【追加報告】リマサワ島で日本の伝統工法、木組研修を実施!

SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)では、これまでお伝えしてきたフィリピン大型台風ライ(現地名:オデット)の災害支援事業の一環として、2022年7月18日、19日にかけて事業地であるリマサワ島にて、木組技術研修を開催いたしました。

今回の研修は、木組専門家である臼井克也氏のご指導及び監修のもと、2日間に渡って行われました。白井氏は、これまでも国際協力機構(JICA)の依頼で、日本の「職人の技(わざ)」をフィリピンやモザンビークなど海外の災害支援に役立てる活動をされている方です。

この事業は、家屋の建設のみではなく今後も大型台風の被害が予想されるフィリピンにおける防災のための技術や意識の向上を目的として開催いたしました。現地町役場の協力によって告示を行い、リマサワ島の地域貢献に意欲的な9名の大工さんが研修生として参加しました。

木組とは、釘などを使わずに木材と木材を組み合わせるだけで建物を建てる技法のことで、法隆寺に使われるなど、日本の伝統工法となっています。例えば、台風到来がわかった段階で、木組で出来ていた家を解体し、人々は避難をする。その後、台風が過ぎ去った後に再度組み立てをすることで、家屋の倒壊を防ぐことができます。また、仮設住宅としての利用も可能かもしれません。

研修では動画やテキスト、そしてオンラインにて臼井氏と地元の大工さんたちをお繋ぎし、講義と実践を組み合わせた形式で行いました。研修生は、わからない点などを積極的に臼井氏に質問し、皆さんで協力し合いながら木組小屋を完成させました。臼井氏によると、フィリピンの大工技術の質は非常に高く、熟練度は89%との評価をいただきました。

既にお伝えしているように、この研修についてはフィリピンのサラ・ドゥテルテ副大統領がリマサワ島を訪問された際、深い関心も寄せてくださいました。

SPJでは、ご協力をいただいた白井氏に感謝申し上げると同時に、今後のフィリピン台風災害に少しでも役立てばと願っております。

参考:支援事業最終報告=> http://sdgspromise.org/?page_id=13228


SPJ、フィリピン・リマサワ島へのスーパー台風オデット 災害支援事業 3 (最終報告)~サラ・ドゥテルテ副大統領がリマサワ島を訪問~

昨年12月にフィリピンを襲った大型台風ライ(現地名:オデット)の被害は、フィリピンの多くの地域に及びました。その中でも、南レイテ州のリマサワ島(レイテ島南沖に浮かぶ直径約10キロの孤島で、人口は約5,100人)は、もともと経済的に脆弱な島であり本島と比べて明らかに災害支援が遅れていました。ちなみに、リマサワ島は、1521年に航海中のフェルディナンド・マゼラン一行によって、フィリピンで最初のミサが行われた場所と考えられている歴史的な島です。

SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)では、すでにお伝えしておりますように、このリマサワ島の被災者の方々を対象に、2件の支援事業(ジャパン・プラットフォーム<JPF>のご支援で完成した38軒とSPJの独自事業として開始した55軒)を行っておりました。今回のご報告は、後者のSPJが株式会社ココウェルの水井社長にご尽力をいただき、最終的にはココウェル様との共催自事業と言える55軒の再建、修復事業の完成についてです。新たに支援が完了した家には、ココウェル様とSPJのロゴを掲示しましたので、写真をご覧ください。

実は、当プロジェクトの実施期間は今年3月から5月末の予定でしたが、様々な困難に立ちふさがれ、完成が大幅に遅れてしまいました。主な問題は、離島であることによる資材運搬の困難と、フィリピン陸軍から予定通りの人数の大工さん(無償)を派遣していただけなかったことなどです。

6月になり赤坂と大野が、8月末には水井社長も来島され、ココウェル様が手配してくださった大工さん(有償)によって建設を進めることができました。

ところが、そのころには被災者の中には仮設住宅の建築ではなく、もとの住宅の修繕を希望する方が増えてしまったのですが、ココウェル様のさらなる追加費用など柔軟なご対応のおかげで、無事に支援を終えることができました。

残念なご報告は、配った資材を転売してしまった受益者(住人)が一人おられたことです。 リマサワ島では大工不足により、国連国際移住機関(IOM)の支援などでも、資材だけ配りそのままになっているケースが多く見受けられ、資材転売が発生していたそうです。町役場と警察から厳重に注意して頂きましたが、転売者からの弁済までは難しいそうです。

このような事情で予定より時間はかかりましたが、8月初旬には、サラ・ドゥテルテ副大統領がリマサワ島を訪問され、SPJの支援にも感謝して頂きました。また、同地における別の支援事業としてJPF助成事業を通じて実施した木組み研修についても深い関心を寄せてくださいました。木組み研修に関しては、別途ご報告します。

右から: リマサワ島町長/メルチャー・パトラコルタ氏 フィリピン副大統領/サラ・ドゥテルテ氏 SPJ国際派遣スタッフ(JPF事業担当)大野

ココウェルの水井社長は、レイテ島、リマサワ島との繋がりをますます強く感じるようになられ、今後も現地の労働環境を整えるなどの支援を続けられるそうです。

被災者の皆様が少なくとも屋根のある家で暮らすことができるようになりましたことに対して、水井社長、リマサワ島の町長はじめ関係者の皆様のご協力に心から感謝しております。

SPJ独自事業の報告1=> http://sdgspromise.org/?page_id=12527
SPJ独自事業の報告2=> http://sdgspromise.org/?page_id=12575
JPF支援追加事業報告=> http://sdgspromise.org/?page_id=13106


【開催報告】ホッテズ教授 x 詫摩教授『ポストコロナのグローバルヘルスを考える』

2022年9月26日(月)、SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)主催で、第8回アフリカ開発会議(TICAD8)の外務省公式サイトイベントとして、ワクチン開発と顧みられない熱帯病(NTDs)に関する世界的な権威であるピーター.J.ホッテズ教授(Prof. Peter J. Hotez、ベイラー医科大学)と詫摩佳代教授(都立大学)をお迎えして、『ポストコロナのグローバルヘルスを考える』(オンラインセミナー)を開催いたしました(注:事前収録日7月27日)。アフリカ諸国では、以前から保健分野での遅れが指摘されていましたが、新型コロナのパンデミックで、その脆弱性がさらに懸念されるようになっています。

開催概要はこちら⇒ http://sdgspromise.org/?page_id=12908

セミナーの様子を以下にて公開いたします。
動画はこちらから⇒ https://www.youtube.com/watch?v=1zz1epQ8Hk0

セミナーでは、最初に、ホッテズ教授から近著の内容を含む最近のグローバルヘルスを取りまく状況の講演をしていただきました。

近著「PREVENTING THE NEXT PANDMIC」の内容を紹介しながらのセミナーの様子

ホッテズ教授は、感染症拡大の原因が多様化していること(貧困・戦争・政情不安・都市化・森林伐採・反科学運動さらには気候変動など)、パンデミックによる犠牲者が戦争やテロによる犠牲者を上回っている現状で、医療関係者と地政学専門家も含めた国際協調の必要性を説いています。また、同教授は、“反貧困ワクチン”と教授たちが指摘されるワクチンの開発経緯や、反ワクチン運動との闘いなど、一般の方には知られていないグローバルヘルスを取り巻く現状と課題を分かりやすく説明してくださいました。

セミナー後半では、ホッテズ教授と詫摩教授に、未来への対策について対談していただきました。詫摩教授はホッテズ教授のご著書『次なるパンデミックを防ぐ』の日本語翻訳をされていたため、的確なご質問を含めた対談となりました。

和訳された『次なるパンデミックを防ぐ』を見せる詫摩教授

最後に、詫摩教授から本日紹介されたホッテズ教授の近著の日本語版が、出版直後から売れ行きが好調で、日本の書店の主要コーナーに置かれるようになったことを紹介した所、ホッテズ教授は書店で実際に見てみたいと笑顔で応えていました。

SPJでは、今後もアフリカ大陸を中心とした低・中所得国での開発活動や、グローバルヘルスやNTDsのアドボカシーなど、持続可能な開発目標の推進に向けた活動に取り組んでまいります。


フィリピン・リマサワ島へのスーパー台風オデット 災害支援事業の新たな展開

本年2022年3月から、SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)が株式会社ココウェルのご協力を頂き実施している、フィリピンスーパー台風ライ(現地名:オデット)の災害支援事業について、6月から新たな展開がありました。
ジャパン・プラットフォーム(JPF)からご支援をいただき、「南レイテ州リマサワ島における住環境改善事業」として上記のSPJ独自事業に加え、リマサワ島でより多くの仮設住宅を建設できることになりました。事業期間は、6月15日から9月6日。

昨年12月のオデット台風に続き、4月に起きた熱帯低気圧アガトンの影響で、SPJ独自事業も遅れが生じています。そのような 環境下でしたが、JPFのご支援の下、レイテ本島から招致した大工さん(有償)、フィリピンンの陸軍派遣の大工さん(無償)、現地警察が本島から招致した大工さん(有償)も加わり、6月から事業が進展しました。

リマサワ島町役場の協力を得ながら、SPJの国際スタッフ、現地スタッフが現場監督としてスケジュール管理などを行い、最終的には町役場所属のエンジニア(建築家)が完工検査を行い、町役場として仮設住宅がミニマムスタンダードに沿って建設されていることを第三者の専門家として確認・保証していただきました。

円安の影響による建材価格の高騰により、建設数を当初予定していた39軒から38軒に減らすことになりましたが、町役場所属のエンジニア助言のもと、残った予算を使い仮設住宅基礎部分のコンクリートを補強し、仮設住宅の耐久性を強化することもできました。

そして、ようやく8月30日に住人、町長はじめ町役場関係者や陸軍、警察など建設に関わった方々を招き、仮設住宅引渡式を行うことができました。

リマサワ島からSDGs・プロミス・ジャパンに対して感謝状もいただきました。

リマサワ島の一部の方々ですが、仮設住宅をご提供できた事を、SPJスタッフ一同喜んでおります。SPJ独自事業についても、一刻も早く完了させるべく努力を続けて参ります。

リマサワ島支援事業報告1=> http://sdgspromise.org/?page_id=12527
リマサワ島支援事業報告2=>  http://sdgspromise.org/?page_id=12575


【開催報告】 隈研吾氏、「アフリカの魅力とインパクトを語る」 ~アフリカへの想いと建築への原点もお伺いしました!~

2022年8月22日(月)、SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)主催、隈研吾建築都市設計事務所共催にて外務省第8回アフリカ開発会議(TICAD8)の オフィシャル・サイドイベントとして、隈研吾氏をメイン・スピーカーにお迎えし「SPJ特別オンラインセミナー:アフリカの魅力とインパクトを語る」を開催いたしました。

開催概要はこちら:http://sdgspromise.org/?page_id=12812

当日は、SPJの鈴木りえこ理事長からのご挨拶の後、日本を代表する建築家の隈研吾氏に「建築」へのコンセプトと「アフリカ」への興味の原点に関するお話しも含め、現在アフリカにて企画している建築のお話を語って頂きました。ご参加いただいた多くの方に絶賛していただき、またご質問もいただき有難うございました。

隈氏のお話の概要は、こちらをご覧ください。

SPJも隈氏のアフリカに対する想いを共有し、今後も皆さまのご協力をあおぎながら事業を推進したいと願っています。


キガリサミットは顧みられない熱帯病との戦いにおける歴史的な瞬間!

2022623日にルワンダの首都キガリにおいて『マラリアと顧みられない熱帯病(NTDs)に関するキガリサミット』に関して、Uniting to Combat NTDs (UTC) からさまざまな媒体による報告が送られてきました。SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)も独自にNTDs制圧への日本の認知度を高めるべく発信を行っておりますが、その取組みも含めUTCによるキガリサミットでの成果についてご覧いただければ幸いです。 

UTC報告サイト: https://bit.ly/3ORk4Bj

UTCのサイトより:キガリサミットの様子

写真左から:アラブ首長国連邦外務・国際協力省国務大臣シェイク・シャクブート・ビン・ナヒャン・アル・ナヒャン、ジャマイカ首相アンドリュー・マイケル・ホルネス、ディレクター、テドロス・アダノム・ゲブレイエス博士(世界保健機関総長)、ルワンダ共和国大統領ポール・カガメ、チママンダ・ゴジ・アディチー氏(著名な小説家)、チャールズ皇太子(ウェールズ皇太子、連邦首相)、メリンダ・フレンチ・ゲイツ(ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団共同議長) H.E.フィリップ・イスドル・ムパンゴ博士(タンザニア連合共和国副大統領)

当日(6/23)にIntare Conference Arenaからストリーミングされたキガリサミット全編は以下からご覧ください。
⇒ https://bit.ly/3PZOamK 

顧みられない熱帯病に関するキガリ宣言の発表 

世界中の指導者たちは、キガリ宣言を承認することでNTDを制圧することに100%取り組んでいることを示しており、サミットでは多くのスピーチにより強力な支持を得ました。国、組織、企業、機関はキガリ宣言を承認しました。

キガリ宣言へのコミットメント: https://bit.ly/3OCBSzT

上記キガリ宣言コミットメントの動画には、以下日本の官民学の方々の署名の様子もご覧いただけます。
・外務省 三宅伸吾外務大臣政務官
・厚生労働省 佐藤英道副大臣
・エーザイ(株) CEO 内藤春夫様
・栄研化学(株) 代表執行役社長 納富継宣様
・長崎大学学長 河野茂様
・SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)鈴木りえこ理事長

【キガリサミット関連サイト】
※外務省サイト
⇒ https://www.mofa.go.jp/mofaj/ic/ghp/page1_001202.html
※JAGntd(Japan alliance on Global NTDs:事務局は長崎大学熱帯医学研究所)
⇒ https://jagntd.org/news/worldnews/?p=6793
※エーザイ様のサイト
⇒ https://www.eisai.co.jp/news/2022/news202250.html
※栄研化学株式会社
⇒ https://ssl4.eir-parts.net/doc/4549/tdnet/2146632/00.pdf
※安倍元総理へのSPJからの追悼記事
⇒ http://sdgspromise.org/?p=12778
※SPJのキガリ宣言署名記事
⇒ http://sdgspromise.org/?p=12786

 また、SPJでは今年1月30日に開催された「世界NTDの日」当日に撮影された各国・都市のライトアップの様子もSNS発信しています。100か所近くのライトアップをご覧いただき、NTDへの関心を深めて頂ける事を願っています。
Instagram: https://www.instagram.com/sdgspromisejapan/
Twitter: https://twitter.com/sdgsp_japan 


ガーナを訪問しました!

SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)理事長の鈴木と濱田が、531日から69日まで、ガーナの首都アクラとアシャンテ州の州都クマシ、アマンシ・ウエストにある旧ミレニアム・ビレッジ(Bonsaaso)を訪問しました。

旧ミレニアム・ビレッジ内では、以前から外国人が入り込んで金の違法採掘がなされていたため、2017年にガーナ政府の取り締まりにより、もともと失業していて違法採掘に関わっていた若者たちが生活の糧を失い、その育成が大きな課題となっています。

 実は、20202月に、鈴木がMPJユースの学生13名と現地を訪れた際、マンソ・ヌクワンタのオマンヘネ(伝統的リーダー)より土地を提供いただいたMillennium Promise Alliance GhanaMPAガーナ、SPJの連携NGO)からSPJに対して、若者のための職業訓練校の建設を依頼されていました。コロナ禍で海外出張を延期していましたが、この度、機会があり、SPJ理事長とスタッフが現地を訪れることになったのです。

 ガーナでは大学を卒業しても仕事が見つかる人は少ないため、職業訓練校を卒業すると専門的なスキルが身につき、仕事が見つけやすいそうです。また、これまでにガーナ政府によって職業訓練校が建設されましたが、外国政府の援助による職業訓練校の建設はまだ少ないということでした。

 現地では、アシャンテヘネ(アシャンテ族国王:ガーナの王様と言って良い存在)、オマンヘネ、教育大臣、アシャンテ州出身の国会議員、クワメ・ンクルマ科学技術大学(KNUST)の教授、現地の職業訓練校の校長先生などと面談し、非常に有意義な訪問となりました。

アシャンテヘネを表敬訪問しました。

マンソ・ヌクワンタの地方議会にて

SPJMPAガーナの関係者一同、地元の人々とともにプロジェクトの推進に向けて努力を続けています。

マンソ・ヌクワンタの土地を視察

MPAガーナ事務所での打合せ

 


「キガリ宣言」への署名、安倍元総理のメッセージも

2022623日にルワンダの首都キガリにおいて『マラリアと顧みられない熱帯病(NTDs)に関するキガリサミット』が『第26回イギリス連邦首脳会議(CHOGM)』と時期を合わせ開催されました。 

このサミットで『NTDsに関するキガリ宣言』が採択され、グローバルな官民学パートナーシップの方々が共同宣言に署名するとともに、2030年までに国連のSDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」の中の一つである『NTDs制圧ターゲット』及び『WHONTDsロードマップ(2021~2030)』を達成することが再確認されました。(2030年までにマラリアを撲滅するというコミットメントも再確認されました。)

 日本からは、下記官民学パートナーシップがキガリ宣言に署名されました。(注:SPJが把握する限り)

・外務省 三宅伸吾外務大臣政務官
・厚生労働省 佐藤英道副大臣
・エーザイ() CEO 内藤春夫様
・栄研化学() 代表執行役社長 納富継宣様
・長崎大学学長 河野茂様
SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)鈴木りえこ理事長 

ハイレベルセッションでは、ボツワナ、ガーナ、ナイジェリア、ルワンダ、UAE,タンザニア政府首脳とともにWHOテドロス事務局長は、世界的な保健安全保障の基盤として『primary health care』強化の重要性を強調しました。また、同事務局長は若者の関与が次世代の医療従事者とグローバルリーダー育成にとって鍵であるとも述べました。

さらに、新しいパートナーやドナーの発掘、国際的な資金提供の増加(Global Fundの増資)が不可欠であるとの認識を示しました。 

そして、マラリアとNTDsとの闘いにおいて革新的な手段や戦略が必要であることと、新たな生物学的脅威に先んじたイノベーションが必要であることも強調されました。薬品の開発製造もさることながら、アクセス向上についても議論が行われました。 

サミットではグローバル製薬企業のトップが下記のようにコミットメントを行っています。
GSKはアルベンダゾール供給を再確認、さらに今後10年で研究開発に10億ドル投資することをコミット
・ノバルティスがいくつかのNTDsと闘う研究開発に1億ドル投資(マラリア医薬品も含め2.5億ドル)
・ファイザーがInternational Trachoma Initiativeへの10億ドルの投資
Wellcome TrustNTDsR&D8000万ドル投資
・エーザイは20億錠のジエチルカルバマジンを29ヵ国に供給 

また、昨今の新型コロナウィルス(COVID-19)のパンデミックにより、NTDプログラムが深刻な影響を受けました。2020年には医療サービスの中断により、NTDsの治療を受けている人数が1/3程度減少したことも報告されました。WHONTDsロードマップ(2021~2030)の目標もリスクに晒されていると危惧しています。 

最後にキガリサミットにおいて『NTDs制圧にコミットするグローバルリーダー100(Champion)』が選任され、日本からは安倍晋三元総理(事務局注:当日はご存命)と内藤春夫氏(エーザイCEO)が同Championに選任されました。(注:SPJが把握する限り)

また、お元気だった安倍元総理からはキガリサミットに対してビデオメッセージを頂戴いたしました。こちらにつきましては、SPJの別の記事をご参照ください。

今回のキガリサミット開催の中心的な役割を果たしたルワンダ政府、RBM partnership to End Malaria、Uniting to Combat NTDsによる開催後の共同声明は、以下からご覧いただけます。
 https://bit.ly/3dR5zwW

関係先リンク
※United to Combat NTDsの報告サイト
 https://bit.ly/3bXUJrl

 ※エーザイ様のサイト
 https://www.eisai.co.jp/news/2022/news202250.html

 ※安倍元総理へのSPJからの追悼記事
⇒ http://sdgspromise.org/?p=12778

UTCのサイトより:キガリサミットの様子

 

 


「あなたにもできるSDGs~世界を見つめ、行動は足元から」~「こうのすコミュニティ大学」にて講演 ~

埼玉県鴻巣市では、学びたいと思う鴻巣市民の方々の学習意欲を満たすため、また研鑽しあえる仲間が集える場を創るため、「こうのすコミュニティ大学」が開講されています。

去る202272日(土)に、SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)の理事長、鈴木りえこがその講師としてお招きいただき、「あなたにもできるSDGs~世界を見つめ、行動は足元から」をテーマに講演を行いました。

土曜日の午後でしたが、30名ほどの方々が、テーマに「興味があったから」ということで、ご参加くださいました。

図表やクイズなどを交えてSDGsについて講演する鈴木理事長

主催者によると、講演後のアンケートで皆様、「満足」か「やや満足」と回答して下さり、以下のような感想をお寄せいただいたそうです。

SDGsの内容が分かり、自分にできることは何かを考えることができてよかった。
・日々の生活の仕方を考えさせられた。
・鈴木氏の活動に敬意を表します。
・自分では分かっているつもりだったが、もっと自覚していくつもりです。
SDGsの意識を高めていきたい。
・これを機にSDGsの勉強をしたい。
・市民レベルでの講演に感謝します。

「こうのすコミュニティ大学」の関係者の皆様、ご視聴くださった皆様、ありがとうございました!

 

 


【2022年 世界NTDの日】の報告書が完成!

2022130日に開催された第3回目の「世界NTDの日」に、世界の100拠点以上がNTDsシンボルカラーのオレンジと紫にライトアップされました。私たちSDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)も、長崎大学熱帯医学研究所/日本顧みられない熱帯病アライアンス(JAGntd)、日本熱帯医学会学生協会(J-Trops)との共催、関係各所のご協力などを賜り、日本で5カ所(五稜郭タワー、東京タワー、長崎の袋橋・女神大橋・眼鏡橋)をライトアップすることができました。

開催詳細はこちら: http://sdgspromise.org/?p=12463

 「世界NTDの日」は、「Neglected Tropical Diseases – 顧みられない熱帯病(NTDs)」の世界レベルでの制圧、グローバルヘルスの認知度・理解を促すことを目的として2020年から開始、20215月、第74回世界保健総会(WHO総会)で130日を「世界NTDの日」とすることが正式に承認されました。 

SPJは昨年に続き、日本の皆様により一層NTDsへの関心を深めていただくため、このイベントを記録しご報告するための報告書(全8頁)を作成いたしました。SPJ会員、ご寄付頂いた皆様、関係各所の皆様には追って配布させていただきます。報告書に掲載したライトアップを含め、掲載しきれなかった各国の素晴らしいライトアップの様子を今後、SNSなどでNTDsの紹介とともに発信いたします。

報告書表紙
このたびの報告書をきっかけに、少しでも政府、企業、市民社会団体などと連携を深められる事を、NTDsに関わっているSPJも切に望みます。
Twitter:      @sdgsp_japan
Instagram:    @sdgspromisejapan/
世界のライトアップ(P.5)
日本のライトアップ(P.7)