～ マンソ・ヌクワンタにおける金の違法採掘の現状も見据えて ～
SDGs･プロミス･ジャパン(SPJ)の鈴木りえこ理事長は、2025年2月末から3月にかけて、ガーナの職業訓練校建設運営支援事業を行っている、アシャンティ州アマンシエ・ウエスト、マンソ・ヌクワンタ（Manso Nkwanta）を再訪しました。ガーナ滞在中のSPJインターンの山本さんが、現地で同行した際の様子を報告してくれました。
今回、地域の指導者や政府機関、国際機関などを訪問し、学校建設の進捗状況などを説明し、関係機関との連携を今後も深めていくことを確認したそうです。
まずはマンソ・ヌクワンタの伝統的指導者オマンヘネ（Nana Bi Kusi Appiah/ナナ・ビー・クシ・アピア2世）を訪問しました。地域の指導者として、学校の敷地周辺での金の違法採掘の取締まりを強化することを約束してくれました。後日、山本さんが確認した際には、違法採掘者は摘発され、採掘用重機は姿を消したそうです。
その後、マンソ・ヌクワンタのクィーン・マザー、ナナ・ニャルコ・アボラー・シーカのお宅を訪問しました。昨年、山本さんが中心となって行ってくれた事業へのクラウドファンディングの成果報告とともに、クィーン・マザーから寄附者の皆さまへのお礼の動画撮影をさせていただきました。
学校の敷地も訪れ、建設の状況を確認しました。理事長は、完成度の高さに関係者の皆様の努力を称賛し、感謝の意を表しました。
また、職業訓練校の生徒とも交流しました。
その他、市役所や教育委員会、学校の理事会のメンバーなどとも会談しました。
さらに、学校と隣接する建物の2階から村内各地にある金の違法採掘場の様子を確認しました。理事長は、老若男女問わず従事している違法採掘の状況に衝撃を受けていました。
（市役所）にて
アシャンティ州の州都クマシでは、州の職業訓練校を統括するTVET（Technical and Vocational Education and Training）事務所のDirector・Gyamfi氏と、首都アクラでは国内の職業訓練校を統括するTVETなどの官庁を相次いで訪問しました。TVEＴの皆様からは学校の国営化に向けてアドバイスをいただき、いち早く国営化を実現するために連携することで一致しました。
Yaw Osei Adutwum氏
（中央）Director/ Richard Addo Gyamfi氏
また、インフラ関係の投資を行うアフリカ開発銀行、日本大使館、JICAなどの関係機関を訪問し、学校建設と運営の状況、現地の深刻な違法採掘の状況をご説明しました。
アフリカ開発銀行にて
Country Manager /Eyerusalem Fasika氏（左から3人目）
滞在の終盤には、隈研吾先生ボランティア設計の職業訓練校の現地建設コンサルタントをお願いしているアリスさんを訪問しました。アリスさんはこの学校の詳細な設計やデザインを担当いただいており、彼女の自宅にも見られる暑さを和らげる建築上の工夫などが、学校のデザインにも採用されていました。
鈴木理事長は、その後「MAGO MORINGA」の事業地を訪問しました。
世界の電子廃棄物が集まっているガーナのスラム（アグボグブロシー）にて廃棄物の再生工場などを設立して、現地の人々の自立を支援している長坂真護さんについては以前の訪問記事（2024.2.7）でもご紹介しました。その長坂さんが運営する、モリンガやコーヒー豆の栽培場が「MAGO MORINGA」です。現地のご担当、三坂さんがモリンガの苗やコーヒーを植えている場所、これから実施する予定の養鶏場などを案内してくださいました。
「モリンガは、90種類以上の栄養素を含むといわれる植物で、「奇跡の木」と呼ばれるスーパーフード。抗酸化作用や免疫力の向上など身体に嬉しい効果もたくさん！ 二酸化炭素の吸収量は、なんと杉の20倍！ 水の浄化作用もあるなど地球にもやさしい植物です。」（MAGO MORINGAウェブサイトから）
今回、ガーナ職業訓練校建設支援事業地を訪問して、金の違法採掘を止めるために、職業訓練校の必要性を改めて痛感しました。山本さんが金の違法採掘に関する詳細なレポートを作成してくれたので、そちらも現状認識のためにぜひご覧ください。
レポート⇒ マンソ・ヌクワンタにおける金の違法採掘の現状
建設事業地ヘのSPJメンバー訪問関連ブログ（ガーナ現地レポート除く）
2024.8.21: ガーナ職業訓練校建設運営支援事業の進捗 ～ ワークショップ2室完成へ！～
2024.2.7: ガーナ職業訓練校建設運営支援事業の進捗 ～ 次のステップヘ！～
2023.6.21: ガーナの職業訓練校建設開始式典にガーナ政府・教育大臣なども参加
【ガーナにおける職業訓練校建設・運営支援事業 寄付口座】
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引き続き、皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。
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特定非営利活動法人 SDGs・プロミス・ジャパン
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