ガーナ(アシャンテ州マンソ・ヌクワンタ村)における職業訓練校建設・運営事業に関して、外務省のNGO連携無償資金協力(N連)を締結

職業訓練校の建設予定地

SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ) では、この度、ガーナ(アシャンテ州マンソ・ヌクワンタ村)における職業訓練校建設・運営事業に関して、外務省のNGO連携無償資金協力(N連)を締結することができました。

この事業は、2020年2月に、SPJ理事長の鈴木りえこが、MPJユースの学生13名らと現地(旧ミレニアム・ビレッジ‐Bonsaaso)に滞在した際、SPJの連携組織であるMPAガーナから依頼されたものです。

ガーナはかつて金の一大産出国で、以前から違法採掘がおこなわれていましたが、金価格の高騰で、外国人(とりわけ中国人)による違法採掘が盛んとなり、周辺の環境問題にも悪影響を与えていました。そこで、2017年にガーナ政府が中小規模採掘を規制し外国人を排除しましたが、現地の若者たち(18歳~35歳の約30%)は他に生活手段がなく、過酷な労働条件の違法採掘に関わり続けていたため、地元ではこの問題解決が喫緊の課題となっていました。そのため、数年前から、現地の伝統的指導者たちが、MPAガーナに8ヘクタールの土地を提供し、若者の将来のための職業訓練施設をつくることを依頼していたものです。

設計には、隈研吾教授(東京大学特別教授・名誉教授、隈研吾建築都市設計事務所、SPJ特別顧問)とそのチームの皆様が、ボランティアでイメージを担当してくださいました。コロナ禍もあり、計画はなかなか進まず、企画から2年以上を経て事業開始に至ることができました。辛抱強くご協力くださった皆様に心から感謝しております。

残念ながら、この事業を成功させるためには、N連の資金だけでは十分ではないため、改めて皆様にご寄付を依頼する予定です。皆様のさらなるご理解とご協力をお願い申し上げます。

● これまでの関連ブログ①隈研吾氏、「アフリカの魅力とインパクトを語る」 ~アフリカへの想いと建築への原点もお伺いしました!~
● これまでの関連ブログ②ガーナを訪問しました!


コロナ後初の現地訪問、MPJ Youthメンバーのケニア研修

2023年2月14日(火)~28日(火)の日程で、MPJ Youth(※)(以下「ユースの会」)メンバー13人が、ケニアで実地研修を行いました。

2009年以来、ユースの会メンバーは現地の人々や国を深く理解するための研修として、 アフリカを中心に発展途上国を年に一度訪問してきました。新型コロナ感染により2021、2022年はZoom等を活用し日本国内でのオンライン研修を実施していましたが、ようやく現地に直接訪問しての研修を行う事になった次第です。

SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)の鈴木りえこ理事長も前半日程に、ユースの会メンバーに同行して 在ケニア大使館、 JICA(独立行政法人国際協力機構)のケニア事務所やマゴソスクールなどを訪問しました。

在ケニア日本大使館にて。左端:ユースOB川溿氏、6人目:岡庭駐ケニア特命全権大使、右端・鈴木理事長と13人のユースの会メンバー

研修3日目に訪問したマゴソスクールは、ケニアの首都ナイロビの近代的に栄えた都市部の近隣中にあるにも関わらず、ナイロビ地区最大のスラムと言われるキベラにあります。キベラは公称人口約20万人ですが、実際には200〜250万人が住んでいるそうです。政府の定期人口調査期間中には、全国民が家に滞在しているように命じられるそうです。しかし、キベラの人たちは「働いていないとその日食べるものがない」ので家には居ることができず、調査員が数える実数とは異なってしまうようです。

マゴソスクールは孤児などの駆け込み寺としても機能しており、学校としてだけではなくスラムの中で生活が困難になった人たちの為に女性の職業支援や食事配給などさまざまな活動を行っているそうです。

ユースの会で今季副代表を務めている榎原茉央さんが、マゴソスクールでのスタディーツアーの写真などを送って下さいました。

現場の声を聞いてきた報告の一部をご紹介します。『マゴソスクールの前身を立ち上げたリリアンさん(写真左上)は、ご自身も両親を亡くしてから18人の長女として 「弟たちにはギャングに、妹たちには売春婦になってほしくない」 という思いで10代から働き詰めた方です。「キベラで親を亡くした子に必要なのは、明日はあるよと希望を持たせてあげられる存在」「お金はなくてもできる」といった彼女の考えがこのマゴソスクールの根底にあるそうです。マゴソスクールの工夫された設備や教室を見て、また子どもたちの距離の近さ、明るさ、笑顔、可愛さにユースの会のメンバーも大きくエネルギーをもらいまくリました。』とのことです。

後日、ユースの会の報告書が作成されましたら掲載させていただきます。そちらもぜひご覧いただければ幸いです。

なお、研修に先駆けて、一部のメンバーが日本のケニア大使を訪問しました。
訪問の様子⇒ http://sdgspromise.org/?p=13360

※MPJ Youth(NPO法人ミレニアム・プロミス・ジャパン・ユースの会)は、アフリカの貧困削減を支援し、日本におけるアフリカの広報につとめるSPJ(当初「ミレニアム・プロミス・ジャパン(MPJ)」)の活動に賛同する東大の学生たちによって立ち上げられた学生サークルです。MPJ Youthは2009年3月アフリカ・モザンビークに派遣された学生を中心に結成され、2023年で14周年を迎えました。アフリカを学び、発信することをコンセプトに、今では東大と東京外語大学を中心として様々な大学から、約150名の学生が集まっています。


MPJ Youthメンバー、SPJ理事長とケニア大使館を訪問!

2023年2月7日(火)、SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)の関連学生組織であるMPJ Youth(※)のメンバー5人が、SPJの鈴木りえこ理事長とともに在日ケニア大使館を訪問しました。

左から3人目:Nyule Ngumbao次席 、鈴木理事長、Tabu Irinaケニア大使閣下とMPJメンバー5人

MPJ Youthは、これまで年に一度、研修のためアフリカを中心に発展途上国を訪問してきました。この2年間は新型コロナ感染拡大のため日本国内でのオンラインツールを利用した研修を実施してきましたが、今年2月にようやくケニアへの研修が実現する事になりました。事前にケニア大使館を訪問し、大使らにケニアの現状をお教えいただき、学生からの質問にもお答えいただきました。

お忙しいところ、貴重なお時間を割いていただき、 Irina大使とNgumbao次席 には心からお礼を申し上げます。今年は、日本とケニアの外交関係樹立60周年です。日本とケニアの友好関係がますます深まること、SPJとMPJユースの活動が少しでもケニアの貧困撲滅や発展へ役立つことを願っています。

ケニア大使Tabu Irina氏と鈴木理事長

※MPJ Youth(NPO法人ミレニアム・プロミス・ジャパン・ユースの会)は、アフリカの貧困削減を支援し、日本におけるアフリカの広報につとめるSPJ(当初「ミレニアム・プロミス・ジャパン(MPJ)」)の活動に賛同する東大の学生たちによって立ち上げられた学生サークルです。MPJ Youthは2009年3月アフリカ・モザンビークに派遣された学生を中心に結成され、2023年で14周年を迎えます。 アフリカを学び、発信することをコンセプトに、 今では東大と東京外語大学を中心として、 様々な大学から 約150名の学生が集まっています。