ウガンダ出張レポート

MPJが行う女児中等教育支援事業でスタッフの登がウガンダに出張しましたので、それをまとめたレポートをご紹介します。

ウガンダ出張レポート
1. f # factory様 新規支援女児の選考インタビュー
 昨秋、女性グループの「f # factory」様より女児支援のためのご寄付をいただきました。グループでひとりの女児を中学にあがるところから支援してくださることになり、対象の女児を新たに選考するため、グループ代表の北澤様ほか支援者の方々と候補女児とのSkypeインタビューを現地にてサポートしました。候補者はビレッジ内の小学校4校から1名ずつ推薦してもらい、インタビュー前に各家庭を訪問して家庭状況の事前調査を行いました。
 候補女児の生活環境はそれぞれ厳しく、小学校まで1時間かけて通ったという女児の家は、急な坂道を登った丘の上のさらに外れにあるため、水場へ行くのも一苦労です。父親のいない女児の家では、私がインタビューをしている間に現地スタッフが別の部屋をのぞいたところ、マットレスもなく地面むき出しの床に寝ているようでした。進学意欲を確認しようと聞いた「もし中学校に入ったら何にチャレンジしたい?」という質問に「お金がないから」と、うつむく女児の姿には心が痛みました。
 このような環境で育った女児たちにとって、今回のインタビューは選ばれたこと自体が誇りで、とてもエキサイティングな体験だったようです。MVオフィスでのインタビューのために初めて出た街(Mbarara)で2階層以上の建物やたくさんの車を見たり、ホテルのテレビも水洗トイレを使うのも初めてです。MPJが寄贈したRyamiyonga小学校にはPCがありますが、彼女たちがPCに触るのは今回が初めてだったため、インタビュー後はインターネット体験をしました。

【PC操作にチャレンジする女児たち】

【PC操作にチャレンジする女児たち】

2.元MPJプロボノグループへの使途報告
 元MPJプロボノグループの皆様からも昨年度末に女児支援のためのご寄附をいただきました。こちらは2013年度分の奨学金(ウガンダでは2014年2月から始まる年度分)の、高校進学支援分として活用させていただくことにしました。そこで、今年、高校へ進学する女児3名に、MPJ元プロボノグループのがスポンサーになることを伝え、スポンサーに向けたメッセージ(写真・ビデオ)を寄せてもらいました。
 訪問時期が新学期が始まる前の休暇中だったため、女児の自宅を訪問してどのような中学校生活を送ったか等の話を聞きました。先述の小学校を卒業したばかりの女児たちと比べ、中学校4年間を修了した彼女たちは、受け答えがとてもしっかりしていました。3名のうちのひとり、メアリー・グロリアの優秀さは現地スタッフが太鼓判をおすほどですが、彼女も4年前の支援開始時には、公用語の英語があまり上手ではなかったそうで、4年間での成長が感じられました。

【メアリー・グロリア】

【メアリー・グロリア】

 また、この3名だけでなく他の支援中の女児たちも、支援を受けて将来に希望が持てた、支援を当然のこととは思わず大変感謝している、働いてお金を稼ぐようになったら自分と同じような貧しい子をサポートしたいなどと語ってくれて、この支援事業がよい成果をあげていると感じました。他の支援女児も含め、彼女たちが数年後にどのように巣立っていくのかとても楽しみです。

おわりに
 ルヒーラ村の様子は、訪問前にも現地の様子について理事長からお話を伺ったり写真で見たりしていましたが、今回、実際に訪問させていただき、山間にあるルヒーラ村では隣の集落へのアクセスも容易ではない立地条件や、家庭訪問を機会に住環境を実際に見ることができ、人々の生活の厳しさを改めて感じました。このような機会を与えていただき、感謝いたします。見てきたことをどのように支援者や社会に伝えるべきか、また現地との交流等、今後の活動企画に活かしてまいりたいと思います。

【支援フィールドからMbararaへの道】

【支援フィールドからMbararaへの道】