ガーナを訪問しました!

SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)理事長の鈴木と濱田が、531日から69日まで、ガーナの首都アクラとアシャンテ州の州都クマシ、アマンシ・ウエストにある旧ミレニアム・ビレッジ(Bonsaaso)を訪問しました。

旧ミレニアム・ビレッジ内では、以前から外国人が入り込んで金の違法採掘がなされていたため、2017年にガーナ政府の取り締まりにより、もともと失業していて違法採掘に関わっていた若者たちが生活の糧を失い、その育成が大きな課題となっています。

 実は、20202月に、鈴木がMPJユースの学生13名と現地を訪れた際、マンソ・ヌクワンタのオマンヘネ(伝統的リーダー)より土地を提供いただいたMillennium Promise Alliance GhanaMPAガーナ、SPJの連携NGO)からSPJに対して、若者のための職業訓練校の建設を依頼されていました。コロナ禍で海外出張を延期していましたが、この度、機会があり、SPJ理事長とスタッフが現地を訪れることになったのです。

 ガーナでは大学を卒業しても仕事が見つかる人は少ないため、職業訓練校を卒業すると専門的なスキルが身につき、仕事が見つけやすいそうです。また、これまでにガーナ政府によって職業訓練校が建設されましたが、外国政府の援助による職業訓練校の建設はまだ少ないということでした。

 現地では、アシャンテヘネ(アシャンテ族国王:ガーナの王様と言って良い存在)、オマンヘネ、教育大臣、アシャンテ州出身の国会議員、クワメ・ンクルマ科学技術大学(KNUST)の教授、現地の職業訓練校の校長先生などと面談し、非常に有意義な訪問となりました。

アシャンテヘネを表敬訪問しました。
マンソ・ヌクワンタの地方議会にて

SPJMPAガーナの関係者一同、地元の人々とともにプロジェクトの推進に向けて努力を続けています。

マンソ・ヌクワンタの土地を視察
MPAガーナ事務所での打合せ

 


「キガリ宣言」への署名、安倍元総理のメッセージも

2022623日にルワンダの首都キガリにおいて『マラリアと顧みられない熱帯病(NTDs)に関するキガリサミット』が『第26回イギリス連邦首脳会議(CHOGM)』と時期を合わせ開催されました。 

このサミットで『NTDsに関するキガリ宣言』が採択され、グローバルな官民学パートナーシップの方々が共同宣言に署名するとともに、2030年までに国連のSDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」の中の一つである『NTDs制圧ターゲット』及び『WHONTDsロードマップ(2021~2030)』を達成することが再確認されました。(2030年までにマラリアを撲滅するというコミットメントも再確認されました。)

 日本からは、下記官民学パートナーシップがキガリ宣言に署名されました。(注:SPJが把握する限り)

・外務省 三宅伸吾外務大臣政務官
・厚生労働省 佐藤英道副大臣
・エーザイ() CEO 内藤春夫様
・栄研化学() 代表執行役社長 納富継宣様
・長崎大学学長 河野茂様
SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)鈴木りえこ理事長 

ハイレベルセッションでは、ボツワナ、ガーナ、ナイジェリア、ルワンダ、UAE,タンザニア政府首脳とともにWHOテドロス事務局長は、世界的な保健安全保障の基盤として『primary health care』強化の重要性を強調しました。また、同事務局長は若者の関与が次世代の医療従事者とグローバルリーダー育成にとって鍵であるとも述べました。

さらに、新しいパートナーやドナーの発掘、国際的な資金提供の増加(Global Fundの増資)が不可欠であるとの認識を示しました。 

そして、マラリアとNTDsとの闘いにおいて革新的な手段や戦略が必要であることと、新たな生物学的脅威に先んじたイノベーションが必要であることも強調されました。薬品の開発製造もさることながら、アクセス向上についても議論が行われました。 

サミットではグローバル製薬企業のトップが下記のようにコミットメントを行っています。
GSKはアルベンダゾール供給を再確認、さらに今後10年で研究開発に10億ドル投資することをコミット
・ノバルティスがいくつかのNTDsと闘う研究開発に1億ドル投資(マラリア医薬品も含め2.5億ドル)
・ファイザーがInternational Trachoma Initiativeへの10億ドルの投資
Wellcome TrustNTDsR&D8000万ドル投資
・エーザイは20億錠のジエチルカルバマジンを29ヵ国に供給 

また、昨今の新型コロナウィルス(COVID-19)のパンデミックにより、NTDプログラムが深刻な影響を受けました。2020年には医療サービスの中断により、NTDsの治療を受けている人数が1/3程度減少したことも報告されました。WHONTDsロードマップ(2021~2030)の目標もリスクに晒されていると危惧しています。 

最後にキガリサミットにおいて『NTDs制圧にコミットするグローバルリーダー100(Champion)』が選任され、日本からは安倍晋三元総理(事務局注:当日はご存命)と内藤春夫氏(エーザイCEO)が同Championに選任されました。(注:SPJが把握する限り)

また、お元気だった安倍元総理からはキガリサミットに対してビデオメッセージを頂戴いたしました。こちらにつきましては、SPJの別の記事をご参照ください。

今回のキガリサミット開催の中心的な役割を果たしたルワンダ政府、RBM partnership to End Malaria、Uniting to Combat NTDsによる開催後の共同声明は、以下からご覧いただけます。
 https://bit.ly/3dR5zwW

関係先リンク
※United to Combat NTDsの報告サイト
 https://bit.ly/3bXUJrl

 ※エーザイ様のサイト
 https://www.eisai.co.jp/news/2022/news202250.html

 ※安倍元総理へのSPJからの追悼記事
⇒ http://sdgspromise.org/?p=12778

UTCのサイトより:キガリサミットの様子

 

 


安倍元総理に心より感謝し、ご冥福をお祈り申し上げます。

この度の安倍晋三元総理の訃報に接し、SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)の代表として、心より哀悼の意を表しますと共に、ご冥福をお祈り申し上げます。 

安倍元総理におかれましては、生前、顧みられない熱帯病(NTDs)の制圧に向けて様々なご支援を賜りました。先月完成したばかりの『2022年世界NTDの日』報告書http://sdgspromise.org/?page_id=12711)にも、1月27日に開催された英国Uniting to Combat NTDs (UTC)主催のグローバルセミナー宛てに頂いた ビデオメッセージの様子を掲載させていただきました。

『2022年世界NTDの日』の報告書から
また、去る623日にルワンダの首都キガリにて開催されました『マラリアと顧みられない熱帯病(NTDs)に関するキガリサミット』に対しましても、ビデオメッセージを頂戴するとともに、『NTDs制圧にコミットするグローバルリーダー100人(Champion)』にもご就任いただきました。同サミット開催主体の一つである英国のUTCもウェブサイト(下記リンクご参照)にて、安倍元総理を悼むステートメントを発表しております。

UTC: 安倍元首相を悼むコメント】https://bit.ly/3P5B9rN

 私共SDGs・プロミス・ジャパンは微力ながら今後とも安倍元総理のご意思を継いで、NTDs制圧に向けて活動を続けて参る所存でございます。

引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。


「あなたにもできるSDGs~世界を見つめ、行動は足元から」~「こうのすコミュニティ大学」にて講演 ~

埼玉県鴻巣市では、学びたいと思う鴻巣市民の方々の学習意欲を満たすため、また研鑽しあえる仲間が集える場を創るため、「こうのすコミュニティ大学」が開講されています。

去る202272日(土)に、SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)の理事長、鈴木りえこがその講師としてお招きいただき、「あなたにもできるSDGs~世界を見つめ、行動は足元から」をテーマに講演を行いました。

土曜日の午後でしたが、30名ほどの方々が、テーマに「興味があったから」ということで、ご参加くださいました。

図表やクイズなどを交えてSDGsについて講演する鈴木理事長

主催者によると、講演後のアンケートで皆様、「満足」か「やや満足」と回答して下さり、以下のような感想をお寄せいただいたそうです。

SDGsの内容が分かり、自分にできることは何かを考えることができてよかった。
・日々の生活の仕方を考えさせられた。
・鈴木氏の活動に敬意を表します。
・自分では分かっているつもりだったが、もっと自覚していくつもりです。
SDGsの意識を高めていきたい。
・これを機にSDGsの勉強をしたい。
・市民レベルでの講演に感謝します。

「こうのすコミュニティ大学」の関係者の皆様、ご視聴くださった皆様、ありがとうございました!

 

 


【2022年 世界NTDの日】の報告書が完成!

2022130日に開催された第3回目の「世界NTDの日」に、世界の100拠点以上がNTDsシンボルカラーのオレンジと紫にライトアップされました。私たちSDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)も、長崎大学熱帯医学研究所/日本顧みられない熱帯病アライアンス(JAGntd)、日本熱帯医学会学生協会(J-Trops)との共催、関係各所のご協力などを賜り、日本で5カ所(五稜郭タワー、東京タワー、長崎の袋橋・女神大橋・眼鏡橋)をライトアップすることができました。

開催詳細はこちら: http://sdgspromise.org/?p=12463

 「世界NTDの日」は、「Neglected Tropical Diseases – 顧みられない熱帯病(NTDs)」の世界レベルでの制圧、グローバルヘルスの認知度・理解を促すことを目的として2020年から開始、20215月、第74回世界保健総会(WHO総会)で130日を「世界NTDの日」とすることが正式に承認されました。 

SPJは昨年に続き、日本の皆様により一層NTDsへの関心を深めていただくため、このイベントを記録しご報告するための報告書(全8頁)を作成いたしました。SPJ会員、ご寄付頂いた皆様、関係各所の皆様には追って配布させていただきます。報告書に掲載したライトアップを含め、掲載しきれなかった各国の素晴らしいライトアップの様子を今後、SNSなどでNTDsの紹介とともに発信いたします。

報告書表紙
このたびの報告書をきっかけに、少しでも政府、企業、市民社会団体などと連携を深められる事を、NTDsに関わっているSPJも切に望みます。
Twitter:      @sdgsp_japan
Instagram:    @sdgspromisejapan/
世界のライトアップ(P.5)
日本のライトアップ(P.7)