日本政府、ケニア、ナイジェリア、ルワンダのミレニアム・ビレッジ支援に500万ドルの無償資金協力を供与へ

日本政府のミレニアム・ビレッジ・プロジェクト(MVP)に対する500万ドル(5億9,600万円)の無償資金協力について、ミレニアム・プロミスおよび同プロジェクトの執行機関である国連プロジェクト・サービス機関(UNOPS)から発表されました。ニュースリリースを翻訳しましたのでどうぞご参照ください。
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コペンハーゲン発 2015年7月3日
当支援はケニアのサウリ村及びデルトゥ村、ナイジェリアのパンパイダ村、ルワンダのマヤンゲ村の4つのミレニアム・ビレッジ・プロジェクト支援のために活用されることになっており、日本政府はアフリカにおける平和の定着と紛争の再発防止に引き続き努めていく姿勢を示しました。
「世界には依然として、様々な理由のために開発の恩恵に預かれない人々がいます。この状況を打破するために、日本政府はODA(政府開発援助)における「人間の安全保障」の重要性を改めて確認しました。」と篠田欣二在デンマーク臨時代理大使は述べています。
さらに、「サハラ砂漠以南のアフリカ地域は21世紀に入り、めまぐるしい経済成長を遂げました。しかしながら依然として、アフリカ大陸の多くの人々が極度の貧困に苦しんでいます。日本国民と日本政府はケニア、ナイジェリア、ルワンダのミレニアム・ビレッジ・プロジェクトを支援することに大きな喜びを感じています。プロジェクトの目標を達成するためには、関係機関一同協力していく必要があります。」と篠田臨時代理大使は述べられました。
この新たな支援金は日本のこれまでのミレニアム・ビレッジ・プロジェクトへの支援を踏まえて拠出されたものです。
2006年から2011年の間、日本政府は国連開発計画(UNDP)と連携している国連人間の安全保障基金(UNTFHS)を通して2,000万ドルを超える援助を行い、9つのミレニアム・ビレッジ・プロジェクト立ち上げに極めて重要な役割を果たしました。日本政府はUNDPとの連携のもと、これまでベナン、カメルーン、マダガスカル、モザンビークに支援を拡大し、これらの国での新たなミレニアム・ビレッジ・プロジェクトの立ち上げにも貢献しました。
「私たちはミレニアム・ビレッジ・プロジェクトを支える多大なる支援に対して、日本国、並びに安部総理大臣に深く感謝申し上げます。」とミレニアム・ビレッジ・プロジェクトの責任者であるジェフリー・サックスは述べています。
さらにサックス教授は、「今回の支援によって、ケニア、ナイジェリア、ルワンダの村落地域は、ミレニアム開発目標(MDGs)の達成を目指して行ってきた、貧困への取り組み、飢餓の削減、所得の向上、病気との闘いに関わる10年に渡る取り組みを最後までやり遂げることができるでしょう。支援を受ける3ヶ国の政府は、MDGsを変わらず支援していくことを今回示した日本に対して、深く感謝しています。日本は今回の支援によって、サハラ砂漠以南のアフリカ諸国における、持続可能な開発、人間の安全保障、極度の貧困の撲滅に貢献していくグローバルリーダーとしての姿勢を、改めて示しました。」と述べています。
また国連プロジェクト・サービス機関(UNOPS)事務局長のグレテ・ファレモ氏(Ms. Grete Faremo)は、「ミレニアム・ビレッジ・プロジェクトがサハラ砂漠以南のアフリカ諸国の模範的な役割として、各々の開発に向けての問題や、農村部での貧困の完全撲滅に対して建設的な取り組みを行っていることに対して、支援を続けることができることに誇りを感じています。日本政府による今回の支援は、その方面において次のステップへの移行に貢献するでしょう。」と話しています。

ミレニアム・ビレッジ・プロジェクトは、ミレニアム・プロミスがコロンビア大学地球研究所と、主導的な執行機関であるUNOPSとともに実施しているプロジェクトです。このプロジェクトの目的は、低所得のサハラ砂漠以南のアフリカの地域において、10年という期間をかけて、国連ミレニアム・プロジェクトで推奨される予算内で低コストかつ科学的根拠に基づいた介入・実践による包括的な支援を行い、ミレニアム開発目標の達成に向けて前進することが可能であることを示すことです。日本からの今回の支援は、上記4つのプロジェクトサイトにおいて、9年目のプロジェクト事業のために活用されます。

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原文はこちらからご覧いただけます。
https://www.unops.org/english/News/Press-releases/Pages/Government-of-Japan-Grants-5-million-to-Support-Millennium-Villages-Project-in-Kenya-Nigeria-and-Rwanda.aspx
日本外務省の報道発表ページはこちら
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_002267.html

翻訳:MPJユースの会 
   土屋 潔浩