ガーナ現地レポート(8)〜Mepaakyew (お願いします)〜

会議のために集まってきたチーフたち 活動報告
会議のために集まってきたチーフたち

SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)インターンの山本貴仁さん(*)から、第8弾現地レポートが届きました! ガーナ大学の休暇期間を利用してSPJが支援しているプロジェクト地に長期滞在していましたが、今回が最後の滞在レポートとなります。

************ 【インターン・山本貴仁さんのレポート】 ***********************
皆さん、こんにちは。
ガーナ大学に留学中のSPJインターン、山本貴仁です。

今回は、先日私が参加した「Akwasidae(アコシダエ)」と呼ばれる伝統行事についてご紹介します。
この行事は40日に一度、村のチーフ(伝統的な首長)が集まって執り行われ、祖先を祀る宗教的な意味合いが強いものですが、多くのチーフが集まり村の問題を話し合う場にもなっています。

会議のために集まってきたチーフたち
会議のために集まってきたチーフたち

私たちは、職業訓練校運営の進捗や同校の周辺で行われている金の違法採掘への対策などをチーフと話し合いました。当日は、国王であるオマンヘネの体調不良により、残念ながら重要事項は議論できませんでした。

途上国における開発協力では、時に政府の意図とコミュニティのニーズの間でギャップが生じることがあります。地域主導の開発を行う上で、このような場があることは理想的だと言えます。

また、今回は宮殿の駐車場に健康診断を実施している企業がブースを設置し、希望するチーフ達を対象に血圧や血糖値、身長、体重、BMIの計測などが行われました。というのも、近年、マラリアなどの熱帯病に加え、生活習慣病への対応もこの国の課題の一つとなっているからです。一般的に、マラリアなどと比較して生活習慣病への認識があまりないようです。自分の健康状態を踏まえて、運動をしたり食生活を見直したりすることを促す狙いで、ブースのスタッフは、計測結果に基づき運動の推奨や食生活の見直しを促していました。
チーフたちの意識を高めることも、コミュニティ全体の健康意識向上にとって極めて重要です。

健康診断ブースの様子
健康診断ブースの様子

6月になって、ガーナ大学の授業が再開したため、筆者は首都のアクラに戻ってきました。
大学では、村での事業に関わるテーマの授業も履修しているため、次回は西アフリカの最高学府であるガーナ大学をご紹介します。お楽しみに!

Medaase!(Twi語で「ありがとう」)****************************************************************************************

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(*) 山本貴仁さんは、「隈研吾先生の設計をガーナで実現!職業訓練校奨学金で誰も取り残さない明るい未来へ!」のクラウドファンディングを立ちあげてくれた若者です。(2024年8月からガーナ在住)
クラウドファンディング報告⇒ https://sdgspromise.org/archives/15712