前にある大規模な店舗などがフラッグシップ店舗と言えるかと思います。ショッピングモールや町中にある通常の店舗に比べて、フロアが広く、商品の取り揃え具合もダントツといった具合ですね。

当プロジェクトの場合は、自分たち独自の支店を持っているというわけではないですが、マラウイ国内において、バオバブ商品のコア・ターゲット層(外国人や中高所得者マラウイ人)が集まるカフェや美容室、マッサージスパなどにアプローチして、商品を店舗内での営業用に使用してもらい、バオバブ商品の存在をもっと国内に広めていくことができるお店のことを「フラッグシップ店舗」と呼んでいます。

最も分かりやすい例としてカフェを取り上げますが、バオバブパウダーを使ったオリジナルドリンク(スムージーやシェイクなど)を店舗側と協力して開発し、店舗のメニューに載せて販売してもらいます。もちろん、その際に使うパウダーは支援団体が販売しているものを使います。SPJはレシピの提案の他に、ポスター、メニュースタンドの作成など広報支援を行い、カフェに来る人にバオバブの存在を知ってもらい、積極的に試してもらえる様にサポートします。さらに、同店舗においてバオバブパウダーを購入できる様に置いてもらうなどが、SPJが提案するフラッグシップのコンセプトです。

実は、この活動は6月から取り組んでいるのですが、2ヶ月間かけてようやく形になりました。最初は、首都リロングウェと国内最大商業都市のブランタイヤにおいて、フラッグシップ店舗になりうる様な場所をそれぞれ10か所程度選定し、コンセプトを紹介してパートナーシップを組めるように提案しました。その中から興味を示してくれた店舗に絞って、さらに協議を進め、レシピの開発や広報ツールの作成などを進めてきました。

リロングウェ市内のカフェにおいて、フラッグシップ店舗のコンセプトを説明(営業)する
Maluso UnionのメンバーとSPJスタッフ
新メニューの試作を行う関係者たち(店舗マネージャー、SPJスタッフ、
Home Oils Cooperativeのメンバー)

結果として、7月末までの時点で、リロングウェにおいて2店舗、ブランタイヤにおいて3店舗のお店と、フラッグシップ店舗としてのパートナーシップを獲得することに成功しました。

それでは、1つずつ紹介していきましょう!

【リロングウェ】

①カフェ(Café RaS)

スーパーマーケットや個人商店が集まる、リロングウェ市内の中心地(Area3)にある韓国人経営のカフェ。外国人が集まるオシャレな場所です。このお店は現地NGOと提携してマラウイの製造組合の作った商品(チテンジ:アフリカ布を使ったバックや小物など)も展示販売しています。

今回、カフェのメニューに新たにバオバブを使ったオリジナルメニュー(バオバブハチミツシェイクとバオバブバナナシェイク)を加えてもらえることになりました。また、同店舗内において、バオバブオイルとパウダー、さらにはハチミツやハイビスカスティーなどMaluso Unionが取り扱う商品を展示販売してもらうことになりました。

今回、新たにメニューに加わったオリジナルのバオバブドリング
店内で販売される、バオバブほか、OVOP(一村一品)の商品

②カフェ(Warm Heart Coffee House Café)

外国人やマラウイ人の富裕層が多く住む、リロングウェ市内の住宅地(Area10)の中にあるカフェです。お庭が広くて、とても気持ちの良いお店です。こちらのお店はカフェとギフトショップが併設されています。

今回、こちらのお店でも、新たにバオバブドリンクを開発してもらい(何と3種類も)、販売を開始してもらいました。また、併設されているギフトショップにてバオバブオイルとパウダーの販売も開始しました。

SPJが作成した、商品ポスター
併設するギフトショップ

【ブランタイヤ】

③理髪店(Executive Barber Shop)

ブランタイヤの市内にある、主に男性に人気の理髪店。マラウイ人の男性は坊主頭にする人が多く、月に2回ぐらいは散髪しているため、いつも多くの人で賑わっています。店の外には順番待ちする人の姿も見えます。

今回、こちらの店舗では、髭剃り後のアフターローションとして、バオバブオイルを店内で使ってもらうことになりました。また、店舗内でもバオバブオイルの販売を開始し、早速、徐々に売れ行きが伸びてきています。

店内に掲示されているSPJ作成のポスター

④美容室(Africana Beauty Parlour)

ブランタイヤ市内のサロンが集中している地区の一画にあるサロン。ヘアカットや髪の編み込み、トリートメント、マッサージなどもやっています。

そして、このお店が特別なのは、美容師になりたい、自分のお見せを持ちたいという人向けに講習会を実施しているのです。ここのオーナーがバオバブオイルをとても気に入って下さり、営業用や店舗内での販売用にバオバブオイルを取り扱ってくれるようになったのですが、さらに、講習会に参加する生徒にも奨めてくれています。実際に卒業生が在宅ビジネスとしてマッサージサロンを開業し、バオバブオイルを使ってくれているなどの成果が表れているいます。

髪の編み込みを練習する生徒たち

⑤カフェ(Kwaharaba)

ブランタイヤ市内にある、外国人に人気のおしゃれなアートカフェです。店内にはアーティストが作成した絵画やクラフトなどが並んでいます。

今回、こちらのお店でもオリジナルのドリンクメニューを開発してもらい、バオバブとビーツなどを使った、健康にも良いおしゃれなスムージーが販売されました。

SPJが作成した新商品の店内ポスター

オリジナル感たっぷりで、ドリンクの名前も「家の中の巨人:Giant in the House」と巨大な木であるバオバブらしさが出ています。また、同店舗内にてバオバブオイルの販売も開始されました。

以上、現時点で獲得したフラッグシップ店舗を紹介させて頂きました。もちろん、この活動はまだまだ続行中ですので、新たなパートナーシップ獲得に向けて頑張って行きたいと思います。