ありがとうございました

5月26日の東京大学主催シンポジウム、設立記念記者発表とレセプションには多くの方にご参加いただき、また多くの方のご支援により無事執り行われました。
ご参加いただきました皆様、またイベントの開催・運営をご支援くださいました皆様、ありがとうございました。これからもミレニアム・プロミス・ジャパンをよろしくお願い致します。
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プレスリリース

プレスリリース
2008年5月26日

ミレニアム・プロミス・ジャパン本格始動へ
TICAD IV 参加のジェフリー・サックス教授、ユッスー・ンドール氏らが設立を祝福
5月26日(月)、特定非営利活動法人(NPO法人)「ミレニアム・プロミス・ジャパン(MPJ)」=会長・北岡伸一、東京都千代田区丸の内1-1-1 パレスビル7F http://sdgspromise.org=が、サントリー美術館(東京都港区)において、設立を報告する記者会見を開催するとともに、記念のレセプションを行いました。
2534009886_95031d7158_m.jpg記者会見と記念のレセプションには、国連事務総長特別顧問としてアフリカの貧困削減問題に実践的に取り組み、米国のNPO「ミレニアム・プロミス」の共同創設者でもあるコロンビア大学のジェフリー・サックス教授、セネガル出身のグラミー賞受賞歌手で国連児童基金(ユニセフ)親善大使のユッスー・ンドール氏等がかけつけました。 同日、東京大学(東京都文京区)において開催されたシンポジウム「アフリカの貧困削減と日本の役割」=東京大学主催、朝日新聞社共催、後援:外務省、(財)日本ユニセフ協会、MPJ=では、サックス教授らが、MPJの発足を報告するとともに、日本における今後の活動に対して「ミレニアム・プロミス・ジャパン設立はきわめて大きなチャンスの到来で、アフリカの貧困を終結させるため、日本とアフリカの人々のパートナーシップを築くことを意味する」と、期待の言葉を寄せました。
MPJは、今月28日(水)~30日(金)の日程で、横浜市において開催されるTICAD IV (アフリカ開発会議)に合わせ、日本での特定非営利活動法人として登記。国連が設定したミレニアム開発目標の達成に向け、米国のミレニアム・プロミスと連携し、アフリカのミレニアム・ビレッジ支援に関する事業を本格的に開始します。2534078138_1134f9063b_m.jpg既に、キッコーマン株式会社、サントリー株式会社、ゼネラルエンジニアリング株式会社、住友商事株式会社、双日株式会社、ソニー株式会社、トヨタ自動車株式会社、三井物産株式会社、三菱商事株式会社(五十音順) 9社 などが、その活動の支援をしており、MPJへの期待の大きさを表しています。
記念のレセプションでは、福田首相からの「今後、ミレニアム・プロミス・ジャパンがアフリカン・ミレニアム・ビレッジ・プロジェクトに対する支援の輪を草の根レベルまで広げ、ミレニアム開発目標(MDGs)達成やアフリカを支援する動きが我が国でも更に広がることを期待しております」とのメッセージが紹介されました。また、MPJの特別顧問に就任した竹中平蔵氏、また、来賓を代表して、青木保文化庁長官らが挨拶し、アフリカ支援への取り組みへの期待の言葉を寄せました。
ミレニアム・ビレッジとは
世界で最も貧しい地域であるサハラ以南のアフリカ10カ国にわたる約80の村々に、5年という限定つきで、1) 農業、2) 基本的な健康、3) 教育、4) 電力・輸送・通信、5) 安全な飲料水と衛生設備、の5つの面から包括的な援助を行い、ビレッジ住民の自立支援を図ることで、国連ミレニアム開発目標の主要な目標の一つ、最貧困の削減に努めています。
ミレニアム・プロミスとは
2005年4月、ニューヨークにて、コロンビア大学地球研究所長であり国際連合事務総長特別顧問のジェフリー・サックス教授と、ビジネスマンで社会貢献家のレイモンド・シェンバー氏(現・国連事務総長マラリア特使)がともに設立したNPOです。ミレニアム・プロミス・ジャパンは、日本のNPO法人であり、米国のミレニアム・プロミスと連携をしていきますが、独立した日本の組織です。
ミレニアム開発目標とは
2000年9月、189カ国が一堂に会する史上最大の国家首脳会合「国連ミレニアムサミット」で採択された「ミレニアム宣言」をもとにした、21世紀の国際社会全体が共有すべき目標。貧困削減、教育、保健医療、ジェンダー、環境などについて8つの目標から構成され、明確な数値目標と、2015年という達成期限を定めています。


サックス教授のメッセージ

ミレニアム・ビレッジ・プロジェクトについて
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コロンビア大学地球研究所長
国連事務総長特別顧問
ジェフリー・サックス

「ミレニアム・ビレッジのアプローチは最新の科学に基づく行動計画によりアフリカの地方における貧困を削減し、2015年までにミレニアム開発目標を達成することを目的としています。
私は2005年に、ミレニアム・プロミスの共同創設者となる栄誉に恵まれました。企業や市民社会のリーダーによる貧困撲滅の同盟が結成され、包括的な地域社会主導型の経済発展の試みが促進されました。
約10億人の人々が極貧の生活を送り、日々死活問題に関わるほどの極度の経済的困難に苦しんでいます。極貧とは、1日1ドル未満で生活することと定義されることがありますが、より正確には、極貧とは十分な食べ物、基本的な保健サービス、安全な飲み水、道路・電気・通信による外の世界とのつながりを含む、基本的なニーズがきちんと満たされない状況を言います。ミレニアム・ビレッジ・プロジェクトの戦略は、農業、保健、教育、道路、電気とインターネット・アクセスへの投資による貧困の削減です。
sachs2.jpg初期段階において、食料生産、疾病管理、通信及び貧困地域の人々の自信の面で、非常に良い結果が出ています。このような実用的かつ経済的にも実行可能な対策を実施し、貧困地域に力とリーダーシップを与えることにより、世界で最も貧しく、最も困難な地域においてさえ、極貧と戦い、勝利することは可能だということが、示されつつあります。
それだけではありません。これらの対策は、短期間に国のレベルに拡大してゆく可能性があるのです。予防接種、蚊帳の大量配布、全国的な駆虫、ビタミン補給、引換券による種と肥料の配布、ペダル式ポンプによる灌漑、学校と病院の無料化、地域の医療従事者の一斉研修等は全て、アフリカ全土で導入されつつあり、成功を収めています。
これらの投資は、平和と安全保障、貧困地域の長期的繁栄へ向けた一番の希望です。


ミレニアム・プロミスCEOからのメッセージ

2008年5月26日

ミレニアム・プロミス最高経営責任者
ジョン・マッカーサー
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東京でミレニアム・プロミス・ジャパンの発足をお祝いできますことを大変誇りに思います。この素晴らしい全国的なイニシアチブは、2015年までのミレニアム開発目標(MDGs)達成に向けた日本の支援に大きな弾みをもたらすでしょう。日本政府は、アフリカにおけるミレニアム・ビレッジ事業に対し、初期段階での重要な支援を提供しています。私たちはこれまでの日本の成功を祝し、今後に向けて一層の支援を呼び掛ける機会を得たことを喜ばしく思います。この取り組みを先導する上で指導力を発揮してくださった北岡伸一教授と鈴木りえこ氏に感謝申し上げます。

福田康夫総理大臣からのメッセージ

ミレニアム・プロミス・ジャパン設立に寄せて

平成20年5月26日
内閣総理大臣
福田康夫

 ミレニアム・プロミス・ジャパンの設立おめでとうございます。
 アフリカン・ミレニアム・ビレッジ・プロジェクトは、アフリカの経済成長にとって重要な農村開発に焦点を当てつつ、食料生産、保健衛生、水、エネルギー等の幅広い分野で支援を実施することにより、コミュニティ開発を目指すものであり、アフリカの貧困削減に向けた道筋を示す上で大きな役割を果たす可能性があります。このプロジェクトを支援し、貧困削減やアフリカ支援についての啓発活動を行うNPO法人であるミレニアム・プロミス・ジャパンの設立を、私としても大変喜ばしく思っています。本年は、明後日より始まる第4回アフリカ開発会議(TICADⅣ)や7月のG8北海道洞爺湖サミットにおいて開発・アフリカの問題が大きく取り上げられます。このようなタイミングでミレニアム・プロミス・ジャパンが設立されることは誠に時宜にかなったことであると考えます。
 アフリカン・ミレニアム・ビレッジ・プロジェクトは、マルチ・セクターの取り組みによる個人とコミュニティの能力強化を重視する人間の安全保障の考え方に合致するものです。こうした観点から、日本政府は、2005年からサックス・コロンビア大学教授の取り組みに賛同し、既に8ヶ国の9つの村々を対象としたプロジェクトを支援しています。そして、TICADⅣ開催の機会をとらえ、新たに4ヶ国への支援の拡大を検討しています。
今後、ミレニアム・プロミス・ジャパンがアフリカン・ミレニアム・ビレッジ・プロジェクトに対する支援の輪を草の根レベルまで広げ、ミレニアム開発目標(MDGs)達成やアフリカを支援する動きが我が国でも更に広がることを期待しております。  (了)