トルコでのシリア難民・地元住民支援事業、目標の120%を達成

活動報告
衛生用品を渡す現地スタッフ

2021年7月にお伝えしましたように、SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)は、ジャパン・プラットフォーム(JPF)からの助成を得て、4月~7月まで「トルコ共和国における新型コロナ危機の影響を受けたシリア難民・ホストコミュニティへの衛生用品配布事業」をイスタンブールにて実施しておりました。この事業は現地のNGO(RA— Refugees and Asylum Seekers Assistance and Solidarity Association)と連携し、事業目的を「新型コロナウィルスの更なる感染拡大の予防とリスクの軽減」として、2つの目標(「衛生用品の配付」と「衛生啓発活動」)を設置しました。 このたび、イスタンブールで事業を管理したプロジェクトマネージャー片野田氏より、実施部隊を率いて多大な協力をくださったTahsin氏(RA所属)の写真と一緒に、目標以上の達成ができたという嬉しい報告が届きましたので、皆様へお伝えします。

現地提携団体「難民協会」(Refugees and Asylum Seekers Assistance and Solidarity Association) スタッフ Tahsin氏

「2021年4月から7月にかけて、トルコ最大都市イスタンブールのシリア難民が多く住んでいる地区「スルタンベイリ市」にて、新型コロナの感染拡大の影響で失業や給与カット等を強いられ厳しい生活を余儀無くされているシリア難民や地元の貧困者層の支援を行いました。合計3,000世帯へマスク・消毒液・ハンドソープ・清掃用漂白剤・トイレットペーパー等、コロナ対策と衛生的な生活に必要不可欠な衛生用品を配布しました。

衛生用品を渡す現地スタッフ

当初は2,500世帯への配布を目標としていましたが、予定よりも低価格で衛生用品を調達出来たため、より多くの難民と地元住民に支援を届ける事が出来ました。この支援により約1万8千人の方々が、一定期間コロナ感染対策を実施しつつ家庭の衛生状態を保つ事が出来ました。物資配布後のアンケートでも、99%以上の方々が「配布物の品質に満足した」と回答しており、お陰様で適切な支援が出来たと考えます。             

現地スタッフが厳選した衛生用品

長期にわたるコロナ禍で感染対策意識が薄れてきている中、今一度意識を高めていただく事を目的として、アラビア語とトルコ語の2言語で作った啓発チラシを用いて衛生啓発活動も実施しました。チラシは衛生用品と同時に配布し、手洗い・マスク着用・ソーシャル・ディスタンス確保の重要性等をリマインドしました。

衛生啓発用チラシ

トルコでは日本よりも新型コロナ感染者数や死者数が多く、厳しいロックダウン措置が取られていた時期もありました。ワクチン接種の普及により状況は徐々に良くなってきていますが、経済の悪化により難民や貧困層へのダメージは計り知れません。残念ながら日々の食料や生活用品でさえ満足に購入できない家庭がたくさんあります。まだまだコロナ禍は終わりそうにありませんが、この支援により弱い立場にある人々の生活再建に多少の貢献が出来たと思います。」 SPJとしても、引き続きトルコのシリア難民や貧困層へのサポートを心掛けて行くつもりです。皆様の温かいご支援をどうぞよろしくお願いたします。