今回は8月に実施されたInternational Trade Fairについてご紹介します。今年で31回目となる同フェアですが、昨年に引き続き、今年もSPJはブースを出展しました。期間は8月6日から15日までの10日間で海外から招かれた団体や、マラウイ国内の民間企業、現地NGOや国際NGOなど約190の団体がブースを出展しました。会場は室内と野外に分かれており、SPJ弊団体は野外ブースにて出展しました。
今回、フェアに参加する目的は、組合商品の広報と販売促進、及び新たなビジネス取引の創出です。ブース内では、商品の展示販売を行い、ブースを訪れる人たちにバオバブ商品をはじめ、モリンガやハイビスカス、はちみつなどを紹介していきました。今回のフェア用に各商品の広報ツールや、サンプル配布用のバオバブパウダーを用意し、当ブースに足を運んでもらえるように工夫しました。
また、今回のフェア参加におけるもう一つのテーマとして、支援組合メンバーの商品セールストークの研鑽がありました。実際のフェア会場において、自分たちの商品について的確に説明し、他の類似商品と何が違うのか、何が特徴なのかを説明できる様になることは、とても重要です。
当プロジェクトでは2年次から、マラウイ国内におけるバオバブ商品の市場開拓の活動を進めていますが、2年次に実施した400件の店舗プロモーション実習の成果もあり、ブース訪問者からの質問にも、きちんと答えられるようになってきました。実際の成果例を以下にご紹介します。
ブース来場者:バオバブ石鹸は何にいいの?
ブーススタッフ:この石鹸はオリーブオイルの約12倍のビタミンEとカロテン、そして保湿効果のある脂肪酸を多く含むバオバブオイル100%で作られています。ビタミンEとカロテンは保湿効果のある脂肪酸も多く含んでいるので、お肌をしっとりと健康な状態に保つことが期待できます。
ブース来場者:バオバブオイルとモリンガオイルの違いは?
ブーススタッフ:どちらもビタミンや複数の脂肪酸など様々な栄養素を含んだオイルですが、一番の違いはオイルの質感です。バオバブオイルは塗った後、肌内に浸透していきますが、モリンガオイルはバオバブオイルよりも少し粘着性が強く、塗った後に肌上に残る感じです。メイク前の下地に使うならバオバブオイル、マッサージなどを目的に使う場合にはモリンガの方が使いやすいかもしれません。
1年半前には、バオバブオイルについて、皮膚がんが治る、アトピーが消えるなど、根拠のない過大宣伝をしがちな状況でしたが、今ではビタミンの豊富さや保湿力が高い理由をきちんとデータや証拠と共に説明できるようになり、確実な成長を確認することができました。
今回、マラウイ大統領選挙後のデモの影響により、昨年と比べてフェアへの来場者数が少なかったという課題はありましたが、ブース訪問者1人1人にきちんと声をかけて、丁寧に商品広報をするメンバーの姿が確認できました。自分たちのビジネスに対してプライドを持って対応できるようになってきたことを大変嬉しく思いました。