コロナ後初の現地訪問、MPJ Youthメンバーのケニア研修

活動報告
ケニア大使館にて。左端:ユースOB川溿氏、6人目:岡庭駐ケニア特命全権大使、右端・鈴木理事長と13人のユースメンバー

2023年2月14日(火)~28日(火)の日程で、MPJ Youth(※)(以下「ユースの会」)メンバー13人が、ケニアで実地研修を行いました。

2009年以来、ユースの会メンバーは現地の人々や国を深く理解するための研修として、 アフリカを中心に発展途上国を年に一度訪問してきました。新型コロナ感染により2021、2022年はZoom等を活用し日本国内でのオンライン研修を実施していましたが、ようやく現地に直接訪問しての研修を行う事になった次第です。

SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)の鈴木りえこ理事長も前半日程に、ユースの会メンバーに同行して 在ケニア大使館、 JICA(独立行政法人国際協力機構)のケニア事務所やマゴソスクールなどを訪問しました。

研修3日目に訪問したマゴソスクールは、ケニアの首都ナイロビの近代的に栄えた都市部の近隣中にあるにも関わらず、ナイロビ地区最大のスラムと言われるキベラにあります。キベラは公称人口約20万人ですが、実際には200〜250万人が住んでいるそうです。政府の定期人口調査期間中には、全国民が家に滞在しているように命じられるそうです。しかし、キベラの人たちは「働いていないとその日食べるものがない」ので家には居ることができず、調査員が数える実数とは異なってしまうようです。

マゴソスクールは孤児などの駆け込み寺としても機能しており、学校としてだけではなくスラムの中で生活が困難になった人たちの為に女性の職業支援や食事配給などさまざまな活動を行っているそうです。

ユースの会で今季副代表を務めている榎原茉央さんが、マゴソスクールでのスタディーツアーの写真などを送って下さいました。

現場の声を聞いてきた報告の一部をご紹介します。『マゴソスクールの前身を立ち上げたリリアンさん(写真左上)は、ご自身も両親を亡くしてから18人の長女として 「弟たちにはギャングに、妹たちには売春婦になってほしくない」 という思いで10代から働き詰めた方です。「キベラで親を亡くした子に必要なのは、明日はあるよと希望を持たせてあげられる存在」「お金はなくてもできる」といった彼女の考えがこのマゴソスクールの根底にあるそうです。マゴソスクールの工夫された設備や教室を見て、また子どもたちの距離の近さ、明るさ、笑顔、可愛さにユースの会のメンバーも大きくエネルギーをもらいまくリました。』とのことです。

後日、ユースの会の報告書が作成されましたら掲載させていただきます。そちらもぜひご覧いただければ幸いです。

なお、研修に先駆けて、一部のメンバーが日本のケニア大使を訪問しました。
訪問の様子⇒ http://mpjapan.sakura.ne.jp/spj2023/?p=13360

※MPJ Youth(NPO法人ミレニアム・プロミス・ジャパン・ユースの会)は、アフリカの貧困削減を支援し、日本におけるアフリカの広報につとめるSPJ(当初「ミレニアム・プロミス・ジャパン(MPJ)」)の活動に賛同する東大の学生たちによって立ち上げられた学生サークルです。MPJ Youthは2009年3月アフリカ・モザンビークに派遣された学生を中心に結成され、2023年で14周年を迎えました。アフリカを学び、発信することをコンセプトに、今では東大と東京外語大学を中心として様々な大学から、約150名の学生が集まっています。