ジョン・マッカーサー氏からの年末メッセージ

John_McArthur.jpg親愛なるパートナーの皆様へ
ジョン・マッカーサー
ミレニアム・プロミス最高経営責任者  
 2008年も終わりに近づき、世界経済は日々様々な重要な問題を抱えておりますが、極度の貧困の撲滅、飢餓、予防可能な疾病の対策に向け、日頃から皆様よりミレニアム・プロミス(MP)へご支援を賜りまして御礼申し上げます。このような困難な時期にこそ、皆様のご協力がこれまで以上に重要です。過去2年間にわたる皆様のご支援は、アフリカ全土の貧困地域で生活する50万人々の生活の向上につながりました。こうした人たちは不透明な毎日の経済状況の中で、世界で最も厳しい生活を余儀なくされておりますが、その忍耐力と生きる力によって我々は日々勇気づけられています。また、彼らはアフリカ各地で展開するミレニアム・ビレッジ(MV)の広範囲な拡大に活力を与えています。
 
 さて、昨今は厳しいニュースが話題となりますが、皆様にウガンダ国ルヒイラのミレニアム・ビレッジから、私たちを勇気づける最新の話をいくつかご紹介させて頂きます。
 ニャカト・シドヴィンさんは、ルヒイラには医療サービスがなかった頃を覚えています。ミレニアム・ビレッジ・プロジェクト(MVP)により彼女と彼女の赤ん坊は必要な医療サービスが受けられると安心しています。「MVとMPのおかけで、医療サービスを受けやすくなりました。以前は、ここから54キロも離れたムバララ病院まで延々と歩いていかなくてはならなかったのです。交通費も支払えませんでした。病気が悪化すると、命を落とすしかなかったのです。この辺りには熟練した医療スタッフや薬がありませんでした。私にとっては、今手にしているのは最大の成功です。子供が病気になったら、医療スタッフがそばにいて薬が手に入るし安心していられます。MVPとMPのおかげです。」とシドウィンさんは語っています。  

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ミレニアム・プロミスのこれまでの活動と実績

本日ミレニアム・プロミス(ニューヨーク)の「これまでの活動について」と「TIME LINE~国連ミレニアム開発目標へのあゆみ」(翻訳事務局)を当ホームページに掲載いたしました。
ミレニアム・プロミスのこれまでの活動と年表をお知りになりたい方は、トップ画面、あるいは下記をクリックして「ミレニアム・プロミスとは」をご覧ください。
http://sdgspromise.org/about_mp.html


ミレニアム・ビレッジ・プロジェクト活動のハイライト

ミレニアム・プロミスよりミレニアム・ビレッジ・プロジェクトの業績について、主要分野に関する報告が届きました。
Highlights from the Millennium Villages Project (MVP)
ミレニアム・ビレッジ・プロジェクトの業績

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農業
 全プロジェクト対象地域にて、食糧生産が、平均で2倍以上増加。これは2006年以来、2回以上の作付け期において、74,000戸以上のミレニアム・ビレッジ(以下、MV)の農家に対し、農薬や改良種子の支給を行った結果である。
 ミレニアム・ビレッジ・プロジェクト(以下、MVP)の農業分野での成功は、特にマラウィにおいて顕著である。ムワンダマのMVではトウモロコシの収穫が350%増加、1ヘクタール当たりの収穫はMVP導入以前の0.8トンから2006/2007年には3.6トンに増えた。さらにMVPの主導者らは国家農業支援プログラムの実施にあたって、マラウィ政府と緊密に連携し、その支援により同国のとうもろこしの生産は2005年から倍以上に増加した。
教育
 初等教育へのアクセスを確保するため、MVPはビレッジ内の教室を大幅に改善した。プロジェクト開始以来、100以上の教室が建設され、120近くが改築された。
 MVPと世界食糧計画(以下、WFP)を含む地域パートナーは、全サイトに渡って学校給食プログラムを強化し、その結果70,000以上の子供達が現地で生産された食糧を使った食事の提供を受けている。例えばエチオペアのコラロでは、プロジェクト開始時にWFPが4つの学校給食プログラムを立ち上げて以来、さらに20以上のプログラムを追加し、現在全ての就学児童に給食が提供されている。
 学校の建設と改築、給食および教師研修に対する包括的な介入により、ビレッジの就学率および授業への出席率が改善された。例えばセネガルのポトウでは、このような介入により、クラスターの就学児童の数が2007年の1,286人から2008年には4,164人に増加した。
 初のMVスクール2スクール計画が2008年5月に開始され、インターネット技術を使ってウガンダのルヒイラ・クラスターと米国コネチカット州グリーンウィッチの子供達を繋いだ共同授業がライブで行えるようになった。

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9月26日開催のミレニアム・プロミス・パートナー大会

ミレニアム・プロミスより送られました第一回ミレニアム・プロミス・パートナー大会の要約を掲載します。
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写真は左から、ミレニアム・プロミス共同創設者で現・国連事務総長マラリア特使のレイモンド・チェンバー氏、中央写真がミレニアム・プロミス共同創設者&国連事務総長特別顧問ジェフリー・サックス教授(左)、ジョンマッカーサーミレニアム・プロミスCEO(右)、右の写真は会場のもよう。
2008年9月26日、ニューヨークのタイム・ワーナー・センターにて、第一回ミレニアム・プロミス・パートナーズ会議が開催されました。ビジネス、科学、政府、慈善、メディア、芸術、テクノロジー、宗教関連など、あらゆる分野から200を超えるパートナー及びゲストが参加しました。当大会は、3年前にミレニアム・プロミスによる呼びかけによって始まったビジョンであるミレニアム開発目標(MDGs)達成にむけての貢献と、アフリカ・サハラ以南地域における極端な貧困撲滅への目覚ましい前進を祝うために行われました。
1日におよぶ会議で、パートナー及びゲストの方々が、これまでの成果や新たな取り組みを報告し、今後の戦略ビジョンを紹介するというミレニアム・プロミスにとって大変意義ある大会となりました。
また、マラウイ共和国ビング・ワ・ムタリカ大統領よる感動的な基調講演が行われ、アフリカ現地からの最新報告や、ミレニアム・プロミスとのパートナーシップを通じた革新的で行動力のある関係者らのスピーチが行われました。 本大会は、次期戦略段階への熱意あふれる決意表明で幕を閉じました。また、ミレニアム開発目標達成へ向けてより結束を強固なものにするために、多くのゲストが、このパートナーシップに参加することを通じて、様々な人たちとの対話を進めるきっかけとなりました。

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新しいスポットライトを浴びて(ミレニアム・プロミス)

ニューヨークのミレニアム・プロミスからメールマガジンが届きました。イギリスのシンクタンクがミレニアム・ビレッジ・プロジェクトを検証し、その成果を高く評価したことについて、フィナンシャル・タイムス紙とニューヨークタイムス紙が記事を掲載しています。
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32881[1].jpgミレニアム開発目標達成へ向けて、私達ミレニアム・プロミスの支援活動は大きく評価されています。今日はこのことについて、皆様にご報告します。
英国の大手シンクタンクであるOverseas Development Institute(ODI)は、ミレニアム・プロミスにとって最も重要な取り組みであるミレニアム・ビレッジ・プロジェクトについて独立した審査を行い、先週、その結果を公表しました。公表された報告書で、ODIは、同プロジェクトが「顕著な成果」を達成し、「ミレニアム開発目標達成に向けて、実証性に基づいた低コストの支援・介入で村落レベルに投資を拡大することの効果を実証した。」と評価しました。この報告書を受け、フィナンシャル・タイムズ紙は一面で「ビレッジ・プロジェクトは成功している。」と報道しました。
また昨日の報道では、ニューヨーク・タイムズ紙の特別欄にも、ミレニアム・プロミスに関する記事が掲載されました。同紙は、極度の貧困を撲滅させるため私達が進める支援活動を取り上げ、冒頭に「株安や前途多難な経済に懸念が広がる中でさえ、極度の貧困に苦しむ人々を救うため協力を惜しまないアメリカ人達がいる。」と紹介。最も先進的なビジョンを持つ支援者の一人として知られるジョージ・ソロス氏が、この記事で「(ミレニアム・ビレッジ・プロジェクトは)構造的な改革をもたらすモデルとなりうる。規模を拡大できれば、非常に大きな変化をもたらす。」と発言しています。

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ミレニアム・プロミスCEOからのメールマガジン

親愛なる友およびサポーターの皆様へ
9月26日にニューヨークで開催された第1回ミレニアムプロミスパートナー大会にご出席された皆様に、ミレニアム・プロミスを代表し心より感謝申し上げます。
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皆様のたゆまぬ御支援、御協力と創意工夫のおかげで、ミレニアム・プロミスにとりまして、大変素晴らしい一日となりました。ビジネス、科学、行政、芸術、テクノロジー、信仰など、あらゆる分野のリーダーおよび専門家にお集まりいただき、極端な貧困の撲滅対策に関して、豊かな見識や革新的なご意見を頂戴することができ大変光栄でした。ミレニアム開発目標達成に向けて、飛躍的な変化をもたらすべく地球規模で取り組みが進んでいます。私達はその最前線で一丸となっているのです。

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ミレニアム・プロミスからのメールマガジン

世界では、約10億の人々が一日1ドル以下で生き延びねばならない極端に貧しい暮らしをしています。この重大な問題に対処するため設けられたのが、ミレニアム開発目標(MDG)です。極端な貧困や飢餓、予防可能な病気感染を削減し、男女平等、教育、環境維持を推進するため、達成目標を掲げています。

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ミレニアム・プロミスからのメールマガジン

2008年ミレニアム開発目標報告書が国連により本日発表されました。この報告書には、ミレニアム開発目標達成に向けた進捗状況の概要が記され、特に次のような成果が報告されています。
○ 2000年に750,000件あったはしか感染による死亡件数が、2006年には250,000件に減少。現在、発展途上国の子供達の8割がはしかワクチンを接種している。
○ サハラ以南の地域においてマラリア防止策が拡大。五歳以下の子供がいる家庭で殺虫剤処理済の蚊帳を使用する家庭が増加。2000年に比較すると20ヵ国中16ヵ国で蚊帳の使用数が、少なくとも3倍に増えている。
○ 1990年以降、新たに16億人に対し安全な飲み水が供給可能となった。

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ミレニアム・プロミスからのメールマガジン

ミレニアム・プロミスからメールマガジンが届きました。
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まもなく秋学期が始まります。世界の子供達は新学期の準備をしています。子供達にとって、質の高い教育が将来豊かな暮らしをするための第一歩となります。しかし、貧しい子供達は基本的な初等教育すら受けることができません。だからこそ、全ての子供達が初等教育を受けられる環境を整えることが、ミレニアム開発目標(MDG)が掲げる重要目標なのです。MDGとは、極端な貧困に起因する様々な問題に対処するため、各国が承認した8つの目標のことです。

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サックス教授のメッセージ

ミレニアム・ビレッジ・プロジェクトについて
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コロンビア大学地球研究所長
国連事務総長特別顧問
ジェフリー・サックス

「ミレニアム・ビレッジのアプローチは最新の科学に基づく行動計画によりアフリカの地方における貧困を削減し、2015年までにミレニアム開発目標を達成することを目的としています。
私は2005年に、ミレニアム・プロミスの共同創設者となる栄誉に恵まれました。企業や市民社会のリーダーによる貧困撲滅の同盟が結成され、包括的な地域社会主導型の経済発展の試みが促進されました。
約10億人の人々が極貧の生活を送り、日々死活問題に関わるほどの極度の経済的困難に苦しんでいます。極貧とは、1日1ドル未満で生活することと定義されることがありますが、より正確には、極貧とは十分な食べ物、基本的な保健サービス、安全な飲み水、道路・電気・通信による外の世界とのつながりを含む、基本的なニーズがきちんと満たされない状況を言います。ミレニアム・ビレッジ・プロジェクトの戦略は、農業、保健、教育、道路、電気とインターネット・アクセスへの投資による貧困の削減です。
sachs2.jpg初期段階において、食料生産、疾病管理、通信及び貧困地域の人々の自信の面で、非常に良い結果が出ています。このような実用的かつ経済的にも実行可能な対策を実施し、貧困地域に力とリーダーシップを与えることにより、世界で最も貧しく、最も困難な地域においてさえ、極貧と戦い、勝利することは可能だということが、示されつつあります。
それだけではありません。これらの対策は、短期間に国のレベルに拡大してゆく可能性があるのです。予防接種、蚊帳の大量配布、全国的な駆虫、ビタミン補給、引換券による種と肥料の配布、ペダル式ポンプによる灌漑、学校と病院の無料化、地域の医療従事者の一斉研修等は全て、アフリカ全土で導入されつつあり、成功を収めています。
これらの投資は、平和と安全保障、貧困地域の長期的繁栄へ向けた一番の希望です。