2023年5月15日に「顧みられない熱帯病(NTDs)※の根絶を目指す議員連盟」(以下、「NTDs議連」)第8回会合が、衆議院第二議員会館で開催されました。
国光あやの衆議院議員・総務大臣政務官が司会進行役を務め、会長の松本剛明衆議院議員・ 総務大臣からの挨拶、そして当日のゲストが紹介され、以下、その方々からのヒアリングが行われました。
(1) フォール氏(Mr. Ibrahima Socé Fall)(WHO、NTDs対策部部長)
(2) トーコ氏(Ms. Thoko Elphick-Pooley)(Uniting to Combat NTDs事務局長)
(3) 川原 尚行 氏(認定 NPO 法人ロシナンテス 理事長)と日本に留学経験あるスーダンの方
(4) 外務省 間瀬博幸氏
まず、長崎でのG7保健大臣会合(5月13日~14日)に合わせ、開催された顧みられない熱帯病に関する国際シンポジウム(5月12日)に出席された世界保健機関(WHO)のフォール氏と、Uniting to Combat NTDs (NTDs 制圧に向けたグローバルなアドボカシー組織)の事務局長であるトーコ氏から、今回のG7を踏まえて、WHOにおけるNTDsへの取組みを日本への期待についてお話がありました。
次に、川原先生から、スーダン情勢及びNTDsをはじめとする感染症の状況についてご説明がありました。
さらに、外務省から岸田総理のアフリカ(エジプト、ガーナ、ケニア。モザンビーク)訪問におけるNTDs・グローバルヘルスへの取組みについてのご紹介がありました。
ご出席された逢沢一郎衆議院議員・アフリカ議連会長から、「顧みられない熱帯病」が「顧みられる」ように世界に発信していくことが非常に大切です、といったコメントもありました。
※顧みられない熱帯病 (Neglected Tropical Diseases: NTDs)とは、世界保健機関(WHOが定める20の疾患の総称のことで、発展途上国地域の149の国々に暮らす中低所得者層を中心に約10億人もの人々が苦しんでいると報告されている病気です。NTDsは貧困による劣悪な衛生環境などが主な原因となって蔓延し、これらの疾患にかかると、重度の身体障害が残る場合もあり、生涯にわたる身体的、精神的影響を及ぼし、経済成長の妨げにもなっています。そのため、適切な時期に適切な治療を受ければ治癒が可能なのにも関わらず、貧困のためにそれができず、病気のためにさらなる貧困に陥るという負のスパイラルが発生しています。