第7回アフリカ開発会議(TICAD7)に参加しました!!(サイドイベント編)

前回の記事に引き続き、TICAD7の様子をお知らせします。

今回SPJでは8/28に「『顧みられない熱帯病(NTDs)』がないアフリカへー日本とアフリカのパートナーシップ」(主催:JAG ntd, GHIT Fund )をJICA, DNDi, Uniting to Combat NTDs, JPMA(製薬協)とともに共催しました。今回はその内容を報告します! 本サイドイベントは定員が200名のところ当日は満席となり、受付前でも人が並ぶ盛況ぶりでした。このことからもNTDsに対する注目度が非常に高いことが伺えます。

会場の様子

最初にJAGntdの運営委員長である一盛和世氏から開会の挨拶が述べられました。本サイドイベントの目的はこれまでの日本のNTDs対策を認識し、アフリカの現状の把握、そしてこれからのNTDsに対する効果的な対策について方向性を一致させることだと表明されました。

続いて、衆議院議員の塩崎恭久先生(「顧みられない熱帯病(NTDs)の根絶を目指す議員連盟」会長)から、エーザイによるリンパ系フィラリア症治療薬の支援、アステラス製薬による住血吸虫症に対する小児用製剤の開発、2015年にノーベル医学・生理学賞を受賞された大村智先生のオンコセルカ症に有効な「イベルメクチン」の開発など日本のこれまでのNTDs対策についての説明、感染症対策におけるDNDiやESPENなどのパートナーシップの紹介、そして今後さらにNTD制圧を推し進めていくことでUHCの達成に貢献し、アフリカの経済成長にも寄与することができるという力強い提唱がなされました。

WHO)NTDディレクターのMwele Malecela 氏からは、WHOとしてNTDsを制圧するための戦略と具体的なロードマップが示され、その達成にはこれまで以上に日本からのコミットメントが不可欠であるというメッセージが打ち出されました。

また、国際協力機構(JICA)の北岡伸一理事長から、日本の外交戦略の柱である人間の安全保障という観念からもNTDsの制圧に取り組むことは不可欠であるという見解が述べられました。

続いて日本がこれまで講じてきたNTD対策への貢献と今後の取組みについて、学術・産業・政府開発援助という観点からそれぞれ平山謙二氏(長崎大学熱帯医学研究所教授)、内藤晴夫氏(エーザイ株式会社代表執行役CEO)、戸田隆夫氏(国際協力機構(JICA)上級審議役)が総括されました。

平山氏からは、日本が世界に先駆けて選択的集団治療や衛生環境の向上に取り組み、住血吸虫症やリンパ系フィラリア症を根絶したこと、またその経験が世界的NTD制圧プログラム 策定へ活かされていることが述べられました。

内藤氏からは、エーザイによるリンパ系フィラリア症制圧プログラムへの貢献と、その取り組みはリンパ系フィラリア症の制圧がなされるまで責任をもって続けられることが明言されました。また、NTDsへの新薬研究開発にも積極的に取り組んでいることを発表されました。

戸田氏からは、NTDsを制圧するには、長期的にかかわっていくことが必要であり、これまで日本政府が力を入れてきた人材育成を含め人中心のアプローチが重要性を増してくることが強調されました。

DNDiアフリカでディレクターを務めるMonique Wasunna氏からは、実際にアフリカにおいて制圧計画がどのように進んでいるかの報告がなされました。近年、トーゴとエチオピアが、アフリカ大陸では初めてとなるリンパ系フィラリア症制圧に成功しており、ガーナ​​はサハラ以南のアフリカの国として初めてトラコーマを撲滅した国として紹介されました。これらの国に限らず、他の国でもNTDsの治療はより多くの人々の手に届くようになっており、感染リスクが低下していると述べられました。また、近年、制圧プログラムに不可欠なリーシュマニア症、アフリカ睡眠病の診断薬や治療薬の開発が進んでおり、また、マイセトーマ治療薬の開発も大きく前進しているということが説明されました。

最後に、NTD制圧に向けて、今後、日本や国際社会がどうかかわっていくのか、外務省国際協力局国際保健政策室長の鷲見学氏とビル&メリンダ・ゲイツ財団国際開発プログラム総裁のChristopher Elias氏が登壇しました。

鷲見氏は、NTD制圧に向けた日本政府のコミットメントを約束し、日本の医療技術・研究開発力などの強みを活かせる仕組みとして、GHIT Fundが極めて重要な役割を果たせるという展望を述べました。Elias氏はここまでの成果は、当事者であるアフリカ諸国の努力と、それを支援する日米英諸国、そして、製薬企業など民間セクターや国際社会などの積極的な努力によりなしえたものであるとの見解を述べられました。

Elias氏はここまでの成果は、当事者であるアフリカ諸国の努力と、それを支援する日米英諸国、そして、製薬企業など民間セクターや国際社会などの積極的な努力によりなしえたものであるとの見解を述べられました。

閉会挨拶としてGHIT Fund CEO兼専務理事の大浦佳世理氏が総括されました。 NTDs撲滅に向けた3つのキーワード、パートナーシップ、コミュニティ、イノベーションが全ての話の中で出てきており、それぞれの団体が一体となって取り組む必要があるということが改めて協調されました。

左からElias氏、塩崎先生、北岡氏
女性の登壇者達との写真撮影。左から二番目:共催団体であるUniting to Combat NTDsのDirectorであるThoko Elphick-Pooley氏、中央:SPJ理事長・鈴木りえこ

今回のサイドイベントは改めて日本のこれまでのNTDs対策における貢献とアフリカにおける現状を認識し、未来に向けて日本とアフリカがどのようなアクションを取るべきか深く議論されていきました。これからもSPJはNTDsの撲滅の為にゲイツ財団など各関係団体と協働し、この問題に取り組んでいきたいと思います。


マラウイサイクロン被災支援(第二期目)が始まりました!

SPJでは8月9日から11月8日まで「マラウイ共和国ゾンバ県における洪水被災者への食糧・リカバリー物資配布事業」を実施中です。

こんにちは。現地駐在員の濱田と飯田です。

前回事業の「マラウイ共和国ゾンバ県における洪水被災者への緊急物資配布事業」(5月17日から7月22日まで実施)に引き続き、ジャパン・プラットフォーム(JPF)の助成の下、「マラウイ共和国ゾンバ県における洪水被災者への食糧・リカバリー物資配布事業」を実施しています。

今回の事業では、マラウイ南部を襲ったサイクロンで被災度が大きくまだ十分に支援が行き届いていないゾンバ県内のT/A (地区)MwamboとT/A Nkapitaの2地区を対象に洪水被災者に食料・支援物資を配布します。具体的にはT/A Mwambo の550世帯に対してターポリン(サイクロンで半倒壊した家屋の補修材)と毛布を配布すると共に、T/A Nkapita の1,000世帯(配布世帯数を増やす方向で検討中)に対しては、メイズ及び米、豆(約1カ月分)を配布します。

 もう既にT/A MwamboとT/A Nkapitaの関係者への事業概要説明(8月27日から9月2日まで実施)が終わり、9月4日から9月12日にかけてT/A MwamboとT/A Nkapitaの各GVH(群)で裨益者選定会議を開催しました。裨益者選定会議では、各GVHの村長と住民を集めた全体会議を開催し事業概要を説明した後に、村ごとに分かれて村会議を開催してもらい、食糧・支援物資の配布対象となる候補者リストを村ごとに作成してもらいました。各村から回収しました候補者リストを基に、こちらで候補者の中から裨益者を選定します。

T/A Nkapitaでの事業概要説明会の様子。

また、T/A MwamboとT/A Nkapitaはサイクロンで大きな被害を受けたため、国際機関のWorld Food ProgrammeやMalawi Red Crossなどから既に食糧・支援物資が配布されています。そこで、現在、各村から回収しました候補者リストの中にWorld Food ProgrammeやMalawi Red Crossから食糧・支援物資が配布された裨益者が含まれていないかどうか確認しているところです(既に食料・支援物資が配布された裨益者については、今回の事業の裨益者から除外)。

T/A Nkapitaでの事業概要説明会の様子

現在、T/A MwamboとT/A Nkapitaの洪水被災者への食糧・支援物資の配布に向けて裨益者リストを急ピッチで作成しています。しかし、マラウイ人の名前は私たち日本人には馴染みのないものが多く、例えば名前の最初のスペルがNやMで始まったり(Nhkomaなど)、人によって名前の表記が違ったりして、裨益者リストを作るのに苦労しています。特に、各村から回収しました候補者リストの中からWorld Food ProgrammeやMalawi Red Crossからこれまでに食糧・支援物資が配布された裨益者を除外する作業と、実際に裨益者を一人ずつ裨益者リストに記入する作業に時間がかかっていますが、活動スケジュールに沿って期限までに裨益者リストを仕上げる予定です。

T/A Mwamboでの裨益者選定会議(全体会議)の様子。
T/A Mwamboでの裨益者選定会議(村会議)の様子。

 今回は2期目の事業ということもあり、仕事の傍ら、これまでにマラウイで見聞きしている不思議な事や疑問点を、事業が終わるまでに自分なりに解決できるように努めています。一例を挙げると、ゾンバ県で裨益者選定会議を開催した時に、貧しい村では有り得ないほど立派なイスラム教のモスク(礼拝所)が建設されていました。そのモスクを詳しく調べてみたところ、中東のカタールからの援助によってモスクが建設されたことが分かりました。マラウイではキリスト教の信者数が最も多いようですが、イスラム教などの他宗教も見受けられます。イスラム圏の中東諸国の潤沢なオイルマネーがイスラム教を維持・拡大するために、このような形で途上国に入流していることに驚きます。

裨益者選定会議への参加者の一人。 マラウイではハンドルの近くにペダルが付いている自転車に
乗る人もいる。腕力に自信があれば乗りこなせる。
]裨益者選定会議の会場近くで牛飼いと遭遇。 マラウイの物価は安く、農家の話によると、
牛1頭約1万円で購入できるそうだ。

今後も裨益者の選定作業を進める共に、支援物資の一つであるターポリンの活用方法について知らせるため、ターポリンを配布する550世帯を対象としたワークショップを開催します。食料・支援物資の裨益者への配布に向けて一層の努力をしようと思います。


【フラッグシップ店舗の獲得】

今月は、7月に実施したフラッグシップ店舗獲得に向けたプロモーション活動についてご紹介します。

まず初めに、フラッグシップ店舗とは、アパレル関係の企業を思い浮かべてもらうと分かりやすいと思いますが、全国に支店を持つ企業が、自社の商品コンセプトなどを消費者に浸透させるために特に力を入れてプロモーションなどを行う店舗のことで、UNIQLOを例に挙げると、都市部の駅前にある大規模な店舗などがフラッグシップ店舗と言えるかと思います。ショッピングモールや町中にある通常の店舗に比べて、フロアが広く、商品の取り揃え具合もダントツといった具合ですね。

当プロジェクトの場合は、自分たち独自の支店を持っているというわけではないですが、マラウイ国内において、バオバブ商品のコア・ターゲット層(外国人や中高所得者マラウイ人)が集まるカフェや美容室、マッサージスパなどにアプローチして、商品を店舗内での営業用に使用してもらい、バオバブ商品の存在をもっと国内に広めていくことができるお店のことを「フラッグシップ店舗」と呼んでいます。

最も分かりやすい例としてカフェを取り上げますが、バオバブパウダーを使ったオリジナルドリンク(スムージーやシェイクなど)を店舗側と協力して開発し、店舗のメニューに載せて販売してもらいます。もちろん、その際に使うパウダーは支援団体が販売しているものを使います。SPJはレシピの提案の他に、ポスター、メニュースタンドの作成など広報支援を行い、カフェに来る人にバオバブの存在を知ってもらい、積極的に試してもらえる様にサポートします。さらに、同店舗においてバオバブパウダーを購入できる様に置いてもらうなどが、SPJが提案するフラッグシップのコンセプトです。

実は、この活動は6月から取り組んでいるのですが、2ヶ月間かけてようやく形になりました。最初は、首都リロングウェと国内最大商業都市のブランタイヤにおいて、フラッグシップ店舗になりうる様な場所をそれぞれ10か所程度選定し、コンセプトを紹介してパートナーシップを組めるように提案しました。その中から興味を示してくれた店舗に絞って、さらに協議を進め、レシピの開発や広報ツールの作成などを進めてきました。

リロングウェ市内のカフェにおいて、フラッグシップ店舗のコンセプトを説明(営業)する
Maluso UnionのメンバーとSPJスタッフ
新メニューの試作を行う関係者たち(店舗マネージャー、SPJスタッフ、
Home Oils Cooperativeのメンバー)

結果として、7月末までの時点で、リロングウェにおいて2店舗、ブランタイヤにおいて3店舗のお店と、フラッグシップ店舗としてのパートナーシップを獲得することに成功しました。

それでは、1つずつ紹介していきましょう!

【リロングウェ】

①カフェ(Café RaS)

スーパーマーケットや個人商店が集まる、リロングウェ市内の中心地(Area3)にある韓国人経営のカフェ。外国人が集まるオシャレな場所です。このお店は現地NGOと提携してマラウイの製造組合の作った商品(チテンジ:アフリカ布を使ったバックや小物など)も展示販売しています。

今回、カフェのメニューに新たにバオバブを使ったオリジナルメニュー(バオバブハチミツシェイクとバオバブバナナシェイク)を加えてもらえることになりました。また、同店舗内において、バオバブオイルとパウダー、さらにはハチミツやハイビスカスティーなどMaluso Unionが取り扱う商品を展示販売してもらうことになりました。

今回、新たにメニューに加わったオリジナルのバオバブドリング
店内で販売される、バオバブほか、OVOP(一村一品)の商品

②カフェ(Warm Heart Coffee House Café)

外国人やマラウイ人の富裕層が多く住む、リロングウェ市内の住宅地(Area10)の中にあるカフェです。お庭が広くて、とても気持ちの良いお店です。こちらのお店はカフェとギフトショップが併設されています。

今回、こちらのお店でも、新たにバオバブドリンクを開発してもらい(何と3種類も)、販売を開始してもらいました。また、併設されているギフトショップにてバオバブオイルとパウダーの販売も開始しました。

SPJが作成した、商品ポスター
併設するギフトショップ

【ブランタイヤ】

③理髪店(Executive Barber Shop)

ブランタイヤの市内にある、主に男性に人気の理髪店。マラウイ人の男性は坊主頭にする人が多く、月に2回ぐらいは散髪しているため、いつも多くの人で賑わっています。店の外には順番待ちする人の姿も見えます。

今回、こちらの店舗では、髭剃り後のアフターローションとして、バオバブオイルを店内で使ってもらうことになりました。また、店舗内でもバオバブオイルの販売を開始し、早速、徐々に売れ行きが伸びてきています。

店内に掲示されているSPJ作成のポスター

④美容室(Africana Beauty Parlour)

ブランタイヤ市内のサロンが集中している地区の一画にあるサロン。ヘアカットや髪の編み込み、トリートメント、マッサージなどもやっています。

そして、このお店が特別なのは、美容師になりたい、自分のお見せを持ちたいという人向けに講習会を実施しているのです。ここのオーナーがバオバブオイルをとても気に入って下さり、営業用や店舗内での販売用にバオバブオイルを取り扱ってくれるようになったのですが、さらに、講習会に参加する生徒にも奨めてくれています。実際に卒業生が在宅ビジネスとしてマッサージサロンを開業し、バオバブオイルを使ってくれているなどの成果が表れているいます。

髪の編み込みを練習する生徒たち

⑤カフェ(Kwaharaba)

ブランタイヤ市内にある、外国人に人気のおしゃれなアートカフェです。店内にはアーティストが作成した絵画やクラフトなどが並んでいます。

今回、こちらのお店でもオリジナルのドリンクメニューを開発してもらい、バオバブとビーツなどを使った、健康にも良いおしゃれなスムージーが販売されました。

SPJが作成した新商品の店内ポスター

オリジナル感たっぷりで、ドリンクの名前も「家の中の巨人:Giant in the House」と巨大な木であるバオバブらしさが出ています。また、同店舗内にてバオバブオイルの販売も開始されました。

以上、現時点で獲得したフラッグシップ店舗を紹介させて頂きました。もちろん、この活動はまだまだ続行中ですので、新たなパートナーシップ獲得に向けて頑張って行きたいと思います。


グローバルフェスタJAPAN 2019に出展します!!

SPJは9/28-29の土日に行われる「グローバルフェスタJAPAN 2019」に出展します!このイベントは国際協力に関わる各企業・団体が出展し、活動のPRや報告会の実施を行います。当日は弊団体で行っている事業やMPJ Youthの活動についてご紹介致します。9/28(土)の15:00-15:30には報告コーナーEにおいてMPJ Youthによるマラウイ研修の報告会も行われます。ご興味のある方は是非ご参加下さい!!

【グローバルフェスタJAPAN 2019】

【日時】9/28-29 10:00~17:00

【場所】お台場センタープロムナード

●りんかい線「東京テレポート駅」から徒歩1分

●ゆりかもめ「青海駅」から徒歩3分、「お台場海浜公園駅」から徒歩7分)

【ブース番号】241


第7回アフリカ開発会議(TICAD7)に参加しました!!(ブース・Bon for Africa編)

8/28~8/30にアフリカの開発をテーマとするTICAD7(Tokyo International Conference on African Development)がパシフィコ横浜にて行われました。この会議は、日本政府が主導し,国連,国連開発計画(UNDP),世界銀行及びアフリカ連合委員会(AUC)と共同で開催され、42か国の首脳級を含む53か国、国際機関,開発パートナー国及びアジア諸国,民間企業,市民社会の代表ら10,000人が参加しました。SPJでは開催前日の8/27から8/30まで、アフリカの発展と開発に関する主要な議論が行われる会議センター大会議室の正面にブース出展を行うことができました。

出展したブースの様子。目の前では会合が開かれています。

このブースでは、SPJスタッフとMPJユースの学生らが、会議に参加しているアフリカの要人たちに対して、SPJが実施している3つの事業に関して説明しました。1つ目がマラウイで行っているバオバブ製品の製造販売を通した農民の自立支援事業、2つ目が同じくマラウイで行っているサイクロン被災者支援事業、そして3つ目がウガンダにおける南スーダン難民への心理社会的支援事業です。ブースに立ち寄ってくださる多くの方々が、南スーダン難民支援の様子を録画したDVDや展示している写真、バオバブオイルに興味を持って下さり、私たちの活動について尋ねてくださいました!

ブースに立ち寄っていただいた方に説明するSPJスタッフ

さて、TICAD7の開催前日である8/27には前夜祭イベントとして、国際協力機構(JICA)主催(共催:アフリカ盆踊り実行委員会)のBon for Africa(アフリカ盆踊り)が横浜の象の鼻パークにて行われました!!河野外務大臣夫人(当時)やアフリカ大使夫人会代表のSolange Weya様(駐日コートジボワール大使夫人)らの来賓とともに、アフリカの留学生たちにも浴衣を着て、参加して頂きました! 日本の伝統文化である盆踊りを通じて、一人でも多くの人々にアフリカに興味を持ってもらい、日本とアフリカの架け橋となることを目標に立ち上がったプロジェクトです。SPJは本イベントに協賛団体として参加しました。

当日配布したうちわ

当日にはMPJ Youthの学生の方々がお手伝いに来て下さり、一緒にイベントを盛り上げてくれました!

浴衣を着てスタンバイ状態のMPJ Youthメンバー
初めて浴衣を着るという女子大生もいて、楽屋は開催前から興奮気味。
(左は今回着付けをして下さったボランティアの片野順子様)

実際にイベントが始まると多くの人々が立ち寄ってくれました!イベントではDJ Koo氏、斎藤右近氏、Oswald Kouame氏などが出演、アフリカ音楽のパフォーマンス、ダンスパフォーマンスやファッションショーやトークショーなどが開かれ、遠く離れたアフリカの地に対して、一般の人々でも身近に感じてもらうようなプログラムが組まれました。

そしていよいよ盆踊りが始まります。盆踊りでは通常の盆踊りで使用されている音楽以外を使用し、ノリの良いアップテンポの曲から、ゆっくりと流れるような曲まで様々な曲が流れ、盛り上がりました。

盆踊りも最後という時に強い雨が降り始めましたが人々の熱気は冷めません。最後には美空ひばりさんの「川の流れのように」に合わせた新創作盆踊りをみんなで楽しみました!!

最後の「川の流れのように」を踊る参加者。雨の中でも楽しみます!!

最後は強い雨となりましたが、それにも負けない大盛況でBon for Africaが終了しました。

TICAD7は日本とアフリカを密接につなぐ機会と同時に、日本の人々がアフリカを身近に感じてもらう良い機会でもあります。SPJは今後もアフリカの為に支援を続け、同時に日本での啓発事業も行っていきます。

(河野外務大臣夫人(当時)を囲んで。北岡伸一JICA理事長、JICA理事長室の皆様、SPJ理事長鈴木)

次回はSPJがTICAD7で共催した公式サイドイベント「顧みられない熱帯病がないアフリカへー日本とアフリカのパートナーシップ」についてお届けします!


マラウイサイクロン被災支援が終了しました!

現地駐在員の濱田と飯田です。 SPJではジャパン・プラットフォーム(JPF)の助成の下、5月17日~7月22日までの期間において「マラウイ共和国ゾンバ県における洪水被災者への緊急物資配布事業」を実施しました!

事業地のゾンバ県において、T/A(地区)MwamboとT/A Ngweleroの11GVH(群)の洪水被災者約3,000世帯を対象に、食糧・支援物資を配布しました。この緊急物資配布事業では、現地で住民に事業について説明したり、協同組合から食糧・支援物資を調達したりと、食糧・支援物資を配布し終えるまでに色々と苦労しましたが、何とかプロジェクトを終えることができました。

裨益者に食糧・支援物資を配布していて興味深かったのは、約40キログラムもある食糧を入れた重い縄袋を裨益者が家族や友人などと協力して、村まで持って帰っていることでした。裨益者の中には、村から食糧・支援物資の配布場所まで、片道約1時間かけて歩いてくる人もいます。そういう状況の中で、例えば、昔ながらの自転車を村人から借りて、自転車の荷台に縄袋2つ(約80キログラム)を積んで村まで支援物資を持って帰った裨益者や、高齢の裨益者は、村に住む家族や友人・知人に支援物資を運んでもらっている様子が見受けられました。日本でも昔当たり前のように見受けられた「共助」の仕組みが、各村にまだ根付いていることを改めて確認できました。また、どこの村にも面倒見のよい世話好きのおばさんがいるものです。そういった人たちは、裨益者に食糧・支援物資を配布していると、こちらから頼んでもないのに、ニコニコと楽しそうに食糧・支援物資の配布を手伝ってくれました。

配布受付に並ぶ人々と受付を終え待機する人々

また、食糧・支援物資の配布自体は、黙々と進める作業でしかないのですが、時折、支援物資を渡した裨益者から「神のご加護がありますように」と言われハッとします。裨益者の各村を巡回していると、イスラム教の礼拝所(モスク)やキリスト教の教会をよく見かけます。以前に『聖書』やイスラム教の聖典『コーラン』を読んだことがありますが、それらの経典の中で他者を助けることについて教示されていることは、村人の共助の実践にもつながっているようです。

食糧・支援物資の配布の様子
食糧・支援物資の配布の様子

食糧・支援物資を被災者に配布後、現地の村々を回って、実際に食糧・支援物資が使用されているかどうか、確認して回りました。事業のモニタリングです。配布されたメイズや米、豆などの日々の食卓に並ぶ食糧や食材の多くが既に消費されており、またモリンガパウダーも人気のようで使い切ってしまった世帯が多かったです。

洪水の被害で、裨益者の家は半倒壊しており、家に屋根がなかったり、家の壁が崩れたりしています。そんな防犯上問題のある家で、一体どうやって食糧・支援物資を保管しているのだろうかと疑問に思っていました。ある裨益者宅では、家の屋根が全くなかったのですが、屋根のない部屋には、ゴミが大量に散乱しており、そのゴミにカモフラージュさせるかのようにして、食糧・支援物資を保管していました。「支援物資はここにあるよ」と裨益者が説明して、ゴミの中から支援物資を取り出すまでは、支援物資のありかに気づきませんでした。厳しい状況の中でも、色々と工夫しているようです。  

裨益者の村と村との距離は遠く、村から別の村に移動するのに、徒歩で片道約1時間、往復で約2時間かかるところもありました。村に行く途中、炎天下の影響もあり、私たちも現地スタッフも体力が削られていきます。村に続くあぜ道では、マラウイ人の牛飼いやヤギ飼いと彼らが持つたくさんの牛やヤギたちに、私たちは追い抜かれていきました。結局、約2時間歩いても、たった5件の裨益者のモニタリングしかできませんでした。このように事業モニタリングは非常に難しいことがわかりました。この反省点は次期事業で活かしていきたいと考えています 。

モニタリングの様子
モニタリングの様子

食糧・支援物資の配布に伴い、T/A Ngweleroで在マラウイ日本国大使館の職員やDistrict CouncilのCommissionerなどをお招きし、食糧・支援物資の引渡し式(式典)を開催しました。式典当日、裨益者の皆さんが大使館職員などの参加者を歓迎するために、歌や踊りを披露して下さり、深く印象に残りました。感謝の気持ちを表現するために、歌や踊りを披露することは、多くのアフリカやアジアの国々で見受けられます。

引渡し式(式典)の様子

今回の被災者支援では私たちにとって初めての緊急支援だったため、様々な過程で困難がありました。しかしながら約3,000世帯もの被災者へ食糧を配布したことは私たちにとって大きな糧となりました。次の事業でも引き続きこのマラウイの被災者支援を行いますのでご支援ご協力の程お願い致します!