裨益者への食糧・支援物資の配布及び事業モニタリングが終了しました。【マラウイ・サイクロン被災支援(第二期目)】

SPJでは、ジャパン・プラットフォーム(JPF)の助成の下、8月9日から11月8日まで「マラウイ共和国ゾンバ県における洪水被災者への食糧・リカバリー物資配布事業」を実施中です。

こんにちは。現地駐在員の濱田と飯田です。

 9月27日(金)から10月7日(月)にかけて、ゾンバ県内のT/A (地区)MwamboとT/A Nkapitaの2地区を対象に、サイクロン洪水被災者に食料・支援物資を配布しました。具体的には、T/A Mwambo の550世帯に対してターポリン(サイクロンで半倒壊した家屋の補修材)と毛布を配布すると共に、T/A Nkapita の1,060世帯に対して、メイズ25kg及び米10kg、豆5kg(約1カ月分の食糧)を配布しました。今回は2期目のサイクロン被災支援事業ということあり、私たちや現地スタッフも仕事の段取りが分かっているので(2期目も1期目の事業で雇用した現地スタッフを同じく採用)、食糧・支援物資の配布前の準備(裨益者リストの作成など)や配布日当日の対応などをスムーズに行うことができました。

T/A Nkapita GVH (群)Mbukwiteでの食糧物資配布の様子
T/A Nkapita GVH Masaulaでの食糧物資配布の様子
T/A Nkapita GVH Fikilaでの食糧物資配布の様子
T/A Mwambo GVH Makawaでの集合写真
T/A Mwambo GVH Mbaluでのターポリン及びブランケット配布の様子

事業モニタリングは10月8日(火)から10月22日(火)にかけて実施し、T/A MwamboとT/A Nkapitaの裨益者から現地で直接ヒアリング調査しました。結果として、モニタリングを299件(T/A MwamboのMakawa28件+Mbalu31件及びT/A NkapitaのMbukwite49件+Fikila16件+Masaula29件+Balamanja35件+Nkasala15件+Mwangata45件+Kapalasa51件)実施することででき、JPFへの事業申請時のモニタリング目標総数250件を大幅に上回ることができました。

 裨益者からは「(配布された食糧が)生活の糧になっており、大変感謝している」や「早速、ターポリンを屋根に設置した。大変役立っている」などのサイクロン被災支援事業に対する良い評価を頂きました。一方で、裨益者から「(裨益者の扶養家族数が多いため、配布された)メイズ及び米、豆を既に食べ尽くしてしまった(もっと食糧が欲しかった)」や「この辺りの土地は痩せており、(食糧に加えて)肥料が欲しかった。また家畜(ヤギ)があれば、繁殖して現金収入が見込める」などの意見もあり、依然としてゾンバ県内のサイクロン被災者の生活環境は厳しく、引き続き支援が必要だと感じました。

事業モニタリングの様子(T/A Nkapita)
事業モニタリングの様子(T/A Mwambo) 裨益者が配布されたターポリンを自宅の屋根に
設置しているところ
事業モニタリングの様子(T/A Mwambo)ターポリンが設置された裨益者宅
裨益者宅(写真8)を内部から撮影。 ターポリンがどのように使用されているのかがよく分かる

マラウイはちょうど今暑い時期で、朝から晩まで事業モニタリングで裨益者宅を一軒一軒訪問するのは大変な作業でした。現地スタッフの体調管理が気になったので、毎日、エネルギー補給と水分補給を兼ねて現地スタッフにコカ・コーラなどの清涼飲料水を持たせました。また写真10は、事業モニタリング中に撮影しました。型典型的な栄養失調の子供たちです。私は途上国での生活が長く、多くの子供たちと遊んできましたが、こんなにお腹がポッコリと出ている子供はあまり見かけません。先日、空腹の子供たちが道端に捨てられたお菓子(ポテトチップスやビスケットなど)の入っていたビニール袋を拾って、袋の内側を舐め回している姿を見かけました。食に飢えるのは本当につらいことです。ゾンバ県での継続的な食糧援助の必要性を強く感じました。 今後は事業地のゾンバ県からリロングウェに戻り、活動報告書を作成したり、関係機関に事業終了の報告をしたりと、帰国に向けて準備します。

マラウイの栄養失調の子供たち

【第37回SPJ研究会(マラウイ洪水被災者支援事業・報告会)のお知らせ】

SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)は、来る11月07日(木)19時より文京シビックセンターにおいて、SPJマラウイ駐在員を講師として、「マラウイ共和国ゾンバ県における洪水被災者への食糧・リカバリー物資配布事業」(ジャパン・プラットフォームからの助成金)の事業報告会を実施します。

SPJでは今年3月にサイクロン・イダイによる洪水の影響を受けたマラウイゾンバ県において食糧配布支援とリカバリー物資の配布を5月~7月、8月~11月の二期に分けて実施しました。今回の事業での裨益者選定から物資の調達・配布・モニタリングまでの内容や、苦労した点、現地の状況等を駐在員二名より報告致します。 研究会の開催要領は、下記の通りです。

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マラウイ共和国ゾンバ県における洪水被災者への食糧・リカバリー物資配布事業

現地駐在員による事業報告会

【日時】2019年11月07日(木)19:00~20:30(18:30開場)

【場所】東京都文京区春日1‐16‐21 文京シビックセンター5階区民会議室A

(東京メトロ後楽園駅・丸ノ内線(4a・5番出口)南北線(5番出口)徒歩1分

都営地下鉄春日駅三田線・大江戸線(文京シビックセンター連絡口)徒歩1分

JR総武線水道橋駅(東口)徒歩9分)

アクセスマップ

https://www.city.bunkyo.lg.jp/shisetsu/civiccenter/civic.html

【講師】濱田昌大 飯田知美(SPJマラウイ駐在員)

【会費】無料

【申込方法】下記URLにてご登録をお願い致します。

https://forms.gle/CMYJyGx99zfoW4og6 【申込締切】11月06日(水)


朝日新聞社とSDGs・プロミス・ジャパン主催のイベント 「第2回 朝日SDGsフォーラム‐日本への期待‐」が開催されます!

SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)では、朝日新聞社と共催にて、米コロンビア大学教授のジェフリー・サックス氏をメインゲストにお招きしたフォーラムを開催いたします。

サックス教授は二人の国連事務総長(故コフィ―・アナン氏、潘 基文氏)の特別顧問などを歴任し、途上国支援のための「ミレニアム開発目標(MDGs)」、それを引き継いだ「持続可能な開発目標(SDGs)」の策定にも関わられました。同フォーラムでは、サックス教授の基調講演、SDGs専門家などを交えたパネルディスカッションを通じ、SDGs策定の背景と意義、日本の現在の立ち位置や今後の期待などについて多方面からアプローチします。

近年、話題となっているSDGsについて、より理解するための貴重な機会です。

抽選で600名様を無料ご招待いたしますので、皆様、インターネットにて奮ってご参加下さい!

日時:2019年11月11日(月)17:30~20:00(17:00開場)

会場:有楽町朝日ホール(東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン11F)

主催:朝日新聞社 特定非営利活動法人SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)

共催:三井物産

会費:無料

(同時通訳つき)

募集人数:600名

☆インターネットでのご応募先:https://que.digital.asahi.com/epost/

締切:11月4日(月・振休)24:00

お問合せ先:朝日SDGsフォーラム運営事務局(Eメール:sdgs2019@info-jimukyoku.jp

※当選者には11月6日(水)頃に「当選のお知らせメール」が配信される予定です。


顧みられない熱帯病(NTDs)の根絶を目指す議員連盟 会議のご案内

SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)は、誰一人取り残さないことをモットーに掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」達成のため、これまでまさに取り残されてきた「顧みられない熱帯病(NTDs)」で苦しむ人々を支援する活動をしています。

NTDsとは、WHOが制定した20の疾病(代表的な疾病にはデング熱、リンパ系フィラリア症‐象皮病、シャーガス病、ハンセン病、住血吸虫症など)があり、世界149ヵ国と地域で蔓延し、感染者数は約10億人にものぼるといわれています。SDGsの17目標の3番目にある「全ての人に健康と福祉を(あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する)」のターゲットでも、NTDsの根絶が明記され、国際的な目標になっています。

今年5月21日に「顧みられない熱帯病(NTDs)の根絶を目指す議員連盟」(会長:塩崎恭久衆議院議員、事務局長:秋野公造参議院議員)が設立されました。

このたびは、第二回会合のご案内をさせていただきます。
皆様、ご多忙とは存じますが、ぜひご出席いただけますようお願い申し上げます 。

【日時】 令和元年10月29日(火)8:00~8:45
【場所】 参議院議員会館 B1階 107会議室

【日時】 2019年10月29日(火)午前8:00~8:45
【場所】 参議院議員会館 B1階 107会議室

東京都千代田区永田町2-1-1

地下鉄 有楽町線・半蔵門線・南北線「永田町駅」1番出口よりすぐ

地下鉄丸ノ内線・千代田線「国会議事堂前駅」1番出口より徒歩5分


【内容】

・TICAD7 について
・顧みられない熱帯病の課題について
  長崎大学客員教授 一盛和世先生
・GHIT(Global Health Innovative Technology Fund)及び
ESPEN(Expanded Special Project for Elimination of
Neglected Tropical Diseases)について等
  厚生労働省・外務省よりヒアリング


参加申し込みは下記URLよりご登録をお願い致します。

http://forms.gle/AwsuQZFV3uqhJo3s5


【第38回SPJ研究会(バオバブ関連農民支援事業・最終報告会)のお知らせ】

SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)は、11月27日(水)19時より日本財団ビル会議室において、SPJマラウイ駐在員を講師として、最終報告会を開催いたします。

SPJは、外務省から助成金(NGO 連携無償資金協力)をいただき、マラウイで「バオバブ製品の製造販売を通じた農民グループの自立支援プロジェクト」を3年間、実施致しました。現地の農村部で、バオバブの実・種子から製造したパウダーやオイルを都市部で販売し、農民に現金収入を得てもらうことを目指した本事業は、今年12月4日に終了致します。報告会では、立上げ時から事業に取り組んできた現地駐在員が、これまでの事業の歩みと内容を振り返るとともに、事業の成果、現地での今後の展望と課題についてお話します。

研究会の開催要領は、下記の通りです。

ご参加いただいた方には、もれなくバオバブオイルのサンプルをさしあげます。ビタミンEをオリーブオイルの10倍以上含み、現地で「生命の木」と呼ばれるバオバブの恵みを、この機会にぜひお試し下さい。

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バオバブ製品の製造販売を通じた農民グループの自立支援プロジェクトinマラウイ

現地駐在員による事業報告会

【日時】2019年11月27日(水)19:00~20:30(18:30開場)

【場所】港区赤坂1-2-2 日本財団ビル第一・第二会議室

(地下鉄銀座線「虎ノ門駅」3番出口より徒歩5分、南北線・銀座線「溜池山王

駅」9番出口より徒歩5分、丸の内線・千代田線「国会議事堂前駅」3番出口

より徒歩5分)

アクセスマップ:https://www.nippon-foundation.or.jp/who/access

【講師】青木道裕(SPJマラウイ駐在員)

【会費】無料

【申込方法】お名前、ご所属、ご連絡先を明記の上、office@sdgspromise.orgまでメールにてお申し込みください。

【申込締切】11月25日(月)


グローバルフェスタに参加しました! 2019   cheer up the world   

SDGsプロミス・ジャパン(SPJ)は、9月28日・29日の二日間にわたりお台場にて行われた国際協力イベント「グローバルフェスタ・ジャパン2019」に出展いたしました。両日とも好天に恵まれ、夏のような日差しの中、大勢の来場者(183,743人)が各テントの催し、活動報告、各国の伝統的な食べ物やグッズ販売などを楽しみました。民族色あふれるテントが250以上も並んだ会場は壮観でした。

SPJテント内の様子

SPJのブースでは、南スーダンの難民支援事業として「忘れられないあの日」と題して子供たちに描いてもらった絵を展示いたしました、心に深い傷を負った子供たちが自身のトラウマを絵を描くことによって自身の傷をみつめ、重荷を軽減して未来へ向かうことができるようにお手伝いする心理社会的支援です。家を焼かれた日、大切な人を失った日などの絵は訪れた人々の心に深く響きました。

ブース内のパネル展示

また、マラウイで古来よりその栄養価が活用され「生命の木」といわれるバオバブの魅力を知っていただくためにバオバブオイルのサンプルも皆様に配り、アンケートにも回答して頂きました。現地でバオバブオイルを作っている農民グループが事業展開するための足掛かりとして、多くの方々に興味をもっていただけばと思います。

マラウイでは、サイクロン・イダイで被害を受けたマラウイ・ゾンバ県内の人々への支援活動も行っています。来年用の種まで流されてしまった農民の人々への支援もパネルを使って報告いたしました。

各大学の学生からなるMPJ Youthメンバーによる「マラウイ研修」の発表もいたしました。

MPJ Youthによるマラウイの研修報告
MPJ Youthのメンバー

MPJ Youth のメンバーは、SPJが支援している農民グループの家に泊めて頂きました。豊かではないにもかかわらず精一杯のおもてなしと歓迎をしてくださったマラウイの方々への感謝が報告されていました。

北岡伸一先生を囲んでSPJ理事長、事務局、MPJ Youthメンバー

た出展されている企業の方からのSDGsの活動についてのご質問もあり、皆様今後の企業の方向を模索しているようでした。二日間にわたり、Youthのみなさんのご協力ありがとうございました。今後も一層の努力をしてまいりたいと存じます。今後とも皆様のご支援ご協力よろしくお願いいたします。


木梨憲武展で、募金にご協力いただいています!

タレント、そして世界的なアーティストとして名高い木梨憲武さん。

目下、全国を巡回中の、木梨憲武展「Timing-瞬間の光り」では、4月から「顧みられない熱帯病(NTDs)」で苦しんでいるアフリカの人々への募金箱を置いていただいています。

これまでもSPJのブログでご紹介していますように、顧みられない熱帯病(NTDs)とは、世界保健機関(WHO)が定義した20の疾患のことです。熱帯途上国地域の貧困層に患者が集中しており、その数は10億人にのぼるといわれています。

木梨さんは、日本各地で被災された方々、そして顧みられない熱帯病(NTDs)へのSPJの取組みの両方に義援金を募り、皆さまからの募金の半分をSPJに寄付してくださっています。

6月に71,476円、9月に65,817円のご寄付をいただきました。皆様からのご寄付は、大切に事業に使わせていただきます。本当にありがとうございました! 

なお、木梨憲武展は10月20日まで愛知県の松坂屋美術館にて開催され、以降は長野県、愛媛県などを巡回後、来年5月下旬には東京の上野の森美術館に巡回いたします。お近くにおいでの際はぜひお立寄り下さい!


【マラウイバオバブ事業】リロングウェ市内ショッピングモールでの商品プロモーション・ブース出展

今回は、9月7日(土)から8日(日)の2日間に渡り、マラウイの首都リロングウェのショッピングモールで実施した、バオバブ製品販売促進のためのブース出展についてご紹介します。

SPJではバオバブ製品の製造サポートや衛生管理指導の他、プロジェクト終了後も製造組合の自助努力でビジネスが継続できる様に、販路開拓や営業活動のサポートも行なっています。今回はその営業活動の一環として、商品のプロモーションと販路拡大を目的に、ショッピングモール入口にブースを出展しました。

マラウイにもショッピングモールと呼ばれる施設がいくつかありますが、私たち日本人が想像するような大規模な施設ではありません。今回ブースを出展したGateway Mallは、リロングウェに2014年12月にできたマラウイで一番大きなショッピングモールです。

このモールには衣料品、電化製品、家具、日用雑貨を販売する店舗や、銀行、美容室、レストラン、バー、そして南アフリカ資本のスーパーマーケットなど、大小約30の店舗が軒を連ねており、休日になると多くの人で賑わいます。

ブース出展を行なったGateway Mall

今回、モールに訪れた買い物客が必ず通るモール入り口の開けたスペースにおいて、SPJで支援をしているバオバブパウダーやバオバブオイルに加え、2017年までJICAのプロジェクトで支援されていたOVOP(一村一品)商品を展示、販売しました。

ブース準備中のMaluso UnionのメンバーとSPJスタッフ
今回展示販売されたバオバブ商品とOVOP(一村一品)商品

バオバブフルーツはマラウイで一般的なフルーツとして親しまれており、市場に行くとバオバブジュースと呼ばれる水に溶かした物や、それを凍らせてアイスキャンディのようにしたものが1つ7円程で売られています。

バオバブフルーツ(白い部分がラクガンのような粉末状になっており、酸味があっておいしい)

しかしバオバブフルーツを粉末状にしたバオバブパウダーは、まだ一般にあまり馴染みがありません。興味はあっても使用用途がわからないという声も良く聞かれるため、今回バオバブミルクシェイクとしての新しい使い方を提案するため、ブースにミルクシェイクの試飲コーナーを設けました。ブースを訪れてくれた多くの方がミルクシェイクの試飲を通し、バオバブパウダーを購入してくれました。

バオバブミルクシェイクを試飲中のお客さんと商品を説明するMaluso Unionのメンバー

今回のブース出展は、商品営業・セールストーク研鑽のトレーニングも兼ねており、参加したメンバーは、どのように商品を展示し、どのように商品の特徴や使い方を説明すれば良いのかなど、戦略を持って考える必要がありました。初めは椅子に座り、ブースに来るお客さんを待っていただけのメンバーも、徐々に自信が付くにつれ、自らお客さんを呼び込み、積極的に営業する姿が見られました。

多くのお客さんで賑わうブース

この2日間、ブースを訪れてくれた方々からの反応や売り上げもよく、参加したメンバーからは毎日でもやりたいとの声や、次回はOVOPアンテナショップのチラシや、営業用の名刺も準備したいとの案が出てくるなど、学びの多い2日間となりました。


【マラウイバオバブ事業】Malawi International Trade Fair

今回は8月に実施されたInternational Trade Fairについてご紹介します。今年で31回目となる同フェアですが、昨年に引き続き、今年もSPJはブースを出展しました。期間は8月6日から15日までの10日間で海外から招かれた団体や、マラウイ国内の民間企業、現地NGOや国際NGOなど約190の団体がブースを出展しました。会場は室内と野外に分かれており、SPJ弊団体は野外ブースにて出展しました。

会場へのメインゲート
室内会場の様子
SPJのプロジェクトブース(外観)

今回、フェアに参加する目的は、組合商品の広報と販売促進、及び新たなビジネス取引の創出です。ブース内では、商品の展示販売を行い、ブースを訪れる人たちにバオバブ商品をはじめ、モリンガやハイビスカス、はちみつなどを紹介していきました。今回のフェア用に各商品の広報ツールや、サンプル配布用のバオバブパウダーを用意し、当ブースに足を運んでもらえるように工夫しました。

テーブルの上にディスプレイされるバオバブ商品

また、今回のフェア参加におけるもう一つのテーマとして、支援組合メンバーの商品セールストークの研鑽がありました。実際のフェア会場において、自分たちの商品について的確に説明し、他の類似商品と何が違うのか、何が特徴なのかを説明できる様になることは、とても重要です。

当プロジェクトでは2年次から、マラウイ国内におけるバオバブ商品の市場開拓の活動を進めていますが、2年次に実施した400件の店舗プロモーション実習の成果もあり、ブース訪問者からの質問にも、きちんと答えられるようになってきました。実際の成果例を以下にご紹介します。

ブース来場者:バオバブ石鹸は何にいいの?

ブーススタッフ:この石鹸はオリーブオイルの約12倍のビタミンEとカロテン、そして保湿効果のある脂肪酸を多く含むバオバブオイル100%で作られています。ビタミンEとカロテンは保湿効果のある脂肪酸も多く含んでいるので、お肌をしっとりと健康な状態に保つことが期待できます。

ブース来場者:バオバブオイルとモリンガオイルの違いは?

ブーススタッフ:どちらもビタミンや複数の脂肪酸など様々な栄養素を含んだオイルですが、一番の違いはオイルの質感です。バオバブオイルは塗った後、肌内に浸透していきますが、モリンガオイルはバオバブオイルよりも少し粘着性が強く、塗った後に肌上に残る感じです。メイク前の下地に使うならバオバブオイル、マッサージなどを目的に使う場合にはモリンガの方が使いやすいかもしれません。

1年半前には、バオバブオイルについて、皮膚がんが治る、アトピーが消えるなど、根拠のない過大宣伝をしがちな状況でしたが、今ではビタミンの豊富さや保湿力が高い理由をきちんとデータや証拠と共に説明できるようになり、確実な成長を確認することができました。

バオバブ石鹸の特徴について説明するメンバー
来場者をきちんと確認して、バオバブオイルのコアターゲットである、おしゃれや美容に敏感な
若者女性にバオバブオイルを勧めています。
多くの人が当ブースに足を止めてくれました。

今回、マラウイ大統領選挙後のデモの影響により、昨年と比べてフェアへの来場者数が少なかったという課題はありましたが、ブース訪問者1人1人にきちんと声をかけて、丁寧に商品広報をするメンバーの姿が確認できました。自分たちのビジネスに対してプライドを持って対応できるようになってきたことを大変嬉しく思いました。


荻窪中学校にてSDGsに関する講演を行いました!

SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)は、9/14(土)に杉並区立荻窪中学校にてSDGs(Sustainable Development Goals–持続可能な開発目標)に関する公開授業を行いました!2020年度の新学習指導要領にSDGsが含まれることもあり、近年SDGsに関係した中学入試問題も少なくなく、教育現場ではこのテーマに関する注目が高まっています。そこで、未来ある中学生に向けてSDGsを身近に感じてもらいたい、というのが今回の公開授業の趣旨です。当日は保護者の方々もご参加下さり、中学生のみならず一般の方々にもよりわかりやすくご理解いただくため、私たちの活動の実例も交え、授業を進めていきました。

【授業の全体の様子】

まず始めに、SPJ理事長の鈴木りえこよりSDGsに関する初歩的な説明をいたしました。SDGsの前進であるMDGs(Millennium Development Goals–ミレニアム開発目標)の説明から、発展途上国が対象であったMDGsが、先進国も含めた目標であるSDGsへ移行していった流れを説明していきました。さらにSPJがこれまで10年以上行ってきた活動を遡り、写真も使いながらビジュアルに説明いたしました。1時限目の授業の終わりにはQ&Aが設けられ、生徒さん側から非常に鋭い質問が出されました。

生徒に向かってテーマを投げかけるSPJ理事長・鈴木

二限目は、南スーダン難民支援に関するSPJビデオを視聴していただき、その後、MPJ Youthの活動の説明に入りました。MPJ YouthとはSPJに連携する大学生サークルで、現在70名以上が所属し、毎年アフリカ研修などを実施しています。

当日は3名の大学生に、それぞれのアフリカにおける経験を発表してもらいました。最初に東京外国語大学二年の山根さが、MPJ Youthの活動の概要説明、続けてご自身のルワンダにおけるインターン経験を話されました。ルワンダの高い成長率に関する話から、その歴史、1994年のジェノサイド(虐殺)の爪痕などについて、写真を交え具体的な経験談を聞くことが出来ました。

真剣な面持ちで発表する山根さん

続いて東京大学三年の岡田さんより、MPJ Youthの活動として参加したマラウイ研修に関する話をしていただきました。彼女からはマラウイにて調査した交通インフラについての問題点、すなわち輸送網が発展していないマラウイの現状を指摘し、将来的にどのように整えることが必要になるのか、改善可能点も分かりやすく説明いただきました。

はにかみながら発表する岡田さん

最後に東京大学4年の安富さんが、タンザニアにおける経験を発表されました。交通安全管理がまだ未発達なタンザニアにおける交通事情や運転免許試験なども踏まえた教育状況、大学を卒業しても職が無い状況や犯罪の手口など、タンザニアをはじめとするアフリカ諸国が抱える様々な課題を生徒の方々に伝えていただきました。

生徒からの質問に笑顔で対応する安富さん

最後に、生徒さんたちに4名~6名の班に分かれていただき、SDGsに関して自分たちがどのようなことが出来るのか、など各班にてディスカッションを行う時間が設けられました。

短い時間の中で、中学生の方々からは以下のような意見が聞かれました。

・ビニール等のゴミを減らしていく

・募金を少しだけでも実施する

・リサイクルの機会など自分たちも発信していく

・資源を大切にする意識を持っていく

・平和への考え方を世界で共有していく

SPJスタッフやMPJ Youthの大学生も、この公開授業を通じて大変学ばせていただきました。 ご参加頂いた中学生の皆さん、保護者の方々、ご担当いただいた先生をはじめ職員の皆さん、このような機会をいただき、誠にありがとうございました!