【開催報告】 「世界NTDの日」オンラインセミナーに約150名参加

2023年1月30日「世界NTDの日(World NTD Day)」には、世界中でNTDs(顧みられない熱帯病)関係者のイベントが開かれ、日本でもオンラインセミナーが開催されました。主催は世界NTDの日・日本準備委員会で、SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)も準備委員会を構成する6団体の一つとして協力させていだきました。登壇者その他詳細につきましては、末尾をご覧ください。

開催案内はこちら⇒ http://sdgspromise.org/?p=13278

司会、ご登壇者の一部:
写真左から右 (一段目)飛騨氏、國井氏、吉岡氏
(二段目)井谷氏、堂本氏、矢島氏 (三段目)金子氏 中谷氏

飛弾氏の司会で、まずは昨年行われた東京タワーをはじめ、3カ国のライトアップの紹介動画から始まりました。

そして世界保険機関(WHO)本部 NTD部長、Ibrahima Socé Fall氏から「UHC(ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ)を可能にするためにはNTDs制圧プログラムが重要である。NTDs制圧に向けてのこれまでの日本の貢献に感謝しており、今年のG7における日本のリーダーシップに期待している。」とのメッセージをいただきました。

また、前衆議院議員・元厚生労働大臣である塩崎 恭久氏からは「元NTD議連会長として本日のオンラインセミナー開催に感謝する。昨年キガリ宣言で蔓延国でのオーナーシップが認識されたが、コロナ禍で対策が遅れている。G7広島サミットで日本がリーダーシップを発揮するよう働きかけたい。」との力強い言葉をいただきました。

その後、吉岡氏も司会に加わり、患者代表の方や各界から順次ご登壇いただき、 非常に充実したセミナーとなりました。

当日は約150名の方にご視聴いただき、誠にありがとうございました。

セミナー全体の録画は以下に公開されています。ご興味のある方はぜひご視聴ください。

当日の動画はこちら⇒ https://youtu.be/ob5QjoBvIjE

今後も皆さまにNTDsについて少しでも関心をお持ちいただけるよう、SPJも努めて参りたいと改めて思いました。

【ご参考】
登壇者:(敬称略)
・Ibrahima Socé Fall WHO本部 NTD部長
・塩崎 恭久 前衆議院議員・元厚生労働大臣/勁草日本イニシアティブ代表理事
・小橋川イベテ  日本シャーガス病患者と友の会 会長
・矢島 綾  WHO東南アジア地域 NTD統括官
・金子 聰  長崎大学熱帯医学研究所 教授
・中谷 香  DNDi Japan 代表
・堂本 郁也 日本製薬工業協会(アステラス製薬)
・井谷 哲也 厚生労働省 大臣官房国際課 国際保健・協力室長
・赤堀 毅  外務省 地球規模課題審議官(大使)
・國井 修  GHIT Fund  CEO
司会: (敬称略)
飛弾 隆之 日本製薬工業協会(エーザイ)
・吉岡 浩太 長崎大学・JAGntd
主催:世界NTDの日・日本準備委員会
協力
・公益社団法人 グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)
・長崎大学熱帯医学研究所/日本顧みられない熱帯病アライアンス(JAGntd)
・特定非営利活動法人 DNDi Japan
・特定非営利活動法人 SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)
・一般社団法人 日本熱帯医学会学生部会(J-Trops)
・日本製薬工業協会
後援:日経・FT感染症会議


ラオスでフォトコンテスト開催!(2)

SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)とNPO法人わかもの国際支援協会(Wisa)が、2021から2022年にかけてコロナ禍のラオスで教育が受けられない児童を対象に行ったフォトコンテストの続報(前回に前半をお伝えしました)です。

前回の記事⇒ http://sdgspromise.org/?p=13290

2021年からのプロジェク進行中、2022年4月~7月にかけてはラオス全体も深刻なガソリン不足に陥り、様々な業種の労働者が出勤できなくなくなるなどIT指導にも支障が生じました。困難な状況の中、関係者の皆様のご尽力により、ようやく子供たちの写真を展示するフォトコンテストイベントが2022年12月に開催されました。

報告書サイト⇒  https://bit.ly/3XQJmVe

子ども達は、「私のパッタナー(文化・発展)」をテーマに自分たちが住む生活圏で写真撮影を行いました。ラオス語で「文化」はパッタナーと言いますが、このパッタナーは同時に「発展」「成長」(development)も意味します。

ルアンパバーン県の子ども文化センターで12月初旬から28日まで文化祭が開催され、8名16点の写真が展示されました。

そして、29日に来場者からの評価が高かった写真の撮影者、リダさんに懸賞が送られました。  

事業を推進してくださったWisaの理事、横山先生からのコメントです。

「コロナ禍で不安と鬱屈した子ども達に、可能な範囲で村まで出張したカメラワークやパソコンの使い方指導ができたことに特に感謝していただきました。

ラオスはベトナム戦争時にアメリカに国土を破壊され、世界でもっとも多く弾数を被ばくされた国であることなどが殆ど知られていません。また人口も700万人程度と少なく、東南アジアではミャンマー、カンボジアよりもGDPが低い状況です。多くの若者が、タイや中国のメディア・流行に影響を受けています。一方で、自分たちの国の誇りや文化のアイデンティティが失われていかないか、不安視されています。そのため「文化」という言葉は、特に深い意味をもっていると考えます。ラオスは、50の少数民族が平和に暮らしている、多文化共生の先進国です。そんなラオスの「文化」固有の「発展・成長」を祈る意味で、今回のフォトコンテストが実施されました。」

横山先生をはじめ、ご協力いただいた方々の全てに感謝申し上げると同時に、SPJとしては今後も各地の子供たちへの支援を続けていきたいと願っています。

参加者の他の作品は、SPJのSNS(Instagram, Twitter, Facebook)でもご紹介します。以下の写真も含め、どうぞご覧ください。

Facebook:  https://www.facebook.com/sdgs.promise.japan/
Instagram:  https://www.instagram.com/sdgspromisejapan/
Twitter:     https://twitter.com/sdgsp_japan



ラオスでフォトコンテスト開催!(1)

SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)とNPO法人わかもの国際支援協会(Wisa)は、2021年から2022年にかけて、日本製のカメラ(キヤノン)を用いて、コロナ禍のラオスにて教育を受けられない児童たちを対象に、協働でフォトコンテストを実施いたしました。

このフォトコンテスト事業は、2020年1月にウガンダ北部の南スーダン難民居住区にて、難民の子どもを対象に開催したことに始まり、 今回はその第二弾となります。

前回事業の概要⇒  https://bit.ly/3Xwcyk4

南スーダン難民の子どもたち
対象のフォトコンテスト開催報告

対象は、Wisaの理事で現在ラオス国立大学ラオス日本センター客員教員の横山泰三先生のご協力の下、ラオス・ルアンパバーン県立孤児院-孤児学校(Orphanage School)の児童(12歳-18歳)8名でした。

一眼レフカメラを使って撮影技術を学び、さらにパソコンを使ったフォトブック制作などを通じて、クリエイティブな体験をしてもらい、孤児児童の将来のキャリアビジョン(「未来の夢」)の選択肢を広げることが、今回のプロジェクトの目的でもありました。

カメラとパソコンの指導は、フリーランスカメラマンのポンさん(Mr.P’phone Vilaykham)が担当し、2021年7月~11月にかけて、ロックダウンで学校に通学できず帰省していた子供たちの村々を訪問し、撮影方法を教えてくださいました。ポンさんは、ラオス北部の古都ルアンパバーンではInstagram等のインフルエンサーとして有名な方なのだそうです。

2022年12月には、子供たちが撮影した写真がルアンパバーン県の子ども文化センターで展示されました。その様子は次回の記事でご報告します。