ウガンダ女児就学支援事業・女児8名からお手紙が届きました!

ミレニアム・プロミス・ジャパン(MPJ)では2008年よりウガンダにて、優秀な学力を有していながら経済的な理由により中等学校(中学・高校)への進学が困難な貧困層の女児21名に対し、奨学金を支援提供し就学支援を実施してきました。

支援した女児が次々と学校を卒業し、政府からの奨学金で有名大学へ進学したり、看護師となって活躍したりと嬉しいニュースが届く今日ですが、今年度支援している女児8名より、先月お手紙が届きました!

ウガンダの学校教育では4月末に1学期が修了し、今回はそのご報告とともに感謝の気持ちも綴られています。ここでは、キスィズィ助産師・看護学校2年のナマラ・バーバラさんと、イバンダ助産師・看護学校3年のアタンバ・クレアさんからのお手紙をご紹介させていただきます。

 

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ナマラ・バーバラ(Namara Barbra)ナマラバーバラさん
キシィズィ助産師・看護学校(2年)

 

 

 

 

「奨学金の御礼」

親愛なる支援者の皆様

 

私は皆様より奨学金のご支援をいただけていることに謹んで感謝申し上げます。

Kibubura女子中等学校の1年生の頃から、現在のKisiizi看護学校・助産師コースに在籍している今まで、継続してご支援いただきありがとうございます。今の看護学校は環境が良く、学校での経験は私の将来の糧となっています。

私は皆様のあたたかいご支援がなければ、今の自分はありえませんでした。ですから、皆様は私の心からの感謝の気持ちをどうか受け取ってください。私の両親は貧しく、私の授業料を支払えませんでした。また、私たちの文化では女児教育は重要視されていませんでした-女の子は嫁ぐ際、花婿側の家族から婚資(bride price)が支払われ、家族にとって女の子は「富の源」とされています。もちろん、この結婚は女児がまだ若い頃になされ、女児の教育はあまり必要とみなされてきませんでした。

このように女児教育が支援されていない中で、ご支援いただき、エンパワーメントを頂けたことに本当に感謝しています。

どうか引き続き、ご支援いただけますよう、お願い申し上げます。私は自身の教育課程が修了した後、私も支援を必要としている女児に対して本や鉛筆などの学校の必需品を提供するなど、支援していくことを約束します。

どうか皆様に神様からのご加護がありますように。

いつか日本に行き、皆様にお会いできることを願っています。

 

心を込めて

 

注1婚資…花婿の親族が、花嫁の親族に対して贈る金品や財産。

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アタンバ・クレア(Atamba Claire)アタンバクレアさん

イバンダ 助産師・看護学校(3年)

 

 

 

 

「私の今の生活について」

 ミレニアム・ビレッジ・プロジェクトよりご支援を頂いているアタンバ・クレアです。

私は小学校卒業後、自分が将来、なにか重要な人間になれるというような期待は全く持てませんでした。しかしミレニアム・ビレッジ・プロジェクトから支援を頂き、中学校に通えるようになったことは、私の夢が叶った瞬間でした。

2011年にまだ幼い少女だった私は、中学1年生として自分の将来に向かってメアリー・ヒル女学校に通い始めました。メアリー・ヒルは素晴らしい、興味深い学校で、私はそこでかけがえのない経験ができたと誇りを持って言えます。たとえば、メアリー・ヒルにはよい規律があり、実習のほかカリキュラムと並行して様々な活動がありました。

学校での勉強だけではまるで足りないかのように私は勉強に励み、2年、3年、4年生へと進級することができました。4年生の時には、中学卒業後の自分にとってなにが大切か、決断するのは簡単ではありませんでしたが、ミレニアム・ビレッジの教育担当であるフラハさん、ペニーナさん、ローレンスさんのサポートとアドバイスをいただき、現在、在籍しているイバンダ助産師・看護学校に進学するという重要な決断を下すことができました。

今では、人によって異なる健康問題をどう解決するかを学び、また助産師資格の取得を専攻していることから、出産の補助やその時に必要なケアを施せることを誇りに思っています。

現在、学校では広報部に所属していて、学校全体に向けてニュースを書いたり、読んだりしています。

11月に私は助産師専攻コースを修了する予定です。

これまで私に支援と勇気、道しるべをくださった全ての暖かい手や心に神様のご加護がありますように。

私の感謝の気持ちは何よりも先に、ミレニアム・ビレッジ・プロジェクトのスポンサーである鈴木理事長をはじめとする支援者の皆様に向けられています。皆様はいつも、愛情に溢れた励ましの心を示してくださいます。そのおかげで私は学費が払うことができなくなったり、必要な教材を買えなくなったりすることがありません。

また、教育担当のフラハさん、ペニーナさん、ローレンスさへの感謝も忘れることができません。彼らは、私がいつも集中して一生懸命勉強ができるよう、助言をするなど多くのことをしてくださっています。

また、両親も、学校で何か必要なことがあったときや、通学をいつもサポートしてくれており、大いに感謝しています。

皆さんにしていただいたことが大きすぎて、私は何もお返しができませんが、いつでも皆様に神様のご加護がありますようにと、祈っています。

 

 

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毎回、女児たちからの嬉しい報告や頑張っている様子を見ると、触発されるばかりです。

また、今回ご紹介できなかった他の女児生徒からのお手紙は、こちらよりご覧いただけます。ぜひご一読下さい!

 

(2017年7月)女児8名からのお手紙(日本語訳)

 


(マラウイ農民グループ支援事業)ビジネストレーニングの様子をご報告!

MPJマラウイ事務所では先月より本格的に農民グループへのビジネストレーニングを始動しております。

赴任当初より垣間見ていた農民グループの経営状態は、各グループそれぞれに製造している商品の単価の計算や売上の記録などは残しているものの、会計帳簿の間違えや記入漏れがあることで帳簿がきちんと機能しておらず、また一部のメンバーのみが理解しているというのが現状でした。

 

そこで私たちは農民グループのメンバー1人ひとりが経営知識を習得できるよう、全メンバーを対象にビジネスノウハウ(ビジネスプランの作成、会計帳簿の記帳方法など)のトレーニングから始めることにしました。トレーニングは対象グループである全6グループに対し、2~3週間に一度、約3時間のトレーニングを行なっています。

 

農民グループのメンバーの中には英語が得意ではない人もいるため、トレーニングは現地語であるチェワ語で行ない、資料なども全てチェワ語で作成しています。トレーニングでは講義だけでなくグループワークも出来るだけ盛り込み、メンバー一人一人に積極的に参加してもらえるよう工夫しています。

少人数グループに分かれて実際に会計帳簿の作成をしてもらうグループワークも盛り込みました。

 

 

ビジネストレーニングの流れは、

①    ビジネスプランについての説明

②    少人数グループに分かれてのグループワーク

③    各グループの発表、意見交換

という手順で実施しています。

 

 

下記の写真は、6月度に開催したMadisiグループ(ドーワ県)、Zokomaグループ(マンゴチ県)、Wokhaグループ(マンゴチ県)でのトレーニングの様子です。

 

【6月1日、ドーワ県Madisiグループにて】

外でのグループワークの様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【6月7日、マンゴチ県Zokomaグループにて】

現地スタッフのMathiasがビジネスプランについて説明
現地スタッフのMathiasがビジネスプランについて説明

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グループワークの様子
グループワークの様子

201707054

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【6月16日、マンゴチ県Wokhaグループにて】

 

説明を聞き、メモを取っている様子
説明を聞き、メモを取っている様子
グループワークの最後に成果を発表している様子
グループワークの最後に成果を発表している様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

右からChisanboさん、Mkandawireさん、Kazembeさん、Usenさん、Zuluさん
右からChisanboさん、Mkandawireさん、Kazembeさん、Usenさん、Zuluさん

 

 

ビジネスノウハウについて初めて学ぶメンバーもいますが、真剣に説明を聞きノートを取ったりするなど、とても興味深そうに参加をしていました。嬉しいことに、このトレーニングがメンバー間の口コミで広がり、参加者も徐々に増えてきています。

 

今後も引き続きビジネストレーニング(原価計算など)を行ない、その後は商品パッキングのトレーニングを行なっていく予定です。