ウガンダでフォトコンテスト開催!

SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)は、2023年8月に、ウガンダにてフォトコンテストを実施しました。2020年1月にもウガンダ北部の南スーダン難民居住区にて、難民の子どもを対象に同コンテストを開催しましたが、今回は「ウガンダ共和国カラモジャ地域における脆弱層への食糧支援事業」を行っているカラモジャ地域コティド県で、子どもを対象としました。

対象は10代の子ども達10名(男女5名ずつ)です。これまで(ウガンダの他、ラオス、ガーナでも開催)の参加者同様、初めてカメラを触る子どもがほとんどでした。SPJ国際派遣スタッフからキヤノンのデジカメの使い方を教わった上で、お互い助け合いながら好きなものを撮影してもらいました。

支援事業関係者の投票で、2点の優秀賞が選ばれました。

また、参加した子ども達全員にはジュースが配られ、優秀賞の2人には本とお菓子が渡されたところ、お菓子は全員で分けたそうです。

今回のフォトコンテストの様子は、SPJのSNSサイト(Instagram, Facebook, Twitter)にも、追加の写真を掲載いたします。そちらもぜひご覧ください。

Facebook: https://www.facebook.com/sdgs.promise.japan/
Instagram: https://www.instagram.com/sdgspromisejapan/
Twitter: https://twitter.com/sdgsp_japan


ウガンダにおける食料危機支援事業を開始 

SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)は、2023年6月に新たに「ウガンダ共和国カラモジャ地域における脆弱層への食糧支援事業」を開始いたしました。

国連世界食糧計画(WFP)によると、世界で深刻な食料危機に直面している人々の数が増加していますが、ウガンダでもその影響は深刻です。詳細は「こちら

SPJは、ウガンダの北東部に位置するカラモジャ地域(ウガンダ国内でも最も貧しい地域で人口12万人)にて、最も脆弱な人々への食料と栄養の不足を補うため、ジャパン・プラットフォーム(以下、JPF)からの助成金を得て、現地提携団体のNakere Rural Women Activist (以下、NARWOA)及びすでにこの地域で支援活動を行っていた特定非営利活動法人 難民を助ける会(以下、AAR)と連携して、この事業を開始いたしました。

対象は、カラモジャ地域コティド県における脆弱世帯約300世帯(1,320 人)で、彼らが生存に必要な最低限の食糧パッケージを3回受け取れることを目標としました。配付中からモニタリングを開始し、アンケート調査を行いながら裨益者の食糧へのアクセスの改善状況や満足度等について状況把握と分析を行います。

今回の事前調査では、AARが既に実施している食料配布演習に、SPJの国際派遣スタッフが参加し、この地区の役所Water Governance Institute(以下、WGI)の協力も得て、今後の食料配布 プロジェクトの効果的な実施法について調査が行われました。演習の見学中には、AARの代表者にも話を聞く機会がありました。

SPJではNARWOAとAARと共に、地区災害対策委員会(District Disaster Management Committee – 以下、DDMC)のデータをもとに裨益者を選定し、選定された世帯を戸別訪問、食糧確保状況、生活環境や支援の必要性、世帯構成などについて聞き取りを行った上で最終決定します。また他団体と重複がないよう、情報交換を行いながら調整を行います。さらに、対象地において、事業対象に選定されなかった世帯からの不満や、対象世帯とのトラブル防止に向け、選定基準については明確にした上で、コミュニティリーダーを通して各世帯にも詳細に説明をし、理解を得るよう努めます。

食糧配布の予定地であるレンゲンサブ郡(RengenSub County)でプロジェクトメンバーを歌と踊りで迎える現地コミュニティの人々

困難な中でも、精一杯感謝の気持ちを伝えてくれようとする人々の期待に応えられるよう、この事業を推進していきたいと思います。

今回の事前調査の様子は、SPJのSNSサイト(Instagram, Facebook, Twitter)に、どのように食料配布がされたかの写真なども掲載いたします。そちらもぜひご覧ください。

Facebook: https://www.facebook.com/sdgs.promise.japan/
Instagram: https://www.instagram.com/sdgspromisejapan/
Twitter: https://twitter.com/sdgsp_japan


ウガンダの食糧危機 補足

2019年からの新型コロナウイルス感染症の拡大、2022年にはウクライナ情勢の悪化、そして長年にわたる内紛や気候変動に伴い、中東・アフ リカ地域やその他の地域における食料不足は深刻化しました。国連世界食糧計画(WFP)によると、著しい穀物価格の高騰によって、深刻な食料危機に直面している人々の数は、国連WFPが活動を行う79カ国(データの入手が可能な国)において、2023年には過去最高となる3 億4,500 万人へと急増することが見込まれていると報告されました。

そのような中、人口4,700万人(2022年現在)のウガンダでは、食糧不安や栄養不足により多くの人が苦しんでいます。2018年には栄養失調が原因で5歳以下の子供の死亡者数が25万人との報告がありました。特にウガンダの北東部に位置するカラモジャ地域(人口12万人)は、同国内でも最も開発が遅れ、貧しい地域の一つです。遊牧民が多い半乾燥地帯のため、不規則な降雨、干ばつ、鉄砲水などの異常気象によって、農作物の収穫に影響が見られ、またウクライナ紛争による世界的な食糧価格の高騰を被ったりするなど、深刻な食料不足に直面しています。

特に高齢者世帯、女性の一人親世帯、妊娠中や授乳中の女性、59ヵ月までの子ども、障がい者がいる世帯、孤児世帯など、社会的・経済的により最も脆弱な人々への支援が急務となっています。


トルコでシリア難民・地元住民支援事業を開始

SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)は、ジャパン・プラットフォーム(JPF)からの助成を得て、2021年4月より「トルコ共和国における新型コロナ危機の影響を受けたシリア難民・ホストコミュニティへの衛生用品配布事業」を開始しました。シリア難民や脆弱な地元住民に衛生用品を提供し、また衛生啓発活動を実施することによって、新型コロナウイルスの更なる感染拡大の予防とリスクの軽減に寄与する事を目的としています。

トルコの現地提携団体「難民協会」(Refugees and Asylum Seekers Assistance and Solidarity Association)の職員で本事業のプロジェクトマネージャー片野田より、現地イスタンブールからの報告です。

「我々「難民協会」は、SPJとパートナーシップを締結し、イスタンブールのシリア難民が多く住んでいる地区にて、今年4月から新型コロナの感染拡大の影響で、失業や給与カット等を強いられ厳しい生活を余儀無くされているシリア難民や地元の貧困者層の支援を行っています。約3ヶ月間かけて3,000世帯へマスク・消毒液・ハンドソープ・清掃用漂白剤・トイレットペーパー等、コロナ対策と衛生的な生活に必要不可欠な衛生用品を配布しています。この支援により約1万8千の方々が、約1か月間、感染対策をしつつ家庭の衛生状態を保つ事が出来ます。

トルコでは日本よりも新型コロナ感染者数や死者数が多く、非常に厳しいロックダウン措置が取られていた時期もありました。ワクチン接種の普及により状況は徐々に良くなってきていますが、経済の悪化により難民や貧困層へのダメージは計り知れません。日々の食料や生活用品でさえ満足に購入できない家庭がたくさんあります。実は、去年から本事業の策定を始めましたが、やっと支援を届ける事が出来ました。残念ながら、まだまだコロナ禍は終わりそうにありませんが、弱い立場にある人々の生活再建に少しでも貢献したいと強く思っています。

日本の方々の温かいご支援には、スタッフ一同とても感謝しています。今後ともトルコの難民や貧困層へのサポートをどうぞよろしくお願いいたします。」

Refugees and Asylum Seekers Assistance and Solidarity Association(難民協会)
プロジェクトマネージャー
片野田義人


MPJユースのマラウイ研修報告(1)

ネットボール試合 3月2日から16日まで、ミレニアム・プロミス・ジャパン(MPJ)・ユースの会(メンバー約60名)のうち10名が、アフリカのマラウイ共和国を訪問し、MPJ事務所からは理事長・鈴木りえこと事務局長・伊藤正芳が同行いたしました。一足早く11日に帰国した鈴木より、第一弾の報告をいたします。(写真左はMwandamaの女子小学生らとネットボール試合を行うMPJユースの女子大生たち)

西岡大使と中富参事官 3月3日にマラウイの首都・リロングウェに到着し、翌日4日には在マラウイ日本大使館を表敬訪問。マラウイのチャポンダ外務大臣が国連防災世界会議で来日される直前のため準備でお忙しい西岡周一郎大使にもご挨拶をさせていただき、中富久参事官からは3時間半にわたって、マラウイの現状やご本人のこれまでのご経験など貴重なお話をいただきました。
 参事官のお話では、マラウイは隣接する南アフリカ共和国がアパルトヘイト政策を実施していた期間にも南アフリカと交流を保っていたり、長年台湾と外交関係を維持していたりしたことなど、最近まで他のアフリカ諸国の中では比較的独自の路線を進んでいたことをはじめ、数年前に為替クワチャをドルに対して流動制としたため、それ以降、貨幣の価値が下がったことも原因して、現在では一人当たりのGNIが270米ドルと世界最低国のひとつになっていること、ただし、国民一人一人の生活は平和でのんびりとしていてあまり最貧生活を想像させないこと、また、毎年起こる洪水に対してなかなか政府が対応策をとれないでいること、など興味深いお話を聞かせていただきました。
教師のモデル授業風景 翌5日は、JICAマラウイ事務所を訪れ、徳橋和彦所長のお話、教育、農業部門等の担当の方々のお話を伺ってから、JICAの現地活動現場を訪れました。日本の一村一品運動を倣って地元産業を興そうと努力しているOVOP事務所では現地の所長や日本の専門員の方々のお話しをいただいた後、OVOPショップでの現地生産品、バオバブオイル、蜂蜜、モリンガ石鹸、バナナワイン等をショッピングし、市内の学校で行われている教師の研修会などにも参加させていただきました(写真左)。夜にはJICAや大使館の皆様と夕食を共にいただき、リラックスした雰囲気の中で多岐にわたるお話を伺うことができました。
 
お醤油寄贈(グムリラ村Director Dr. Kang) 翌6日、ユースのメンバーが地元で麻薬防止などの活動を行うNGOを視察している間、MPJ事務所の鈴木と伊藤は、首都リロングウェから100キロほど離れたミレニアム・ビレッジGumuliraを訪問しました。Gumuliraは2年ほど前からミレニアム・ビレッジ・プロジェクトの支援から独立して、現在は韓国のキリスト教団体Merry Year Internationalが運営しています。チームリーダは韓国人歯科医のDr Kangで、キッコーマン株式会社からご寄贈いただいたお醤油をおみやげにお渡しすると「これが一番うれしい贈り物!」と感激してくださいました。お醤油はもちろん和食が今後アフリカでも需要が高まることと確信いたしました。
 マイクロクレジットや農業などそれぞれのチームリーダーからプロジェクトの進捗情報を説明していただいた後、現場を視察して、私たちもスタッフと一緒に昼食に招いていただきました。毎日、現地スタッフ40名と食堂に集まり、フォーク、ナイフ、箸などを使わず手でシマというとうもろこしの粉でできた現地の主食を食べられているDr Kangは、現地シェフにお醤油を渡して「明日からみんなへの料理にも活用するように」とおっしゃっていました。スタッフは韓国人が9名ほどいて、ランチの時間は彼らが現地スタッフへ食事を給仕し、敷地内で寝泊りもしているそうです。
皇后陛下の翻訳本を寄贈2 週末の7日から週明け9日にかけては、リロングウェから車で6時間ほど南下したゾンバ州にあるミレニアム・ビレッジ、Mwandamaにて、MPJユースのメンバーと再合流しました。プロジェクトのコミュニティ・コーディネーターのジョゼフが週末にも関わらず、スタッフや地元のAgnes小学校の校長先生以下生徒、家族を一同に集めて下さいました。Agnes小学校では皇后陛下が英訳なさった日本の詩集「にじ」と「けしゴム」を寄贈し、その後開催された小学校チームとのサッカー試合ではMPJユースの女子5名も参加して、自称「皇后杯」と称し全員全力でがんばりました。けれども、残念ながら2対1で負けてしまいました。その後、女子だけでネットボールの試合を行い、こちらはMPJチームに参加してくれたジョゼフのお嬢さんの活躍もあり、見事勝利しました!(冒頭写真)

サッカー試合前 夜はMPJユースの各メンバーがMwandama村にてそれぞれの家庭に2晩泊めていただき、皆さん歓待していただき電気も水もない環境ながら一生の思い出となる経験をいたしました。家庭滞在(小野さん) 

 MPJユースを泊めて下さった家庭には、信越化学工業からご寄贈いただいたシリコンカップ、トートバック、ラップをお渡ししたところ、皆さん非常に珍しがって大喜びしてくださいました。実は、マラウイのミレニアム・ビレッジ・プロジェクトは他国の進捗状況に比較すると国民性も関係してか少々遅れているようなので、チームリーダーのダウディ博士(元マラウイ農業省の官僚トップ)の指揮下、週末も働くことをいとわず、ミレニアム開発目標達成のために一丸となって努力しているというお話でした。達成期限の年末まで残すところ8か月あまりとなってしまいましたが、チームと村の皆さんの努力はひしひしと感じることができました。
 また、今年1月半ばに起こったマラウイの大洪水ではムタリカ大統領が初めて災害宣言を行い、建国以来の非常事態として現在も収束を予測できない状況になっているということを西岡大使をはじめ、WFPマラウイ事務所の牛山ココ所長から伺いました。3月初めの統計によると、マラウイ全28県中15県、108名が死亡、172名が行方不明、被災者数64万8000人以上、国内避難民が17万4000人以上です。日本政府からの支援はすでに行われているそうですが、日本のNGOはまだ活動を開始していないため、私たちの支援活動も期待されています。そこで、MPJも微力ながらなんとか支援活動を開始できるよう準備を行っています。

信越化学さまからのご寄贈品贈呈 MPJユースのマラウイ研修におみやげとして自社製品をご寄贈くださったキッコーマン株式会社と信越化学工業株式会社、お世話をいただいたマラウイの皆さまには心からお礼を申し上げます。


大阪市榎本地域のみなさまからのご寄付がガーナの青年に届きました!

Richard君_20141211_135156_trim大阪市鶴見区榎本地域のみなさまからアフリカの貧困削減のために役立ててほしいとのご意志のもとMPJがお預かりしておりましたご寄付14,335円が、ガーナで貧困に窮し勉学の道を絶たれようとしていた青年の手に届きました。
いただいたご寄付は、ガーナ・Bonsaasoのミレニアム・ビレッジ・プロジェクト・チームを通じて、BonsaasoにあるMansoman高校の最終学年で勉強するRichard Acheampong君に手渡されました。(写真の右側がRichard君、左がチーム内で教育分野を担当しているCharles Akomaning-Mensah氏です。)
彼は、両親が学費を支払えなくなったことから危うく退学というところ、榎本地域のみなさまのご寄付によって最後まで勉強を続けられることになります。そのことを本人もとても喜んでいて、いまは最終試験に向け猛勉強中、卒業は間違いないだろうとのことです。
もともとこのご寄付は、昨年2014年5月31日に行われた大阪市立榎本小学校の児童たちによるイベントの際に寄せられたものです。このイベントは昨年のサッカーW杯に合わせ企画され、各家庭から持ち寄った白黒2色の雨傘をつかって、大きなサッカーボールの地上絵をつくるというもので、各紙でも報道されました。そこで集まったお金が、W杯出場国のひとつであったガーナに送られることになったのです。
日本と同様に、サッカーはアフリカの子供たちにも人気のスポーツです。アフリカの子供たちは、たとえサッカーボールが手に入らなくてもビニール袋を上手にまるめてボールをつくり、裸足で走り回って、丸太棒を組み合わせただけのゴールにシュートをする、そんなサッカーに小さいころから慣れ親しんでいます。
今回、榎本小学校の「サッカーボール」は、日本から遠く離れたガーナに生きる、勉強を続けたいひとりの若者の将来にパスされました。お預かりいたしましたご寄付全額14,335円は、ほぼ400ガーナ・セディに相当し、1年分の学費に相当します。榎本小学校のみなさんが持ち寄った傘が、ガーナのRichard君の人生を守る傘になりました。
そして私たちMPJは、こんなふうに世界がつながっているんだと知っていただくことで、世界に目を向ける子供たちが増えてくれればとも思っています。大阪市鶴見区榎本地域のみなさま、この度は本当にありがとうございました!


トヨタ自動車より「ミレニアム・プロミス」へ、車両をご寄贈いただきます!

 トヨタ自動車は、5月27日付、第五回アフリカ開発会議を控えて、アフリカの貧困削減に取り組むミレニアム・プロミス(MP)に対して、ランドクルーザーを2台ご寄贈くださることを発表しました。
 ニューヨーク市のNPO法人ミレニアム・プロミス(MP)は、MPJのグローバル・アライアンスです。今春、MP会長の北岡伸一がトヨタ自動車会長の張富士夫氏と面談し、MPとMPJが支援しているサハラ砂漠以南10か国80村にあるの「ミレニアム・ビレッジ・プロジェクト」に対して、ランドクルーザーのご寄贈をお願いしました。
 ご寄贈いただく車両は、東アフリカのタンザニアと西アフリカのマリへ、それぞれ一台ずつ贈られる予定です。現地では、患者や妊婦の病院への救急搬送、作物の種や肥料の運搬、収穫物の出荷のほか、離れたコミュニティに住むスタッフの移送など、自動車は欠かせません。
 寄贈を受けるジェフリー・サックス教授(MP共同設立者、コロンビア大学地球研究所長、国連事務総長特別顧問)は、「素晴らしいギフトをいただき、大変嬉しく思います。ご寄贈いただく2台のランドクルーザーは、ミレニアム・ビレッジの現地事業のためには極めて重要で、チームのサポートに活用されます。」と感謝の辞を述べています。
 トヨタ自動車に心からお礼を申し上げます!


写真:アフリカのミレニアム・ビレッジ・プロジェクト(MVP)で現在活躍中のトヨタ車

左より、ウガンダMVP事務所、同事務所にて使用のトヨタ車、ウガンダ・ルヒーラ村の事務所、ガーナのMVPクリニックで使用のトヨタ車
ウガンダ ミレニアム・ビレッジ・プロジェクト事務所

ウガンダ ミレニアム・ビレッジ・プロジェクト事務所で使用されている車

写真:ウガンダ・ルヒーラ村事務所

ガーナ ミレニアム・ビレッジ・プロジェクトのクリニック用の車